和名:シロガシラ
学名:Pycnonotus sinensis
曇りの上に逆光で、あまり様子が分かりませんね。残念です。また、きれいに撮れましたらすぐにご紹介しますね。
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
図鑑には、残念ながらシロガシラは掲載されていません。シロガシラと同じ科のヒヨドリや、シロガシラの仲間スズメ目の鳥が83種掲載されています。ぜひご利用下さい。
和名:シロガシラ
学名:Pycnonotus sinensis
曇りの上に逆光で、あまり様子が分かりませんね。残念です。また、きれいに撮れましたらすぐにご紹介しますね。
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
図鑑には、残念ながらシロガシラは掲載されていません。シロガシラと同じ科のヒヨドリや、シロガシラの仲間スズメ目の鳥が83種掲載されています。ぜひご利用下さい。
【前回(4月25日)からの続き】一生同じパートナーと一緒に過ごす動物(前回【2006年4月25日】の内容)
実は、結婚という制度に疑問を持っているからです。結婚というものをいろいろな方向から考えてみたいと思ったからですが、哺乳類しか思い浮かびませんでした。
結婚について考えたいのなら、文化人類学関係の本をお読みになるとよろしいですよ。文化人類学は、その名の通り人類の文化や社会制度について研究している学問で、結婚というのは文化人類学上の重要な研究テーマの一つです。確か、お茶の水女子大学に勤務されている原ひろ子さんという研究者の方が、結婚について文化人類学的に考察しておられます。原ひろ子さんは一般向けの解説書も何冊か出しておられると思いましたから、図書館か大きな書店で探して読んでみてはいかがでしょう?
文化人類学の成果を踏まえた上で、動物学的な結婚の起源というものを考えてみると、さらに深くいろいろと知ることができます。
ホトトギスと並ぶ初夏の風物詩は、カツオですね。毎年、初夏に、計ったように日本近海に現われます。彼らはどこから、どうやって来るのでしょうか?
カツオは、もともと熱帯の魚です。日本より南の海に棲んでいます。夏が近づくと、その南の海から、日本列島へと暖かい海流が接近します。黒潮と呼ばれる海流ですね。カツオは、黒潮に乗って日本近海へやって来ます。
では、故郷を離れて、わざわざ日本近海へ来るのはなぜでしょう?
じつは、熱帯の海は、一般に思われているほど、生き物の数が多くありません。特に、水中を漂うプランクトンの数は、寒い海のほうが多いのです。ですから、プランクトンを食べる小魚も、寒い海のほうがたくさんいます。クジラ類が寒い海に多いのも、これと関係があります。寒い海には、クジラの食べ物であるオキアミや小魚が多いのですね。
カツオも、小魚を食べ物とします。食べ物が少ないところより、多いところに棲もうとするのは自然ですね。彼らは海流に乗って、食べ物の豊富な海域を目指します。そこがたまたま日本近海だったわけです。
カツオにとって、日本近海は寒いところでしょう。寒くても、たくさん餌を食べたいカツオたちが、日本近海までやって来ます。寒がり(笑)なので、暖流に乗ってくるわけですね。秋、黒潮が南に後退するにつれて、カツオも南へ戻ってゆきます。
中には、とても寒がりなカツオ(?)もいるようです。食べ物が少なくても、暖かいところにいたいのでしょうね。日本近海へ来ないで、一年中熱帯にいるカツオも確認されています。旅をするものとしないものが、なぜできるのか、正確なことは不明です。
食用魚として有名なのに、カツオの生きた姿はほとんど見られませんね。水族館にもあまりいません。飼育が難しい魚だからです。
もし、生きたカツオを見る機会があれば、腹部をよく見て下さい。カツオの特徴であるはずの、縞【しま】模様がありません。あの模様は、カツオが死んでから現われます。魚類図鑑の写真や絵を見て、「模様がない」とびっくりしないで下さいね。
図鑑には、残念ながらカツオは掲載されていませんが、ホトトギスが掲載されています。ぜひご利用下さい。
八重桜の栽培品種のご紹介は今回が最後です。
晩春に彩る八重桜の代表『関山(かんざん、「せきやま」とも読むことがある)』です。4月も終わりに近づき、そろそろ関山も終わりでしょう。関東で見られる八重桜は、この関山が最も多いです。
和名(栽培品種名):関山(かんざん)
学名:Cerasus lannesiana 'Sekiyama'Koidzumi
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
新宿御苑【2006.04.20】
参考文献:
『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』2000年 著者/勝木俊雄、書苑新社、本体価格477円
フィールドベスト図鑑『日本の桜』2001年 監修・執筆/勝木俊雄、学習研究社、本体価格1900円
今週末からゴールデンウィークですね。野外へ遊びに行かれる方も多いでしょう。実益を兼ねて、潮干狩りなどいかがですか?
