2006年9月アーカイブ

アフリカ像の

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アフリカ像の妊娠期間などを知りたいのですが教えてくれませんか??

 アフリカゾウの典型的な妊娠期間は、約22ヶ月だそうです。一年は12ヶ月ですから、アフリカゾウは二年近くも妊娠期間があることになりますね。

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最近涼しくなってきましたね。夏に忘れられていたチョウの画像を、遅ればせながらお届けいたします。

メスグロヒョウモンIMG_0409_700.jpg
メスグロヒョウモンIMG_0414_700.jpg
和名:メスグロヒョウモン
学名:Damora sagana
和名:ノアザミ
学名:Cirsium japonicum Fisch. ex DC.


長野 蓼科 【2006.08.07】
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図鑑には、メスグロヒョウモンは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 日本の南西諸島には、内地とは違う生き物が、たくさんいます。内地の人にとっては、「こんなものが日本にいるの!?」と、驚くものが多いです。
 そんな生き物の一つが、サソリモドキです。日本には二種が分布します。アマミサソリモドキと、タイワンサソリモドキです。
 「サソリ」モドキという名が付くとおり、外見は、ちょっとサソリに似ています。けれども、サソリとは違います。サソリと同じく、節足動物門【せっそくどうぶつもん】蛛形綱【しゅけいこう】――クモ形綱ともいいます――に属します。
 サソリモドキには、サソリのような毒針はありません。ヒトにとって、致命的になるほどの毒もありません。かわりに、尾の付け根から、酸【さん】を発射します。この酸は、ものすごく濃いお酢のようなものです。皮膚に付くと、皮膚炎を起こします。
 サソリモドキは、毒のかわりに、酸で身を守っています。いじめなければ、酸を発射することはありません。普段は、ヒトに害を与えません。
 アマミサソリモドキは、九州南部から奄美諸島などにかけて分布します。タイワンサソリモドキは、沖縄県南部の八重山諸島に分布します。アマミサソリモドキは、江戸時代の文献に「ヘヒリ」という名で登場します。昔から、風変わりな生き物として、親しまれてきたのでしょう。奇妙に見えても、彼らは、現地の生態系に溶け込んでいます。
 ところが、近年、いるはずのない場所で、サソリモドキが見つかりました。伊豆諸島の八丈島、兵庫県神戸市、愛媛県今治市などで、アマミサソリモドキが発見されています。しかも、これらの地方では、繁殖していると見られます。
 本州以北は、サソリモドキには寒すぎるはずです。でも、定着しているようです。
 同じ国内でも、別の地方から、いなかった生き物が入るのは問題です。単に、ヒトに害があるから悪い/ないから良い、ということではありません。移入生物は、土地ごとにできあがっている生態系を、壊すおそれが高いのです。
 多くの移入生物は、人間の不注意によるものです。人間の責任は重大ですね。


 過去の記事で、サソリを取り上げたものがあります。以下の記事も御参照下さい。
 サソリの毒はどんな毒?(2005/10/11)


図鑑には、アマミサソリモドキは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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学校でうさぎについて発表するのですが、うさぎで検索しましたがよく分かりませんでした。


ウサギなどに関しては、以下のサイトを参考にしてください。


図鑑には、ノウサギをはじめ、日本に生息するウサギ目のウサギが何種か、掲載されています。ぜひご利用下さい。

その他ウサギに関するこちらの記事は以下のとおりです。
ウサギの耳について教えてください。
ウサギのウンコはゴハンのように
野ウサギの目は赤くない
哺乳類のウサギは、なぜ単独でウサギ目なのですか?

スイレン

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和名:スイレンの一種(熱帯スイレン 園芸種)
学名:Nymphaea spp.


東京 夢の島【2006.09.10】

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私はアメリカのカリフォルニア州サンディエゴに住んでおります。
サンディエゴはメキシコと国境を面した港町で、気候は一年を通して温暖で、どちらかといえば砂漠気候かと思います。
 私が住んでいるところは、渓谷のような地形になっておりますが、住宅地の開発が古くから進んでおり、その古くからの地形を残しながら、住宅地が立ち並んでおります。

 2002年の年末頃から、我が家の庭先を通り過ぎる不思議な動物が居ります。
それまで我が家の庭先を通り過ぎる動物といえば、隣で飼ってる猫か、野鳥が何かをついばみにやって来るくらいでした。
 その不思議な動物は、暗くなるとやって来ます。体の大きさはその猫より若干大きいくらいです。体は体毛に覆われていて、濃い茶系統の比較的短い毛です。
 しかしながら、不思議な事に顔には毛が一切生えておらず、しかも絵の具で塗ったかのように顔が白いのです。その白い顔に二つだけ黒い点が見え、それが目です。
尾は長めで、根元は体毛と同じ毛が生えてますが、残りの80%くらいは毛が全く生えておらず、例えるならば、ネズミの尻尾のようです。

