代々の実が付くおめでたい果実、ダイダイ

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 ダイダイは、お正月に大活躍する果物ですね。注連【しめ】飾りに付けられたり、鏡餅(お供え餅)に載せられたりします。橙【だいだい】色という言葉ができたように、鮮やかな彩りで目を楽しませてくれます。
 見た目が美しいだけなら、他にもいろいろな果実がありますよね。なぜ、ダイダイばかりがお正月飾りにされるのでしょう? 
 ダイダイの実は、熟してもなかなか落ちません。一つの実が、二年も三年も木に付いています。面白いことに、一度「橙色」に熟した実が冬を越し、夏を迎えると、緑に戻ります。次の冬には、再び橙色になります。
 そんなわけで、ダイダイの木には、常に新旧の果実が付いています。「代々の実が付いている」ことから、ダイダイと名付けられました。「代々、繁栄するように」という語呂合わせにより、果実が縁起ものとして使われます。
 ダイダイは、日本のお正月風景に欠かせませんね。ところが、原産地は日本ではありません。インドのあたりです。中国を経て、今から千九百年ほども昔、日本に渡来したと考えられています。当時は、伝説の不老長寿の薬と思われたようです。
 ダイダイの実は、酸っぱすぎて食べられません。果汁からお酢を作ったり、果皮や未熟な果実を漢方薬にしたりします。そういう用途のために、はるばる外国から持ち込まれたようです。ビタミンCが多い果実は、古代には貴重な食材・薬材でした。
 南アジアのダイダイの祖先は、東へ移入されて今のダイダイになりました。一方、西へ移入されたものもあります。こちらは地中海沿岸まで行き着き、サワーオレンジsour orangeと呼ばれるようになりました。そのものずばり、酸っぱいオレンジという意味ですね。サワーオレンジは、今ではスペインのセヴィーリャの名産です。マーマレードの原料として、たくさん作られているそうです。
 日本のダイダイの「兄弟」が、遠いスペインの空の下に実っているなんて、想像するとロマンティックかも知れません。


図鑑には、ダイダイは残念ながら載っていませんが、ダイダイの仲間のナツミカンレモンが掲載されています。ぜひご利用ください。

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このページは、松沢千鶴が2005年12月31日 10:30に書いたブログ記事です。

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