春は、潮の干満の差が激しいため、潮干狩りに適しています。潮の具合は、年により違います。二〇〇六年は、連休前半の4/29・4/30が、潮干狩りに絶好です。
潮干狩りで採れるのは、何と言ってもアサリですね。アサリは、岸の近くにたくさん棲んでいます。子どもでも、ちょっと砂浜を掘れば、手軽に採れます。
潮干狩りをやったことがある方なら、アサリの「目」を見たことがあるでしょう。アサリやハマグリが潜っている砂には、二つの小さな穴が開いています。これを通称「目」といいます。「目」を狙って掘れば、貝が採れます。
「目」は、本当の貝の目ではありません。水管の部分です。アサリやハマグリなどの二枚貝は、体に水を出し入れする管を、二つ持っています。出水管と入水管です。体が砂の中にあっても、水を出し入れできるように、水管だけを砂上に出しています。
アサリは、何のために水を出し入れするのでしょう? 呼吸と食事のためです。
入水管から吸い込まれた水は、鰓【えら】を通ります。鰓では、呼吸すると同時に、プランクトンなどの有機物を濾【こ】し取ります。取られた有機物が食べ物になります。ハマグリなど、砂浜に棲む他の二枚貝も、同じように呼吸と食事をします。
濾された後の海水は、出水管から吐き出されます。有機物が取り去られるので、貝の体を通った後は、澄んだ海水になります。おかげで、アサリやハマグリが多い海の水は、きれいです。海水浴ができるのは、彼らの恩恵かも知れませんね。
アサリやハマグリは、沖よりも、沿岸に多いです。岸に近いほうが、適度な潮の流れと、栄養豊かな海水があるからです。
沿岸の海には、川などにより、陸から有機物が運ばれます。潮の流れが、その運搬を助けます。そのため、アサリやハマグリは、楽に多くの食べ物を得られるわけです。
潮干狩りができるのも、豊かできれいな海あってこそです。この海を守りたいですね。
図鑑には、アサリが掲載されています。ぜひご利用下さい。
こんにちは、皆さんのところでは雨はいかがですか?八王子では雹が降ったそうですね。雷雨や突然の雨には気をつけましょう。特に今日は気温もグッと下がっているようです。濡れると風邪ひきさんになるかもしれませんよ。先日歩いていましたら、孵ったばかり?のクマバチに会いました。ジっと動かなくて大丈夫かしら・・・と思いながら撮影させていただきました。もちろん、踏まれるといけないので、垣根のところまでレスキューいたしました。
和名:クマバチ
学名:Xylocopa appendiculata circumvolans
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
図鑑には、クマバチやハチの仲間19種、ハエ・アブの仲間13種が掲載されています。ぜひご利用下さい。
人間と同じように結婚し、一生同じパートナーと一緒に過ごす動物(哺乳類で)っているんですか?そのパートナーの子供しか産まないっていう動物っているのですか?教えてください。
「人間と同じように結婚する」というのは、一夫一婦制で一生同じ相手と過ごす、という意味ですね?(人間の中にも、一夫多妻制や一妻多夫制、また恒常的な伴侶を持たずに男女とも自由に伴侶を変えてゆくという結婚制度が実在します)。
ヒト以外の動物で、厳密に一夫一婦制を維持しているものを探すのは難しいです。というのは、ヒト以外の動物は、生活全体を観察し続けることが困難なので、本当にずっと同じ相手とだけ性的関係を持っているのかどうか、非常に確認しにくいからです。
日本にいる哺乳動物の中では、キツネとタヌキが一夫一婦制で、つがいで協力して子育てをすることが知られています。しかし、一年のうちの子育て期間が終わると、つがいはばらばらで生活するようです。次の繁殖期になればまたつがいが形成されますが、このつがいが前年の相手と形成されるのかどうかについては確証がありません。キツネよりもタヌキの方がつがいの絆が強いらしくて、子育て期間が終わった後も一緒に行動しているのがよく目撃されています。
もう少しヒトに近い動物では、ヒトと同じ霊長目に属するテナガザルの仲間が、一夫一婦制で同じ相手と長く過ごすらしいです。テナガザルは野生動物の中では寿命が長い方で、二十年以上生きるようです。このように寿命が長い動物は子供が成熟するのに時間がかかることが多いので、確実に子供を育て上げるためにオス・メスが協力し合う時間が長くなるようです。
では、鳥類に目を向けてみましょう。鳥ならツルの仲間が生涯パートナーを変えないといわれてますよね。こちらのコラムでもご紹介しましたね(鶴の舞は何のため?(2006年01月03日))。
哺乳類に比べたら鳥類の方がよっぽど子育てにオスが参加していますよ。どうして、哺乳類だけが知りたいのですか?
【次回に続く】
こんにちは、昨日から崩れましたが今日は晴れましたね。初夏のような気温です。
さて、画像は八重桜の栽培品種のご紹介の続きです。今回は緑色がかった黄色い花の半八重桜の『鬱金』です。
江戸時代中期(1700年代)から栽培されていた記録があるそうです。
和名(栽培品種名):鬱金(うこん)
学名:Cerasus lannesiana 'Grandiflora'
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
参考文献:
『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』2000年 著者/勝木俊雄、書苑新社、本体価格477円
フィールドベスト図鑑『日本の桜』2001年 監修・執筆/勝木俊雄、学習研究社、本体価格1900円
端午の節句といえば、鯉幟【こいのぼり】ですね。青空に泳ぐ鯉幟を見るのは、気持ちが良いものです。男の子の健やかな成長を祈るのにふさわしいですよね。
鯉幟は、「鯉が滝を登って龍になる」伝説にちなんで、作られたようです。昔、男の子は立身出世が望まれました。そういう時代には、「鯉の滝登り伝説」が、良いお手本とされたのでしょう。「龍になる」のは伝説としても、コイが滝を登るのは本当でしょうか?
じつは、コイにはあまり跳躍力がありません。滝を登るのは無理です。ただ、身の軽い若いコイは、かなりの高さまで跳ねることがあります。
「滝登り伝説」の発祥地は中国です。中国には、他にも、コイに関する伝説が多くあります。コイの養殖も、中国では二千年以上前から行なわれました。伝説が多いのも、早くから養殖されたのも、古来親しまれた証拠ですね。
そのわりに、コイは謎が多い魚でもあります。一番の謎は、「原産地がどこかわからない」ことです。
コイは、古くから食用や観賞用として飼育されました。そのために、早い時代から各地へ移入されました。人為的に分布が広げられたわけです。現在、コイは、世界中の淡水域に分布しています。おかげで、原産地がわからなくなりました。
コイの原産地は、中央アジアという説が有力です。日本には、中国から伝わったという説が根強くあります。最近では、もともと日本にもいたらしいとわかってきました。
野生のコイや食用のコイは、黒っぽく、地味ですね。観賞用の錦鯉(ニシキゴイ)とは、別種のようです。しかし、野生のコイも食用のコイもニシキゴイも、種としては同じ「コイ」です。ニシキゴイは、日本人が作った観賞魚の傑作です。
今も、各地でよくコイが放流されますね。姿が美しいニシキゴイが好まれます。けれども、どんな魚でも、本来いなかった水域に放つのは問題です。コイのような大型魚は、特に慎重でなければいけません。在来の魚をおびやかす可能性があるからです。
人間の不注意で、コイやその他の魚たちが、不幸にならないようにしたいですね。
図鑑には、コイや日本で見られる魚類が55種掲載されています。ぜひご利用下さい。
シャチについて教えてください。
シャチは海にいる動物ですが、魚類の仲間なのですか?
人間には近い動物なのですか?
シャチは海藻を食べているのですか?
シャチのヒレはいくつあるのですか?