 初めてそれを見かけたとき、『珍獣発見!』と思いました。
その珍獣はちょっかいを出さなければ、攻撃はしてきません。
むしろ臆病なようで、写真を撮ろうとドアを開けると、走って逃げてしまいます。
逃げ足は、それ程速くは有りません。
"ドン臭いけど一生懸命走ってる"といった感じです。

あれはなんという動物でしょうか?色々ネットでも調べてみましたが、
探し出せませんでした。イメージとしては、アルマジロっぽい体系です。

毎晩のように現われる動物は、一体なんという動物なんでしょうか?


 その動物は、おそらくカンガルーと同じ有袋目に属する「キタオポッサム」という種だと思います。
 「有袋目はオーストラリアにしかいない」と思っている方も多いでしょう。しかし、有袋目の中でもオポッサムの仲間は、南米・中米・北米にもいます。
 オポッサムは、全体的な姿がネズミに似ているので、フクロネズミとも呼ばれる仲間です。名前のとおり、おなかに袋があって、その中で子供を育てます。
 キタオポッサムは、オポッサムの中でも最も北まで分布する種で、お住まいのサンディエゴにもいるはずです。全体的な姿はネズミに似ているものの、大きさはずいぶん大きくて、ちょうどネコくらいあります。
 キタオポッサムは夜行性で、体には薄茶色~灰色っぽい毛が生えています。キタオポッサムの顔には白い毛が生えているため、暗い中で見ると顔だけが白く浮き上がって、毛がないように見えるでしょう。尻尾は、おっしゃるとおりネズミそっくりで、毛がありません。

 キタオポッサムはなかなか愛嬌のある動物で、人家の庭先に姿を現わすことも多いため、北米では人気のある動物のようです。
 英語では、キタオポッサムはVirginia opossumと呼ばれます。
 

アンスリウム

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アンスリウムEEDV0092_700.jpg
和名:アンスリウム
学名:Anthurium andraeanum L.
別名:オオベニウチワ(大紅団扇)

東京 夢の島【2006.09.10】

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 サンマは、日本の秋を代表する味覚ですね。誰もが知っている魚の一種です。秋になると、日本近海でサンマが捕れるようになります。なぜでしょう?
 答えは、「食べごろのサンマが、秋に日本近海を通るから」です。
 サンマは回遊魚です。生涯、同じ海域に留まることをしません。一年中、海の中を移動しています。卵の期間でさえ、海流に乗って移動しているようです。
 日本の近くに来たとしても、卵だったり、幼魚だったりしたのでは、食べごろとは言えませんね。適度に育ったサンマが、日本近海を通るのが、秋なのです。
 平凡な食用魚なのに、サンマの生態は、まだ、よくわかっていません。とても広い海域に分布することはわかっています。北半球の、温帯の太平洋全域に分布するようです。
 こんなに広く分布するのでは、調査するのがたいへんですね。ある一頭のサンマが、どこで生まれて、どこへ移動するのか、追跡するのは至難の技です。
 今のところ、サンマは、太平洋を反時計回りに回遊しているとされます。すべてのサンマが、太平洋全体を、ぐるりと回るのではありません。北西太平洋群、中央太平洋群、東部太平洋群など、いくつかの群れに分かれるようです。群れごとに、一定の海域を回遊すると考えられています。日本近海にいるのは、北西太平洋群です。
 北西太平洋のサンマは、黒潮の流れる海域で産卵します。おおむね西日本近海ですね。幼魚のうちは、この黒潮海域で育ちます。それから、黒潮に乗って北上します。これが春から夏にかけてですね。北の海のほうが餌が多いので、餌を求めて行くのでしょう。
 オホーツク海などの北の海で、サンマはたっぷり餌を食べます。そのために大きく成長します。脂も乗ります。秋になれば、サンマは暖かい海へと戻ります。脂の乗ったサンマが、日本列島に沿う形で南下します。そこを人間がいただくのですね。
 秋のサンマには、ドコサヘキサエン酸(DHA)や、エイコサペンタエン酸(EPA)などが豊富に含まれています。これらは、ヒトの体や脳に良い栄養素として有名ですね。まさに自然の恵みです。秋の食卓には、ぜひサンマを載せましょう。


