クラゲと付いてもクラゲでない? ツノクラゲ

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 海水浴に行くと、いろいろな海の生き物に遭いますね。代表的なものがクラゲです。刺すクラゲはいやですが、刺さないクラゲもいます。
 刺さない「クラゲ」の中に、ツノクラゲという種がいます。「クラゲ」と付いても、普通のクラゲの仲間ではありません。
 普通のクラゲは、刺胞動物【しほうどうぶつ】というグループに属します。名のとおり、刺胞【しほう】という器官を持つグループです。刺胞は、餌を取るために「刺す」器官です。クラゲが刺すのは、刺胞があるためです。
 ツノクラゲは、有櫛動物【ゆうしつどうぶつ】というグループに属します。有櫛動物は、刺胞を持ちません。ですから刺しません。かわりに膠胞【こうほう】という器官を持ちます。膠胞は、粘りつく器官です。この粘りつきを使って、餌を取ります。
 ツノクラゲに海で遭えたら、運がいいです。彼らは刺さないうえに、とても美しいからです。その美しさは、実際に海で遭うのでなければ体験できません。彼らの体は軟らかすぎて、飼うのが難しいからです。海で遭ったら、触らずにいてあげましょう。
 そのゼリー状の体ゆえに、ツノクラゲは美しいです。透明な体が、虹のように光ります。彼らの体の櫛板【しつばん】という器官が、光を反射するためです。
 櫛板は、彼らが泳ぐのに使うものです。櫛板には、繊毛【せんもう】という細かい毛が、一列に並んでいます。有櫛動物は、櫛板の繊毛で水をかき分けて泳ぎます。
 ツノクラゲは、楕円形の体に八列の櫛板があります。その様子は、まるで筋模様のある瓜みたいです。ツノクラゲの近縁種で、よく似たウリクラゲというのもいます。
 有櫛動物は、あまり研究がされていない動物です。人間にとって、害にも益にもならないと見なされたからです。けれども、その美しさには、学者も心を打たれたのでしょう。ツノクラゲには、レウコテア・ジャポニカLeucothea japonicaという学名が付いています。レウコテアとは、ギリシャ神話に登場する海の女神の名です。海水浴で海の女神に遭えるかも、なんて、考えると素敵ですね。

図鑑にはツノクラゲが掲載されています。ぜひご利用ください。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年7月29日 00:43に書いたブログ記事です。

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