シャチはエラがありますよね?
よろしくお願いします。
シャチは、ヒトと同じ哺乳綱【ほにゅうこう】に属する動物です。魚ではありません。
ですから、魚と違ってエラはありません。私たちと同じように、肺で空気を呼吸します。シャチはヒトよりも長く息が続きます。そのおかげで、水中に潜って餌を取って、海で暮らすことができます。
シャチはイルカやクジラの仲間です。魚に比べればずっとヒトに近いです。けれども、同じ哺乳綱の中で比べると、サルの方がずっとヒトに近いです。
シャチは肉食性です。魚やイカやアザラシなどの他の動物を食べます。海藻を食べることはまずないと思います。
シャチには、胸ビレが二枚、背ビレが一枚、尾ビレが一枚、計四枚のヒレがあります。シャチの胸ビレは前脚が変化したもので、尾ビレは尾が変化したものです。これは他のイルカやクジラも同じです。
シャチの歯は、合計で四十本から四十四本もあるそうです。陸上に棲む他の哺乳綱と違い、シャチの歯はみな同じ形をしています。切歯・犬歯・臼歯といった区別がありません。イルカの仲間は、みなシャチと同じように、同じ形をした歯を持っています。
図鑑には、シャチやイルカの仲間など9種が掲載されています。ぜひご利用下さい。
昨日、事務所へ戻ろうと歩いていましたら、あるマンションの給気口が『スズメの巣』になっていました。こちらに住んでいる部屋の方は、お気づきなのでしょうか・・・この給気口の向かって左側は、人間用窓です。
和名:スズメ
学名:Passer montanus
図鑑には、スズメ、その他日本で見かける鳥が200種以上掲載されています。ぜひご利用下さい。
五月五日は端午の節句ですね。日本の伝統行事の一つです。初夏の風情がある節句として、古人に喜ばれました。平安時代の文学『枕草子』にも登場します。
端午の節句には、昔から、ショウブという植物が付きものでした。ショウブには良い香りがあるからです。昔の人は、ショウブの葉を髪に挿したり、着物のたもとに入れたり、家の屋根に葺【ふ】いたりしました。そうして香りを楽しみました。娯楽の少ない時代、爽やかな香りは、気分を明るくしてくれたでしょう。
ショウブのように、良い香りがある植物は、たいてい薬用成分を含んでいます。つまり、薬草です。ヒトが「良い香りだ」と感じるのは、人体に良い薬用成分を感知しているのでしょう。気温が上がって、疫病がはやり始める初夏、薬草を身につけるのは、理にかなっています。ショウブをお風呂に入れる菖蒲湯も、体に良いといわれますね。
重宝がられる葉に対して、ショウブの花はどうでしょう? とても地味で、観賞用になりません。と書くと、「あれ?」と思う方がいるでしょう。日本の各地に、観賞用の「花菖蒲(ハナショウブ)園」が存在しますよね。
じつは、ショウブとハナショウブとは、全く違う種です。ショウブはショウブ属、ハナショウブはアヤメ属に属します。名前が似ていて、ややこしいですね。
ハナショウブのほうは、御存知のとおり、美しい花が咲きます。ショウブの花とは似ても似つきません。
さらに、ややこしいことがあります。漢字で「菖蒲」と書くと、「しょうぶ」以外に「あやめ」とも読みます。ハナショウブに似た、美しい花が咲くアヤメのことですね。
昔の日本では、ショウブ、ハナショウブ、アヤメが混同されていました。どれも、水辺に生えて、すんなりと細長い葉があるからです。アヤメ属の種(ハナショウブやアヤメなど)は、生息場所や葉の形が、互いに似ています。そのため、いまだにアヤメ属の種と、ショウブが混同されることがあります。カキツバタやキショウブもアヤメ属です。
美しい花がなくても、ショウブの青葉には、清々しさが漂います。端午の節句には、平安貴族になった気分で、ショウブを飾ってみてはいかがでしょうか。
図鑑には、ショウブ属のショウブが掲載されています。また、アヤメ、カキツバタ、キショウブなどのアヤメ属の植物も掲載されています。ぜひご利用下さい。
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こんにちは、今日は雲行きがコロコロ変わる日ですね。私が働いている東京の真中は、先ほどまでものすごい雨でしたが、今は小雨になっています。これからも大雨になったりするそうですから気をつけましょう。
さて画像です。八重桜の栽培品種などを先日からご紹介しておりますが、こちらは一重桜の栽培品種『嵐山』です。
和名(栽培品種名):嵐山(あらしやま)
学名:Cerasus lannesiana 'Arasiyama'Koidzumi
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
参考文献:
『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』2000年 著者/勝木俊雄、書苑新社、本体価格477円
フィールドベスト図鑑『日本の桜』2001年 監修・執筆/勝木俊雄、学習研究社、本体価格1900円
はじめまして、こんにちは。私は、魚の名前に興味があって、魚の名前の由来をしらべています。ぶり、めじろ、はまち、つばすの名前の由来なのですが、どのように調べればよろしいでしょうか? お教えていただけないでしょうか?