図鑑には、残念ながら、サンマは載っていませんがアユスズキマアジマンボウメダカなど、50種ほどの日本で見られる魚類が掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 子どもの頃、食べ物の好き嫌いをした経験のある人は多いでしょう。ヒトは、たくさんの種類の食べ物を、満遍なく食べるように進化してきました。好き嫌いをすると、ヒトは健康が保てません。
 ところが、動物の世界には、「特定の物しか食べない」というものがけっこういます。たいていの場合、これは好き嫌いではありません。特定の物しか食べられないように、体ができています。そうなった理由は、いろいろだと考えられています。
 中には、「よりによって、どうしてこんな物を食べるようになったのだろう?」と思う動物がいます。イワサキセダカヘビは、そんな一種です。
 イワサキセダカヘビは、日本の石垣島と西表島【いりおもてじま】にしかいません。珍しいヘビです。普通のヘビは、カエルやネズミや鳥の卵などを食べますね。イワサキセダカヘビは、そういう物に見向きもしません。彼らの食べ物は、なんとカタツムリです。
 食べ方も変わっています。普通のヘビは、鳥の卵だろうと何だろうと、丸呑みしますよね。けれども、イワサキセダカヘビがカタツムリを食べる時には、丸呑みしません。顎を使って、カタツムリを殻から器用に引き出します。そして中身だけを食べます。
 このヘビは、数が少ないうえに目立ちません。そのため、不明なことが多いです。普段は樹上に棲むようです。たまには、カタツムリ以外のものも食べるようです。不思議なことに、カタツムリに近縁なナメクジは食べないといわれます。
 こんな超偏食のヘビは、イワサキセダカヘビだけでしょうか。じつは、世界には、似た食生活のヘビが何十種もいます。例えば、イワサキセダカヘビと同じセダカヘビ属の仲間は、ナメクジやカタツムリばかりを食べます。他にも、中南米にいるマイマイヘビや、アフリカ南部にいるナメクジクイの仲間は、ナメクジやカタツムリしか食べません。世界各地にこのようなヘビがいるからには、何か有利な点があるのでしょう。
 イワサキセダカヘビは、ヒトには害を与えません。森林でひっそり暮らしています。彼らの生態がわかる前に、絶滅することがないようにしたいですね。

図鑑には、イワサキセダカヘビが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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マツリカ112_1236_700.jpg
マツリカ112_1235_700.jpg
和名:マツリカ
学名:Jasminum sambac
別名:サンバク,ジャスミン

東京 夢の島【2006.09.10】

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 秋になると、蜂(ハチ)に刺されたという被害が多くなります。ニュースになるのは、たいていスズメバチですね。まれに、他のハチがニュースになります。
 スズメバチの次に、人的被害が多いのが、アシナガバチです。スズメバチに近縁な仲間です。スズメバチよりほっそりして、脚が長く見えます。だからアシナガバチというのですね。スズメバチと同様、アシナガバチにも、たくさんの種がいます。
 細身のアシナガバチは、スズメバチほど力が強くありません。攻撃性も、より低いです。彼らがヒトを襲うのは、ヒトが巣に近づきすぎた時だけです。これを知っていれば、アシナガバチの襲撃を防ぐのは簡単ですね。不用意に近づかなければよいのです。
 攻撃性の強いスズメバチはともかく、アシナガバチは、やたらに駆除する必要はないでしょう。何でもかんでも駆除すると、思わぬ副作用があります。
 例えば、アシナガバチは、草木を食い荒らす芋虫(イモムシ)や毛虫(ケムシ)をよく食べます。優秀な害虫ハンターです。彼らがいれば、人体に有害な薬を使わずに、害虫退治ができます。多くの場合、ハチよりも、化学薬品の害のほうが大きいでしょう。
 アシナガバチの巣と、スズメバチの巣とは、簡単に見分けられます。種類がわかれば、対処の仕方もわかりますね。以下の情報を参考にして下さい。
 アシナガバチの巣は、典型的な「蜂の巣」状です。細い柄で、木の枝などから下がっています。全体の形は、円錐形か、上に反り返った舟形です。
 対して、スズメバチの巣は球状です。六角形の「蜂の巣」構造は、外から見えません。たいがい、外の球状の面に、波のような縞【しま】模様があります。
 両者とも、植物の繊維で巣を作ります。でも、材料は少し違います。スズメバチは、枯れ木の木部(木の芯に近いほう)の繊維を使います。アシナガバチは、木部より丈夫な樹皮の繊維を使います。このために、アシナガバチの巣のほうが、ずっと丈夫です。
 植物繊維でできた巣は、いわば「紙」製といえます。アシナガバチの巣は、軽く、丈夫な和紙の工芸品に似ています。彼らがどうやって「工芸品」を発明したのか、不思議ですね。


