日本一の大輪の花、ホオノキ(朴の木)

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 日本には、たくさんの植物が生えていますね。最近では、多くの園芸品種が栽培されているため、いっそう賑やかです。園芸品種には、花が大きかったり、色が鮮やかだったりするものが多いですね。
 とはいえ、野生種には野生種の美しさがあります。日本土着の野生植物で、最も大きな花が咲くのは、何という種か御存知でしょうか?
 答えは、ホオノキです。直径15cmほどになる、白い花を咲かせます。残念ながら、少し深い山に行かないと見られません。緑濃い山中では、白い花が目立つでしょうね。
 ただし、ホオノキの花は、近くでは見にくいです。高さ30mもの高木になるからです。花は強烈な甘い香りを放つので、香りで気づかれることも多いようです。
 花のみならず、ホオノキの葉も、日本一の大きさです。細長い卵形の葉は、長さ30cm以上にもなります。ホオノキの葉は、朴葉【ほおば】という通称で呼ばれます。
 大きな葉は、昔の日本人に、食器として使われました。その名残は今もあります。岐阜県などへ行くと、朴葉餅【ほおばもち】や朴葉寿司【ほおばすし】といった食べ物があります。朴葉餅は、ホオノキの葉で柏餅【かしわもち】のようにお餅を包んだものです。朴葉寿司は、同じく朴葉で寿司だねと寿司飯を包んだものです。どちらも、若葉で作ると香りが良く、美味しいそうです。山里の初夏の味覚ですね。
 秋には、朴葉味噌【ほおばみそ】という食べ物もあります。ホオノキの葉に、味噌と一緒に川魚などを載せ、焼いて食べます。これは実際に食べて、美味しいと感じました。
 朴葉を採るのは、容易ではありません。高木の梢【こずえ】に葉が付くからです。しかも、ホオノキはまばらにしか生えません。光を好むために、他の木の陰になることを嫌うからです。高木に育つのも、いち早く成長して、日光を独占するためです。
 葉を摘むのが大変でも、山里の人々には、ホオノキへの愛着があるのでしょう。葉には殺菌作用があるともいわれます。美味しくて、衛生的で、環境を汚さないなんて、素敵な食器ですよね。そのうえ花も美しいとは、自慢できる我が国の植物です。


図鑑にはホオノキが掲載されています。ぜひご利用ください。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年5月19日 00:00に書いたブログ記事です。

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