魚の名前の由来を調べるのでしたら、以下の書籍を参考になさると良いでしょう。
▲世界大博物図鑑2 魚類
荒俣 宏著、平凡社、1989年、本体価格15,535円
▲図説 魚と貝の大事典
望月 賢二監修/魚類研究会編、柏書房、1997年、本体価格18000円
また、ブリ・メジロ・ハマチ・ツバスなどの名について調べるなら、
以下の書籍も参考になります。
▲食材魚貝大百科〈第3巻〉イカ・タコ類ほか+魚類
多紀 保彦・奥谷 喬司・近江 卓監修/中村 庸夫企画・写真、平凡社、2000年、本体価格2800円
どれも高価で手に入りにくい本なので、図書館で探して調べられると良いでしょう。がんばってくださいね。
花曇の今日、強い日差しはないですが気温は高いですね。
さて、八重桜の続きです。
下でご紹介している図鑑「日本の桜」に桜の香りについて書かれていました。サクラの花は香りがあまりしないですが、良い香りがするサクラもあります。この香りは「クマリン」という成分によるもので、オオシマザクラの葉を塩漬けにして食される桜餅の香りがその香りだそうです。最近は、洋菓子などにも使われるようになってきましたね。先日いただいたゼリーには、花を塩漬けにしたものが入っていました。
オオシマザクラ開花直後は、その桜餅の香りがするそうですよ。
江戸。「日本の桜」によりますと、江戸中期から名前の記録があるそうです。
和名(栽培品種名):江戸(えど)
学名:Cerasus lannesiana 'Nobilis'Miyoshi
和名(栽培品種名):妹背(いもせ)
学名:Cerasus lannesiana 'Imose'
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
参考文献:
『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』2000年 著者/勝木俊雄、書苑新社、本体価格477円
フィールドベスト図鑑『日本の桜』2001年 監修・執筆/勝木俊雄、学習研究社、本体価格1900円
今日は、ソメイヨシノが咲き終わると、八重桜などが咲き始めますね。今が見頃です。そこで、色々撮影できましたのですこしずつご紹介します。
サトザクラの栽培品種。『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』によりますと、なんでも江戸時代末期(1800年代前期)ころより広まったそうです。本当になんというか、ステキな桜でした。
和名(栽培品種名):一葉(いちよう)
学名:Cerasus lannesiana 'Ichiyo'
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
参考文献:
『新宿御苑の桜 サクラウォッチング』2000年 著者/勝木俊雄、書苑新社、本体価格477円
フィールドベスト図鑑『日本の桜』2001年 監修・執筆/勝木俊雄、学習研究社、本体価格1900円
和名:ミツバツツジ
学名:Rhododendron dilatatum Miq
和名:シロツメクサ
学名:Trifolium repens L.
和名:ドイツアヤメ(通称:ジャーマンアイリス)
学名:Iris germanica
和名:ハナミズキ
学名:Cornus florida L.
お約束通り、撮りたてホヤホヤの春のお花たちです。本当に春真っ只中!といった感じです。どこを見ても、花が咲き乱れています。
2枚目の画像、シロツメクサ(クローバーとも呼ばれますね。)は、子供の頃よく摘んで、花蜜を吸ってましたね。今は絶対にできないです。
3枚目のアヤメは、太陽が真上だったので、上手く撮影できませんでした。気温が高いからか、少々グッタリしているように見えますね。4枚目ハナミズキも咲き始めました。ステキですね。
図鑑には、ミツバツツジ、シロツメクサ、アヤメ、ハナミズキが掲載されています。ぜひご利用下さい。
皆さん、こんにちは。今日は、やっと爽やかに晴れました。先週は、グズグズした天気でしたから、体調を崩した方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も体調がすぐれませんでした。風邪などひかないように体調管理には気をつけましょう。
さて、画像は黄色足と黄色嘴の都会の公園などでよく見かける「ムクドリ」です。
和名:ムクドリ
学名:Sturnus cineraceus
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
図鑑には、ムクドリ、その他日本で見かける鳥が200種以上が掲載されています。ぜひご利用下さい。
春は潮干狩りの季節です。潮干狩りは、手軽なうえに「美味しい」娯楽ですよね。
潮干狩りの最中に、穴の開いた貝殻を見つけたことはありませんか? アサリやハマグリの貝殻に、ぽつんと小さな穴が空いていることがあります。
そういう貝は、ツメタガイの犠牲者です。ツメタガイは、肉食性の巻貝の一種です。おとなしそうに見える貝にも、他の貝を襲って食べるものがいます。
ツメタガイは、アサリやハマグリと同じく、砂や泥の海底に棲みます。カタツムリのような殻を持つ巻貝です。殻から出た体は、マントのように広がります。その姿で、夜、砂底や泥底を這いまわります。昼間は砂や泥にもぐっています。
アサリやハマグリを見つけると、ツメタガイは食事を始めます。アサリやハマグリが殻を閉じても、ツメタガイには効きません。彼らは殻に穴を開けるからです。歯舌【しぜつ】という器官を使って、貝殻を削ります。
歯舌は、巻貝の仲間が持つ口の器官です。名のとおり、細かい「歯」が、「舌」に並んでいます。巻貝の仲間は、歯舌で削り取るようにして、ものを食べます。
ツメタガイの食欲は旺盛です。おかげで、アサリやハマグリの養殖業者に憎まれています。あまりに害が大きい場合は、ある程度、駆除するのは仕方ないでしょう。
普通の潮干狩り場でも、ツメタガイに会うことがあります。「駆除に協力して、獲る」方もいるでしょうね。獲ったら食べましょう。ツメタガイは食べられます。食べれば、命を無駄にしたことにはなりません。
運が良ければ、海辺で砂茶碗【すなぢゃわん】が見られるかも知れません。それは、ツメタガイの卵塊の俗称です。名のとおり、砂でできたお茶碗そっくりのものです。
場所によっては、砂茶碗を陸に上げて、ツメタガイ駆除をしています。砂茶碗の中の卵は、乾燥すると死にます。一度にたくさんの駆除ができるわけですね。
ツメタガイは、「有害生物」扱いされることが多いです。本当は、たまたま、好物の食べ物が、ヒトと同じだっただけですね。できれば、うまく共存を図りたいものです。
図鑑には、ツメタガイやチョウセンハマグリ、アサリなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。
先日、近所の小川で子供と水遊びをしているときに、おたまじゃくしに出会いました。おたまじゃくしをとって、家で飼う事にしました。
ふつうの小さいおたまじゃくしですが、家でカエルまでに育てるには、どうしたらいいですか。おたまじゃくしが食べるものや水槽の掃除などのことを教えて下さい。よろしくお願いします。
まず、餌について説明しましょう。
オタマジャクシは草食性です。餌は、茹でたほうれん草などの青菜を、毎日与えて下さい。餌は全部食べなくても、五時間くらい入れておいたら取り出しましょう。そうしないと、水質が悪くなります。水質が悪いと、オタマジャクシが病気になります。
オタマジャクシはおとなしい動物ですが、生息密度が高すぎると共食いします。一つの水槽にたくさん入れ過ぎないようにして下さい。
次に、水についてです。
水は、一日おきくらいに、半分取り替えればよいと思います。餌の食べ残しや、死んでしまったオタマジャクシが、入れ物に残らないように気を付けて下さい。水道水をそのまま使うのは、もちろんいけません。できれば、オタマジャクシを取ってきたところの水を使いましょう。できなければ、水道水をまる一日日向に置いておいて、水の中の塩素を抜いてから使って下さい。
水を替える時には、一挙にざっと水を入れてオタマジャクシを驚かせないようにしましょう。小さい動物は、ちょっとしたショックにも弱いです。水温の違う水が大量に入ってきたり、強い水流に出遭ったりすると、体の調子が悪くなってしまいます。工夫してあげて下さい。
最後に、オタマジャクシの成長についてです。
オタマジャクシは、やがて四肢が出てカエルになります。これを変態といいます。カエルになると、それまでの鰓呼吸から肺呼吸に切り替わります。肺呼吸のカエルは、空気が吸えないと溺れてしまいます。オタマジャクシの四肢が出てきたら、飼っている入れ物の中に陸地を作って、上陸できるようにして下さい。
カエルになると、オタマジャクシと全く食べ物が変わります。カエルは肉食性です。昆虫やクモやミミズを食べます。餌はそういったものに切り替えて下さい。カエルは動くものにしか反応しません。ですから、生き餌でないと食べません。
オタマジャクシから変態したばかりのカエルは、まだ体が小さくて弱いです。とても飼いにくいものです。餌を与えてみて、食べた様子がなかったら、自然に放してあげたほうがいいかも知れません。
このように、自然下でくらす生物を飼育するのは、とても大変なことです。ですから、できれば、その小川で観察するだけにしたほうがいいです。オタマジャクシは、本来オタマジャクシのすむ場所にいさせてあげましょう。
一重
八重
今日は一重と八重のお花が撮影できましたから、比べるのにちょうど良いでしょうか?どちらも素敵ですが、みなさんはどちらがお好みですか?