これまで、ここのブログでは、スズメバチやミツバチなどのハチの仲間を取り上げています。以下の記事も御参照下さい。

地域によって暮らしが違う蜜蜂(ミツバチ)(2006/5/12)
ブン・ブン・ブン(2006/4/25)
蜜を集めるハチ(2006/2/22)
刺さないハチは、いるのでしょうか。(2006/2/21)
など、ご覧ください。


図鑑には、キボシアシナガバチフタモンアシナガバチが掲載されています。ぜひご利用下さい。

サンタンカ

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サンタンカ
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イクソラ・スーパー・キング 【種間交雑種】
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イクソラ・スーパー・キング 【種間交雑種】
和名:サンタンカ
学名:Ixora chinensis


東京 夢の島【2006.09.10】

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動物のいろいろな事が、分かりました。すごく楽しいです。
 動物が好きだったら、絶滅した動物や絶滅しかけの動物や珍しい動物にあってみたいんですが、人間が自然を壊す限りどんどん動物の数はへり続けますよね!
 だからこそ自然を大切に!!ですね。
 私が今、あってみたい動物はアフリカの森に住む「オカピ」というとても珍しい動物です。

 ヒトの生活も大切ですが、おっしゃるとおり、できるだけ多くの生物と共存できる世界にしたいですね。
 オカピは、日本国内では横浜市立動物園、通称ズーラシアで観ることができます。
横浜市立動物園のホームページ以下の通りです。(残念ながらPC版です)
http://www.zoorasia.org/

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和名:ヒガンバナ
学名:Lycoris radiata (L'Hér.) Herb.

東京 南青山【2006.09.20】

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図鑑には、ヒガンバナは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 九月二十日から二十六日までは、動物愛護週間です。これにちなんで、動物愛護のあり方を考えてみましょう。ちょっと暗い話になってしまいますが、御容赦下さい。
 現在、日本はペットブームです。その陰で、いくつか深刻な問題が発生しています。
 その一つが「過剰多頭飼育」です。これは、世話をしきれないほど多数の動物を飼ってしまうことです。
 ペットを飼うのは、お金も、労力も、時間もかかりますよね。毎日餌を食べさせ、運動させ、排泄物の始末をしなければなりません。人間と一緒に暮らすために、たいがいしつけも必要です。場合によっては、獣医にも連れて行かなければなりません。
 一頭でも大変なのに、複数となれば、もっと大変ですよね。かかる手間が飛躍的に増えます。感染症にかかる可能性も高くなります。加えて、同種の雌雄がいれば、どんどん繁殖します。あっという間に、世話できる頭数を越えてしまいます。
 このように、多数の動物飼育には、問題が起こりがちです。にもかかわらず、自分の世話できる範囲を越えて、動物を飼ってしまう人がいます。このような人を、アニマルコレクター【animal collector】、またはアニマルホーダー【animal hoarder】と呼びます。
 信じられないことに、一般の民家で、数十頭ものイヌやネコを飼っている人がいます。日本の平均的家屋に、それだけの動物を詰め込んだらどうなるでしょう? 想像するだに恐ろしいですよね。当然、世話をしきれません。食べ物が足りずに餓死が起きます。掃除が行き届かず、病気が蔓延します。悲惨の一言です。
 過剰多頭飼育は、病気です。依存症の一種です。
 皆さんの身近に、アニマルホーダーらしき人はいませんか? もしいたら、保健所や、信頼できる動物保護団体に相談して下さい。放置したのでは、ホーダー本人も、周囲の人々も、飼われている動物たちも、全員が不幸です。

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盲導犬のことをかいてほしいです。
 盲導犬のことについて教えてほしいと思われている方は多いようですね。
 すでに、過去の投稿でご紹介しております。以下にリンクしましたので、そちらをご覧ください。

