ツチノコの正体? ヒメハブ

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 沖縄や奄美などの南西諸島で、夏休みを過ごした方はおいでですか?
 南西諸島は、生き物の宝庫ですね。なかで悪名高いのは、ハブです。危険な毒蛇の一種です。普通のハブ以外に、南西諸島には、ヒメハブというヘビがいます。名のとおりハブに近縁です。毒を持つことも同じです。
 けれども、ヒメハブとハブには、ずいぶん違うところがあります。
 第一に、ヒメハブはたいへん温和な性格です。攻撃的なハブとは、対照的です。「ヒメハブからほんの数十cmの距離にいたのに、咬まれなかった」という話を聞くくらいです。ハブでは考えられないことです。おかげで、ヒトがヒメハブに咬まれた例は、とても少ないです。
 第二に、ヒメハブの毒は弱いです。万が一咬まれても、大したことはないといわれます。ヒメハブの毒の効果は、詳しいことがわかっていません。咬まれた例が、あまりにも少ないためです。咬まれないように、用心はするべきですね。
 第三に、ヒメハブはハブよりずっと小さいです。大型のヒメハブでも、せいぜい全長は80cmです。ハブのほうは、全長100cm(1m)を越えるものが普通です。
 ハブの近縁種なのに、ヒメハブは、どうしてこんなにハブと違うのでしょう? この疑問を解く鍵は、ヒメハブの体型にあります。
 ヒメハブは、太くて短いヘビです。このような体型のヘビは、速く動くのが苦手です。そのかわり、待ち伏せが得意です。何時間も、じっと獲物を待ち続けます。積極的に動き回り、獲物に向かってゆくタイプではありません。そのために、攻撃性が発達しなかったのでしょう。ハブとは、生活様式が違うのですね。
 面白いことに、ヒメハブは、伝説のヘビであるツチノコそっくりです。太くて短いところが似ています。「ヒメハブこそツチノコの正体」と主張する方もいますね。
 しかし、この主張には無理があります。ヒメハブは南西諸島にしか棲めません。だのに、ツチノコは内地に出没します。伝説と現実は、安易に結びつけてはいけないでしょう。

図鑑には、ヒメハブハブが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年8月14日 00:01に書いたブログ記事です。

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