画像1枚目2枚目が普通の一重のヤマブキで、3枚目以降がヤマブキの園芸種ヤエヤマブキですね。
ヤマブキは、万葉の時代から日本人に愛されてきた植物です。昔々、私たちの祖先が同じように、この花を愛でてきたのかな~と思うとなんだか素敵ですね。
和名:ヤマブキ
学名:Kerria japonica (L.) DC.
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
図鑑には、ヤマブキが掲載されています。ぜひご利用下さい。
夜、海の波間で光るものがあったとしたら、何だと思いますか? ヤコウチュウ(夜光虫)? そうかも知れません。でも、ひょっとしたらウミホタルかも知れません。
ウミホタルは、ヤコウチュウと混同されやすい生き物です。一見、ヤコウチュウと似た点があるからです。まず、体長約3mmと、目に見えにくいほど小さい点が似ています。もう一つ、夜に光る点が似ています。
ウミホタルという名は、ホタルのように光ることから付けられました。熱くない光であるのも、ホタルと同じです。物を燃やして光るのではないからです。彼らは、熱という形でエネルギーを失わずに、効率良く光る方法を取っています。これ以上の説明は、難しくなるので省きますね。
ホタルといっても、ウミホタルは昆虫ではありません。ヤコウチュウの仲間でもありません。カイムシとかカイケイチュウ(介形虫、または貝形虫)と呼ばれる生き物の一種です。専門的には、よく、オストラコーダOstracodaと呼ばれます。
カイムシの仲間は、名のとおり、二枚貝のような殻を持っています。ですから、全体的には、アサリのような平たい楕円形をしています。けれども、彼らは貝類でもありません。エビやカニの遠縁に当たります。顕微鏡で観察すると、殻の中に触角や肢【あし】があるのがわかります。この触角や肢を使って、彼らは泳ぎ回ります。
殻があっても、ウミホタルは小さく、弱い生き物です。敵を避けるために、夜に活動します。昼は海中の砂に潜っています。
それでも、敵に襲われることはあります。ウミホタルが光るのは、どうやら敵から逃れるためのようです。敵を驚かせたり、仲間に敵の存在を知らせたりするために光る、とされています。オスのウミホタルは、メスへの求愛のためにも光るといいます。
ウミホタルは、肉類を好んで食べます。とはいえ、他の生き物を襲って食べることは少ないです。おもに死体を食べているようです。彼らが死体を片付けてくれるおかげで、海中がきれいになるのでしょう。ウミホタルは、小さな海の掃除屋さんですね。
ウミホタルが含まれるカイムシ(貝形虫)の仲間は、カイミジンコとも呼ばれます。カイミジンコの仲間には、どういうわけか、オスが見つかっていない種が多いです。そういう種は、メスだけで繁殖できるようになっています。これを単為生殖といいます。
最近のニュースで、「カイミジンコの一種のオスが発見された」というものがありました。このニュースになったのは、ウミホタルとは違う種です。ウミホタルには、ちゃんとオスとメスとがいて、普通に繁殖します。
カイムシの仲間には、膨大な数の種がいます。まだまだ、わかっていないことが多いです。これからも、どんな謎が解明されるか、楽しみですね。
図鑑には、ウミホタルが掲載されています。昆虫のゲンジボタルやヘイケボタルなども載っています。ぜひご利用下さい。
ヒトデは、誰もが知っている海の生き物ですね。潮干狩りや磯遊びで会うこともあります。五本腕の星型の体を見れば、誰でも「ヒトデだ」とわかりますね。中には、五本腕でないヒトデの種もいます。基本は五本腕です。
ヒトデは、親しまれるばかりの生き物ではありません。漁師や貝の養殖業者には、特に嫌われます。理由は、ヒトデが貝を食い荒らすからです。
最も普通に見られるヒトデは、イトマキヒトデやマヒトデです。これらのヒトデは、アサリやハマグリなどの二枚貝が大好物です。貝が主食の肉食生物なのですね。彼らの食事方法は、生物の中でも変わっています。
まず、彼らは、二枚貝をつかまえると、貝殻をこじ開けようとします。五本の腕で二枚貝を包み、力を込めて、無理やり開かせます。もちろん貝は抵抗します。けれども、ヒトデの腕に包まれてしまったら、ほぼ助かる見込みはありません。
殻をこじ開けると、ヒトデは中身を食べ始めます。びっくりするのはその食べ方です。彼らの口は、体の裏側、星型の真ん中にあります。その口から、なんと胃袋が吐き出されます。胃袋を食べ物の上にかぶせ、その場で消化を始めます。
普通は、口から胃へと食べ物が送られますよね。体内の胃で消化するのが常識です。ヒトデは、胃のほうを体外に出して消化します。全く常識外れですね。
ヒトデは貪欲だといわれます。実際、貝の養殖場では、ヒトデのために大被害を受けることがあります。数が多すぎなければいいのですが、増えすぎると駆除されます。
しかし、ヒトデは丈夫な生き物なので、駆除が難しいです。腕を一本ずつにちぎっても、一本一本が再生して、元の五本腕のヒトデになります。すごい再生能力ですよね。
人間から見ると、いろいろな点で、ヒトデは常識外れです。それらの特徴は、厳しい自然の中で生き抜くために発達したのでしょう。異様だとか、海のギャングだとかいうのは、一方的な見方です。適切な数のヒトデは、海の生態系を保つ役割を果たしています。
海でヒトデに出会ったら、彼らの不思議な生活ぶりを観察する好機ですね。