盲導犬のことについて教えてください 

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 秋のお彼岸の頃、忽然【こつぜん】と現われる花が、ヒガンバナですね。まるで計ったようです。田んぼの畦【あぜ】や、古い墓地でよく見られます。
 死人花【しびとばな】、幽霊花【ゆうれいばな】、曼珠沙華【まんじゅしゃげ】など、ヒガンバナには別名が多いです。また、謎が多い植物でもあります。
 謎その一。ヒガンバナの葉はどこにあるのでしょうか?
 花の周りをいくら探しても、葉は見当たりませんね。それもそのはずです。ヒガンバナは、花の咲く時期には葉がありません。花が枯れた後、葉だけが伸びます。細長い濃緑色の葉です。秋に出た葉は、冬じゅう枯れません。春先に枯れます。普通の草と逆ですね。
 こんなにへそ曲がりなのには、理由があります。他の草が枯れている時期ならば、葉が日光を独占できます。冬の間、ヒガンバナの葉は、たっぷりと光合成をします。
 謎その二。ヒガンバナは、なぜ田の畦や墓地に生えるのでしょうか?
 これは、「昔の人がそこに植えたから」という理由らしいです。ヒガンバナは、日本の在来植物ではありません。古い時代に、中国大陸から導入されました。田の畦や墓地の土を固めるのに、ヒガンバナはちょうどいいとされたようです。
 ヒガンバナは球根植物です。球根から普通の根が出ます。何かの理由で、球根が土から浮き上がると、普通の根が縮みます。このために、球根が土に引き込まれます。球根が土を押さえるおかげで、土が流出しません。この力を、昔の人は知っていたのでしょう。
 謎その三。ヒガンバナの果実はどこにあるのでしょうか?
 じつは、日本のヒガンバナには、果実ができません。中国のヒガンバナには、果実ができるものもあります。日本に来たのが、果実ができない系統だったのですね。専門的には、三倍体と呼ばれるものです。簡単に説明すれば、遺伝子の変異により、普通には繁殖できなくなった個体です。三倍体のヒガンバナは、球根が分かれて繁殖します。
 墓地に多いためか、ヒガンバナには、不吉な言い伝えもありますね。本当は、役に立つ植物です。わざわざヒガンバナを導入した知恵を、私たちも受け継ぎたいですね。

図鑑には、ヒガンバナは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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クレロデンドロム・ウガンデンセEEDV0114_700.jpg

和名:クレロデンドロム・ウガンデンセ
学名:Clerodendrum ugandense 

東京 夢の島【2006.09.10】

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 近年、外来生物について、騒がれることが多いですね。ガーパイクという魚も、外来生物です。本来は、北米から中米に分布します。日本にはいないはずでした。
 ガーパイクは、ガー、ガーフィッシュとも呼ばれます。ガーフィッシュというと、日本のサヨリやダツといった魚を指すこともあります。紛らわしいので、ここではガーパイクと呼びましょう。ガーパイクは、サヨリやダツの仲間ではありません。
 ガーパイクには、七種ほどが含まれます。どの種も、観賞魚として人気があります。美しいからではありません。生きている化石ともいえる古代魚だからです。
 ガーパイクの仲間は、恐竜と同じ時代に栄えました。その頃の原始的な特徴を、今に残します。わかりやすい特徴としては、鱗【うろこ】があります。彼らの鱗は、網目が体を覆っているように見えます。硬鱗【こうりん】と呼ばれる硬い鱗です。
 ガーパイクは、どの種もみな、口が長く尖っています。この口と、硬鱗のせいで、体を柔軟に曲げることができません。また、口と硬鱗は、彼らをワニに似せて見せます。
 加えて、彼らは大型になります。最小種といわれるショートノーズ・ガーでも、80cmくらいです。最大種のアリゲーター・ガーでは、3mにもなるといいます。
 ワニのような大型魚を、飼いきれなくなる人が多いのでしょう。日本の各地で、こっそり放されたらしいガーパイクが見つかっています。アリゲーター・ガーが多いですね。北海道、埼玉県、滋賀県、大阪府、熊本県などで捕獲例があります。
 前記の二種以外に、スポッテッド・ガー、ロングノーズ・ガーなど、複数の種が、日本に輸入されています。ガーパイクは、一部の種を除けば、熱帯魚ではありません。温帯に棲む魚です。ですから、日本の野外でも生き延びてしまいます。
 日本の池や川に、1mを越すような大型肉食魚が居着いたら、どんなに危険か、おわかりでしょう。ヒトに対してより、在来の野生生物に対して危険です。
 外来生物のペットを、全面的に否定はしません。ただ、予備知識もなく飼う人が、あまりにも多いです。無知なまま生き物を飼うのは、マナー違反ですね。


これまで、ここのブログでは、何種もの外来生物を取り上げています。以下のコラムも御参照下さい。

セアカゴケグモは猛毒グモ?(2006/9/15)
オオトカゲは危険生物?(2006/8/22)
妖怪の正体見たりウシガエル(2006/8/7)
飼う前によく考えましょう、カミツキガメとワニガメ(2006/4/5)
ミドリガメ(アカミミガメ)から病気がうつるのは本当?(2006/3/13)
など

スイレン

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和名:スイレンの一種(熱帯スイレン 園芸種)
学名:Nymphaea spp.