首里城内から首里『県立博物館』を望む
広福門(こうふくもん)
系図座・用物座(けいずざ・ようもつざ)にて、琉球舞踊が上演されていました。
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琉球王、別邸「識名園」 世界遺産へ
琉球王、別邸「識名園」 世界遺産 (その2)へ
座喜味城跡 世界遺産 (その3)へ
中城 世界遺産 (その4)へ
首里城 世界遺産 (その5)へ
首里城(しゅりじょう)は、世界遺産『琉球王国のグスク及び関連遺産群』のひとつです。
前にご紹介しました、識名園(シチナヌウドゥン)や座喜味城跡(ザキミグスク アト)、中城城跡(ナカグスク ジョウアト)もこの遺産郡に入ってます。『琉球王国のグスク及び関連遺産群』は、9つの城(グスク)や琉球王別邸などが登録されています。この首里城で、4つめの世界遺産のご紹介です。
歓会門(かんかいもん)
漏刻門(ろうこくもん)
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琉球王、別邸「識名園」 世界遺産へ
琉球王、別邸「識名園」 世界遺産 (その2)へ
座喜味城跡 世界遺産 (その3)へ
中城 世界遺産 (その4)へ
和名:イロハモミジ
学名:Acer palmatum Thunb. ex Murray
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図鑑には、イロハモミジが掲載されています。ぜひご利用下さい。
ウサギのウンコはゴハンのようにコロコロしていますよね。自分のウンコを間違えて食べないのですか?
ウサギがするフンには、二つの種類があります。一つは私たちが普通に見かける乾いてころころした感じのフンで、ウサギはこのフンを食べることはありません。
もう一つのフンは湿って薄い皮に包まれたようになっていて、ウサギはこちらのフンをするとすぐ食べてしまうため、私たちが目にすることはめったにありません。ウサギが食べる方のフンには消化し切れなかった栄養分が含まれていて、ウサギはこのフンを食べることによってさらに食べ物を消化し、体に必要な栄養分を取り入れます。ですから、このフンを食べられないようにしてしまうと、ウサギは死んでしまいます。
こんにちは、先週末の目黒川の様子をお届けします。
きれいですね。 ♪花は流れてどこどこ行くの~♪♪♪・・・
※実際は、『花は流れて』という歌詞はありませんのでご注意を!
カルガモのカップルでしょうか?カルガモは、雄雌ほぼ同色なので区別ができませんね。
和名:カルガモ
学名:Anas poecilorhyncha
4月1日におさえました目黒川の桜の様子です。まだまだ、見ごろの桜並木です。今年は、寒かったので桜を十分に満喫できましたね。
その1週間後、4月8日の目黒川です。少々葉も大きくなってきましたが、花吹雪といい、風情があるではないですか。
和名:ソメイヨシノ
学名:Cerasus X yedoensis (Matsum.) A.Vassil.
懲りずに桜が舞っている様子を撮影してみました・・・いかがでしょうか?今回は、許せる?
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四月から、新生活を始めた方も多いでしょう。新しい生活には慣れましたか? 新居に移る時は、誰でも「ここで良いことがありますように」と願いますよね。
新居に「家の守り神」が付いていたら、とてもいいと思いませんか? もしかしたら、あなたの家に、小さな守り神が付いているかも知れません。
その守り神とは、ヤモリです。トカゲに似た爬虫類です。日本の多くの地域には、ニホンヤモリが分布します。
ヤモリという名は、「家を守る」ことから来ています。ヤモリの仲間は、人家に棲むものが多いのですね。彼らは昆虫が主食なので、人家のハエやゴキブリなどを食べています。害虫を食べて、ヒトの生活を守ってくれる、頼もしい味方です。
ヤモリの仲間は、垂直な壁や窓ガラスでも歩ける、という特技があります。そんなことができるのは、彼らの足裏に秘密があります。彼らの足裏には、細かいひだのように鱗が生えています。そのひだを、壁やガラスのでこぼこに引っ掛けて歩きます。壁やガラスは、つるつるに見えても、小さなでこぼこがあるものです。
もともと、彼らは樹上に棲んで、虫を食べていました。足裏の仕組みは、木に登るために発達したのでしょう。今でも、たくさんのヤモリが、樹上に棲んでいます。
一方で、ニホンヤモリのように、人家に棲む種も多いです。暖かくて、外敵が少ないからです。人家を好む虫たち(主にハエなどの害虫)のために、食べ物にも不自由しません。しかも、彼らの足裏の仕組みは、壁を登るにも都合が良いものでした。
いつの頃か、ヤモリたちは、人家の快適さに気づいたのでしょう。世界各地で、多くのヤモリたちが、人家に棲むようになりました。
昔の人は、経験的に、ヤモリが害虫を食べてくれることを知ったのでしょう。どこの地域でも、おおむねヤモリは縁起が良い生き物とされています。ヤモリは鳴くので、「声を聞くと良いことがある」といった言い伝えも多いです。私たちも、昔の人にならって、小さな守り神を大事にしたいですね。
図鑑には、ニホンヤモリ、オガサワラヤモリ、ホオグロヤモリが掲載されています。ぜひご利用下さい。