東京 夢の島【2006.09.10】

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 何年か前、セアカゴケグモというクモの一種が、話題になりました。なぜかといえば、このクモが、「猛毒を持ち、かつ、日本で見つかった」と報道されたからです。
 このクモは、日本にはいないはずでした。本来の分布地は、オーストラリアなどです。
 セアカゴケグモは、本当に猛毒を持つのでしょうか? 答えは、「猛毒」をどう定義するかによります。
 「咬まれたら誰でも即死する」のを猛毒とするなら、セアカゴケグモは「猛毒グモ」ではありません。けれども、毒の強さは侮れません。痛み・腫れ・発熱などの症状が出ます。人によっては、致命的になります。咬まれたら、医者へ行くことをお勧めします。
 セアカゴケグモは、ヒメグモ科ゴケグモ属というグループに分類されます。ゴケグモ属のクモは、いわゆるタランチュラとは違います。タランチュラとは、オオツチグモ科に属するクモの俗称です。一般のイメージと違い、タランチュラ(オオツチグモ科のクモ)は、毒が弱いものが多いです。対して、ゴケグモ属は、毒が強い種が多いです。
 ゴケグモ属のクモは、もともと日本にいませんでした。近年になって、セアカゴケグモを含む数種が、日本に定着しました。外国からの物資に、紛れてきたようです。
 一番、問題なのは、クロゴケグモでしょう。山口県にある米軍岩国基地に、生息が確認されました。北米から入ってきたと考えられます。クロゴケグモは、セアカゴケグモ以上に強い毒を持ちます。決して、不用意に手を出してはいけません。
 ハイイロゴケグモという種も、日本にいることが判明しました。横浜市などの、港湾施設の近くで見つかっています。外国から「密航」してきたのでしょう。こちらは、それほど強い毒を持ちません。しかし、咬まれれば、痛みや腫れなどの症状が出ます。
 毒があっても、ゴケグモ属のクモは、攻撃的ではありません。捕まえられた時などに、驚いて咬むだけです。素手でつかんだりしなければ、害はありません。
 今や、世界は貿易でつながっています。クモのような小さな生き物の「密航」を防ぐのは、難しいですね。人間の生活のあり方が、問われているのだと思います。


図鑑には、残念ながら、セアカゴケグモなどのゴケグモ属は載っていませんが、カバキコマチグモジグモなど、9種のクモが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 先日、秋篠宮さまに、第三子の悠仁さまがお生まれになりましたね。命名の儀にあたり、お印【しるし】は高野槇【こうやまき】と発表がありました。
 お印とは、皇族の慣習の一つです。皇族のお一人ずつが、独自のお印を持ちます。お持ち物にお名前を書く代わりに、お印を付けます。お印の多くは、植物です。悠仁さまのお印も、樹木の一種のコウヤマキですね。
 名のとおり、コウヤマキは、高野山【こうやさん】に多い木です。おおむね、新潟県と福島県以南に分布します。本来の分布地以外でも、栽培されることがあります。良質の材木になるからです。材木の栽培地としては、木曾が有名ですね。コウヤマキは、木曾の五木の一つです。高野六木【こうやりくぼく】という、高野山の聖木の一つでもあります。
 コウヤマキの中には、国の天然記念物に指定されたものもあります。宮城県の「祇劫寺【ぎこうじ】のコウヤマキ」と、愛知県の「甘泉寺【かんせんじ】のコウヤマキ」です。
 コウヤマキは、日本特産の種です。コウヤマキ科という、独自の科に属します。コウヤマキは、コウヤマキ科に属するたった一つの種です。
 大昔、恐竜がいたジュラ紀の頃は、コウヤマキの仲間はたくさんいました。北半球の各地で、化石が見つかっています。その後、コウヤマキ一種を残して、みな絶滅しました。コウヤマキは、生きている化石なのですね。貴重な種です。
 古くから、コウヤマキは、日本人に好まれました。姿の美しさと、木材の良質さのためでしょう。コウヤマキは、見事な円錐【えんすい】の樹形になります。また、厳しい冬でも、青々としている常緑樹です。材木のみならず、庭園樹としても一級です。
 日本書紀にも、コウヤマキが登場します。古代には、槇【まき】といえば、コウヤマキのことでした。槇=真木=良い木、という意味です。現在でも、高野山では、コウヤマキを神聖なものとします。シキミ(樒)の代わりに、仏前に捧げます。
 このような木をお印にされたのは、悠仁さまのお健やかさを願われてのことでしょう。皇族でも一般の人でも、子どもを思う気持ちは同じですね。


図鑑には、コウヤマキが掲載されています。ぜひご利用下さい。

ヒマワリ

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和名:ヒマワリ
学名:Helianthus annuus L.