今日は暖かくなりそうです。そろそろ、富士でも桜が咲く時期?でしょうか。昨日は急な通り雨や風が冷たくなったりで、東京の八重桜も少し咲いていたりつぼみだったりです。
偶然、飛行機が頭上を通り『飛行機雲』激写させていただきました。
ススキさん、桜が咲いたら教えてくださいね。
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図鑑には、ススキが掲載されています。ぜひご利用下さい。
菜の花畑は、日本人の原風景の一つですね。童謡にも俳句にも詩歌にも、菜の花は登場します。日本で最も親しまれる花の一つでしょう。
ところが、菜の花の実態については、ほとんど知られていません。菜の花の正式な種名を御存知ですか? 改めて訊かれると、「はて?」と思いますよね。
じつは、菜の花と呼ばれる花は、一種だけではありません。時代や地方によって、「菜の花」の正体は違います。しかも、どの「菜の花」も、日本が原産地ではありません。
日本に最も古くからあるのは、正式名称をアブラナ(油菜)という種です。奈良時代以前に、中国から渡来したようです。原産地は東欧から西アジアにかけてです。
江戸時代、菜種【なたね】油を採るために、盛んに栽培されたのは、アブラナでした。日本人の原風景の「菜の花」は、もともとこの種でした。
明治時代になると、ヨーロッパから、別種のセイヨウアブラナが入ってきます。こちらのほうが、採れる油の量が多いのですね。そのため、アブラナはほとんどセイヨウアブラナに取って代わられました。今、菜種油のために栽培されているのは、ほぼすべてがセイヨウアブラナです。
採油用だけでなく、観賞用の「菜の花」もありますね。切花として売られたり、観光用に植えられたりします。あの「菜の花」は、セイヨウアブラナではありません。チリメンハクサイという、ハクサイ(白菜)の一品種を改良したものです。
ハクサイは、アブラナの変種です。全然違って見えても、同じ種です。ですから、観賞用の「菜の花」は、アブラナの一品種ということになります。ややこしいですね。
ハクサイの花を見たことがあるでしょうか? あるならば、「ハクサイはアブラナと同じ種」だと納得できるはずです。ハクサイの花は、アブラナとそっくりで、「菜の花」そのものです。花だけ見せられたら、区別がつきません。
アブラナからは、ハクサイ以外にも、たくさんの野菜が作られました。そのルーツをたどると、シルクロードを旅することになります。この話は、別の機会にしましょう。
図鑑には、アブラナが掲載されています。ぜひご利用下さい。
最近、日本の各地で、思わぬ外来生物が発見されることがありますね。「謎の異様な生物発見!」などと騒がれます。カミツキガメとワニガメも、そういう外来生物です。
カミツキガメとワニガメは、名のとおり、カメの一種です。カミツキガメは、本来、北米・中米・南米に分布します。ワニガメは北米に分布します。どちらも、川や沼などの淡水に棲みます。日本にはいないはずのカメたちです。
なぜ、カミツキガメやワニガメは、日本に棲むようになったのでしょう? ペットとして輸入されたのがきっかけです。一般に知られたのは最近ですが、カミツキガメは、三十年以上前からペット用に輸入されています。ワニガメも、輸入の歴史は同じくらいあるようです。両種とも、ペットが逃げたり捨てられたりして、野外で見つかります。
ペットを飼うことは、良い趣味だと思います。けれども、カミツキガメやワニガメは、普通の人がペットにするには向きません。
理由の一つは、大きくなることです。カミツキガメは、小さくても甲羅の長さ30cm、体重5kgくらいになります。ワニガメは甲羅の長さ50cmを越え、体重も40kgを越えるほどになります。日本の住宅事情では、こんな生き物を飼うには、人間の生活空間を犠牲にしなければなりませんね。
理由の二つめは、長生きすることです。カミツキガメは五十年ほど生きるといわれます。ワニガメは、寿命が八十年を越えるとされます。飼うヒトのほうが先に死にそうですね。自分が死んだ後のことまで考えられなければ、飼うのは無責任です。
理由の三つめは、危険であることです。両種とも、大きいだけに力が強いです。しかも、肉食性で、鋭い顎を持っています。こんな生き物が野に出たら、多くの生き物(ヒトを含みます)に危害があることは、間違いありません。
カミツキガメやワニガメ自身は、何も悪くありません。一生懸命生きているだけです。肉食であることも、恐ろしげな外見も、自然の中では意味があります。こういう生き物を、何十年も飼い続けられますか? 「はい」と言い切れる人だけが飼って下さい。
図鑑には、残念ながら、カミツキガメとワニガメは載っていませんが、そのかわりアオウミガメ、ヤエヤマセマルハコガメなどの9種のカメが掲載されています。ぜひご利用下さい。
先日家の近くの用水路で、サンショウウオの幼体?みたいに見える生物を発見いたしましたが、名前がわかりません。
体色は真っ黒(腹面は白っぽくちょっと灰色っぽいまだら模様)目は小さく頭部の側面についています(よく見ないと分からない)後足は5本指水中の岩の側面を歩いていましたその時は何か分からなかったのですが、図鑑とかで調べてて、ひょっとしてオオサンショウウオかも?だったら触ったらまずかったですよね?下流域でオオサンショウウオの成魚らしき生物を見た事がありますので、幼体かもしれません。たしか特別天然記念物は触ってはダメなんですよね?
ちょっと文章だけでは、確定できませんがお話の通りですと、頭部の大きいプロポーションや、非常に小さい眼など、オオサンショウウオ的特徴を備えていますよね。オオサンショウウオは、通常は人里離れた渓流に棲んでいますが、時々どういったはずみか市街地で目撃されることがあるようです。
3、4年前、京都の真ん中の賀茂川の河原を大きなオオサンショウウオが歩いているのが発見されて、ちょっとした騒ぎになりました。そのオオサンショウウオは無事本来の棲息地である水のきれいな上流域に戻されたようです。
特別天然記念物でも、知らないで触ってしまったのだから、罪にはならないと思いますよ。これから気をつければ良いですね。
先週土曜日の朝、目黒川まで散歩に出かけました。また、先日のスズメさんに会いました。
何をしているのかな?と観察していると、桜の花をひとつずつ嘴でくわえ下に落とすという遊びを、何度もしているのです。かっカワイイ~
和名:スズメ
学名:Passer montanus
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皆さんは、世界一大きいカメは、どこに棲んでいると思いますか? 「ガラパゴスゾウガメなら、ガラパゴス諸島にいるよ」という答えが返ってきそうですね。
じつは、ガラパゴスゾウガメは、世界最大のカメではありません。現在のカメで最大なのは「オサガメ」です。海亀【うみがめ】の一種です。
オサガメは、甲羅の長さが150cm以上にもなります。200cm、つまり2mを越える個体も記録されています。体重は、小柄なものでも100kgをゆうに越えます。
こんなに大きくなれるのは、オサガメが海で暮らしているからです。海中には浮力がありますよね。ですから、肢【あし】で体を支える必要がありません。ゾウガメがオサガメほど大きくなれないのは、このためです。ゾウガメがこんなに大型化したら、歩けません。陸上で動くには重すぎます。
海亀の中でも、オサガメはとびきり泳ぎが上手です。高速で泳ぎ、深く潜ります。なんと、水深1000mほどまで潜ることがあるそうです。その能力を生かして、普段は外洋に棲んでいます。そのため、めったに目撃できません。
唯一、彼らに接近できるのは、産卵の時です。雌のオサガメは、砂浜に上がって産卵します。体の重さゆえ、上陸するのは大変です。体を引きずるようにして、やっと上陸します。産卵地は熱帯に限られています。残念ながら、日本では見られません。
しかし、オサガメは、意外に日本近海に来ているようです。各地で漁網にかかったり、海岸に漂着したりした報告があります。北海道の知床沖でさえ、たびたび目撃報告があります。寒さに弱いカメとしては、考えられませんね。どうやら、オサガメは特別な発熱器官を持っているらしいのです。
オサガメの特徴の一つに、「軟らかい甲羅」があります。革のような感触の甲羅です。皮膚に覆われているためです。この甲羅に発熱器官がある、といわれています。
もし、日本近海でオサガメに会えたら、びっくりですね。普通と違う甲羅は、ネッシーのような怪物を思わせます。未確認動物だ!と騒ぎになるかも知れません。
図鑑には、オサガメが掲載されています。ぜひご利用下さい。
深海は、人類にとって未知の領域ですね。二十一世紀になっても、新種の生き物が続々と発見されています。深海には、浅い海にはいない、常識外れの生き物がいます。
そんな深海生物の一種が、スケーリーフットです。二〇〇一年に、インド洋の水深2500mほどの海底で発見されました。スケーリーフットscaly footという名は、英語の俗称を日本語読みにしたものです。正式な日本語名は、まだ付いていません。
スケーリーフットは、巻貝の一種です。普通の巻貝と同じく、巻いた貝殻があります。殻の直径は約4cmと、小型です。これだけなら、常識外れとは言えませんね。
この種の驚くべきところは、貝殻以外に「うろこ」を持つことです。殻から出ている足の部分が、「うろこ」で覆われます。しかも、その「うろこ」は鉄でできています。硫化鉄【りゅうかてつ】という、硫黄【いおう】と鉄の化合物です。
これまで、スケーリーフット以外には、鉄のうろこを持つ生物は発見されていません。世界唯一の、珍しい特徴を持った生物です。この貝は、何のためにこんなうろこを持っているのでしょうか?
スケーリーフットが棲む深海には、肉食性のカニやエビも棲んでいます。彼らに食べられないように、スケーリーフットは鉄のうろこで防衛したと考えられています。まさに鉄の鎧【よろい】ですね。
うろこの原料が硫化鉄なのは、なぜでしょう? スケーリーフットは、海底火山の熱水が噴出する海底に棲みます。熱水には、大量の硫黄分と鉄分が含まれます。この貝は、身近に豊富にあるものを、身を守る鎧にしたのですね。
スケーリーフットには、まだまだ解明されていない、変わった特徴があります。ごく限られた海底にしか分布しないことも、その一つです。今のところ、この種は、インド洋のたった一ヶ所の熱水噴出部でしか発見されていません。広いインド洋には、他にも似た環境があるのに、です。この生物のさまざまな謎を、何人もの研究者が解明中です。
スケーリーフットを通じて、生物や海や地球の謎が解ければ楽しいですね。
図鑑には、残念ながらスケーリーフットは載っていませが、オウムガイ、ヤツシロガイなど三十種以上の巻貝が掲載されています。ぜひご利用ください。
四月一日はエイプリル・フールですね。この日ばかりは、嘘をついてもよいことになっています。罪のない嘘なら、みんなで楽しめるからいいですね。
けれども、科学上の発見で、嘘は困ります。残念ながら、そういう例は、歴史にいくつもあります。近年の日本でも、旧石器捏造【ねつぞう】事件などがありましたね。
科学史上、最も有名な偽造事件は、自然人類学の分野で起こっています。自然人類学とは、「生物としてのヒト」を扱う学問です。広い意味では、生物学の一分野ですね。ヒトの進化などを扱います。まさにそのヒトの進化について、偽造が行なわれました。
その事件は、「ピルトダウン人」事件と呼ばれます。英国のピルトダウンというところで、人類化石が「発見」されたことから始まりました。一九一二年のことです。
「ピルトダウン人」は大評判になりました。当時は、まだ人類化石があまり発見されていなかったからです。同時代の人類化石としては、インドネシアのジャワ原人くらいしかありませんでした。少し遅れて、中国で北京原人が発見されます。
ピルトダウン人の「化石」には、際立った特徴がありました。顎【あご】の骨がサルに近く、原始的なことです。ジャワ原人や北京原人の顎のほうが、ヒトに近いのです。かわりに、頭蓋骨はピルトダウン人のほうが大きく、ヒトに近いです。これは、ピルトダウン人が発達した脳を持つ証拠とされました。「ヨーロッパには、アジアよりも早くから、脳の発達した人類がいた」ということで、ヨーロッパ人に歓迎されたようです。
しかし、ピルトダウン人の実在を疑う研究者もいました。他の化石と比較すると、その特徴が違いすぎるためです。他の人類化石はすべて、顎から先にヒトらしくなり、そののち頭蓋骨が発達したことを示していました。
最終的に、一九五三年の調査によって、ピルトダウン人の「化石」が偽造であると判明します。四十年以上も、人々は騙されていたことになります。
ピルトダウン人事件は、他人事ではありません。どこの国でも起こり得ます。私たちは、常に、冷静な科学の目を持つことを忘れてはいけないでしょう。