東京 夢の島【2006.09.10】

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図鑑には、ヒマワリは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 先日、埼玉県の田んぼで、オットセイが保護されたというニュースがありました。海のない埼玉県へ、どうやってオットセイが来たのでしょう? どうやら、東京湾から川をさかのぼってきたようです。びっくりですね。
 このニュースを聞いて、「オットセイって日本にいるの?」と、驚いた方が多いでしょう。普通の人にとってオットセイは、水族館にしかいないものですよね。
 オットセイは、日本近海にもいます。正確には、オットセイの中の、キタオットセイという種です。北海道や、東北の近海にいます。最南では、千葉県の銚子沖まで南下するものもいます。ただし、回遊してくるだけで、日本で繁殖はしていないようです。
 オットセイの生態は、まだ、よくわかっていません。海に棲む生き物は、生態を知るのが難しいのです。広い範囲を回遊するものが多いからです。ヒトが住まない広い海を、追跡するのは大変ですよね。
 日本の川に、オットセイが現われるのは異例です。タマちゃんのように、迷いアザラシが現われることは、歴史的にはしばしばあります。けれども、オットセイが現われた記録は、私が知る限り、ありません。オットセイに近縁なアシカまで含めても、一九四八年に、大阪府の淀川に現われた記録があるだけです。
 前記のとおり、オットセイはアシカの仲間です。アシカの仲間では、小型なほうです。彼らには、「海に浮いたまま寝る」という特技があります。体が海水より軽いため、こんな ことができるのですね。同じアシカの仲間でも、例えばトドにはできない技です。
 キタオットセイは、長い間、ヒトに狩られてきました。おもに毛皮を利用するためです。また、精力剤にも使われました。江戸時代の一時期には、蝦夷地【えぞち】(今の北海道)に、オットセイの狩猟を取りしきるオットセイ奉行がいたそうです。
 乱獲により、キタオットセイの数は、二十世紀に激減しました。保護のおかげで、今はだいぶ回復しました。埼玉に迷いオットセイが来たのも、数が増えた証拠かも知れませんね。このまま、彼らと共存する道を歩めたらいいな、と思います。


過去の記事で、オットセイなどを取り上げた記事があります。以下を御参照下さい。

アシカとアザラシはどう違う?
アシカ科にはアシカ、オットセイ、オタリア、トドなどがいますが

図鑑には、残念ながら、オットセイは載っていませんが、同じアシカ科のトドが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 トカゲは、住宅地でも見られる身近な爬虫類ですね。道端や石垣をちょろちょろと走る、あのトカゲです。日本の多くの地域には、ニホントカゲという種が分布します。
 ニホントカゲの近縁種は、日本に八種ほど分布します。どの種も互いに似ていて、区別するのが難しいです。このために、以前は、ニホントカゲが全国的に広く分布すると考えられていました。最近になって、ニホントカゲだと思われていた中に、別の種があることがわかりました。オカダトカゲやオキナワトカゲがそうです。
 トカゲといえば、しっぽ切りが有名ですね。敵に襲われた時、トカゲは、自分の尾を切り離します。切れてしまうのではなくて、自分で切り離しているのですね。これを自切といいます。敵が、切られた尾に気を取られている間に、本体は逃げのびます。
 尾の自切は、トカゲにとって、身を守る重要な手段です。日本のトカゲには、毒や牙などの武器がありません。ひたすらすばやく逃げるだけです。敵が他のものに気を取られてくれれば、逃げ切れる可能性が高いですよね。そのために、切られた後も、尾はぴょろぴょろと動きます。できるだけ敵の気を引けるようにです。
 皆さんの中には、瑠璃色【るりいろ】のような、青い尾のトカゲを見たことがある方がいるでしょう。それは、ニホントカゲか、その近縁種の若い個体です。ニホントカゲの仲間は、若いうち、みな鮮やかな青い尾をしています。
 これは、尾の自切と関係があります。目立つ色なら、敵の目を引く可能性が高いです。派手な色で激しく動く尾があれば、敵は、本体よりもそちらに向かうでしょう。命を救う助けになります。成長途上の弱い個体にとっては、重要なことです。ヒトと違って、単なるおしゃれで派手な格好をしているわけではありません。
 自分の尾を切るなんて、痛くないのかと心配になります。切った尾は再生しますが、それまでは何かと不便でしょう。体の一部を犠牲にするとは、究極の護身法ですね。
 時々、石の上などで、日光浴をするトカゲを見ます。そういう様子はのんきそうに見えます。しかし、究極の護身法を使わざるを得ないほど、実際の生活は厳しいのでしょう。


図鑑には、ニホントカゲや近縁種のイシガキトカゲキシノウエトカゲが掲載されています。ぜひご利用下さい。

Sunset11

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沖縄 砂辺 【2006.09.04】

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 古くから伝わる日本の行事に、五節句というものがあります。一月七日の『七種粥【ななくさがゆ】』、三月三日の『桃の節句』、五月五日の『端午の節句』、七月の七日の『七夕』、九月九日の『重陽【ちょうよう】の節句』を指します。どれも、お隣の中国から伝わった行事です。
 七種粥から七夕までは、現在も親しまれていますね。けれども、重陽の節句は、ほとんど忘れ去られています。かつての中国では、長寿を願う節句として重視されました。
 重陽の節句は、菊の節句とも呼ばれます。昔の中国の暦では、ちょうどこの頃に、菊が咲くからです。昔の中国人は、菊に長寿の作用があると信じました。重陽の節句には、菊の花を漬けたお酒を飲むなどして、長寿を願ったといいます。
 この信仰が、日本にも伝わりました。菊の栽培品種も、もともと日本にはなく、中国から伝わったといわれます。今の菊は、日本人好みに品種改良されています。
 秋、野山にも、野生のキク科植物が花開きます。日本在来の野生種にも、美しいものが多いです。ノコンギク、ハマギク、ユウガギク、リュウノウギクなどです。
 日本のキクが、栽培品種にされなかったわけではありません。小菊と呼ばれる品種グループは、日本のリュウノウギクなどから作られたとされます。ノコンギクからは、コンギク(紺菊)という栽培品種が作られました。もとより美しいハマギク(浜菊)は、古来、そのまま栽培されてきました。
 逆に、栽培種だったのに、野生化したキク科植物もあります。シオン(紫苑)はその一種です。日本が歴史時代になる前、中国か朝鮮半島から渡来したと考えられています。
 信じられたとおり、キクには長寿の作用があるのでしょうか? キク科には、シオンやリュウノウギクのように、薬効成分を持つ種があります。シオンなどの栽培種は、最初は薬草として導入されたようです。長寿伝説は、全くの嘘ではないでしょう。
 伊藤左千夫の小説『野菊の墓』に登場する「野菊」は、ノコンギクだといわれます。野菊の野生美を、うまく生かした作品ですね。菊の節句に際して、華やかな栽培種だけでなく、素朴な野生種も大切にしたいと思います。


図鑑には、ノコンギクハマギクユウガギクリュウノウギクなど、キク科の植物が掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 日本は水が豊かな国ですね。水場の生き物が多いです。水場の代表的な植物に、ヨシがあります。淡水域にも、海水と淡水が混じった汽水【きすい】域にも生えます。
 ヨシとアシとは、別の種だと思っている方はいませんか? 方言では、微妙な個体差により、呼び分けている地域があるかも知れません。しかし、生物学的には、ヨシもアシも同じ種を指します。どちらも漢字では「葦」か「蘆」、または「葭」と書きます。
 ヨシは、古くからヒトに利用されてきました。葦簀【よしず】というすだれにしたり、パンパイプなどの楽器を作ったりします。多くの民話や諺【ことわざ】に登場するのも、親しまれた証拠でしょう。
 中でも、「片葉の葦」の伝説は有名ですね。片葉の葦とは、茎の片側にしか葉がないヨシのことです。一方からの強い風に吹かれて育つと、そのようになります。昔の人には原因がわからず、不思議だったでしょう。本所七不思議などに入れられていますね。
 ヒト以外の生き物にとっても、ヨシは重要です。ヨシは、水場の環境を整えるからです。
 ヨシが生えた場所は、水の流れが緩やかになります。そこに、水に運ばれた砂や泥が溜まります。すると、多くの小動物にとって、棲みやすい場所ができあがります。
 軟らかい砂や泥は、小動物が巣穴を掘るのにちょうどいいです。かわりに、大型動物にとってはやっかいです。重みで沈んでしまうからです。また、ヨシの原は、生い茂るヨシのため、視界が遮られます。大型動物にはやりにくいですね。小動物が身を隠すには、もってこいです。
 おかげで、ヨシの原は、小動物の楽園になりました。砂や泥には、カニの一種のアシハラガニや、魚のトビハゼが巣穴を掘ります。ヨシ自体には、昆虫やクモが棲みつきます。オオヨシキリ、コヨシキリ、ヨシゴイなどの鳥たちは、ヨシの原に巣を作り、子育てをします。その他の鳥の餌場やねぐらとしても、ヨシの原は欠かせません。
 ヨシは、一見、冴えない植物ですね。けれども、大切な役割を果たしています。弱い動物たちの守り手です。小動物の水場の揺り籠【ゆりかご】と言えるでしょう。


図鑑には、残念ながら、アシハラガニとトビハゼは載っていませんが、植物のヨシ、鳥類のオオヨシキリコヨシキリヨシゴイは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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ヒョウは、なんしゅるい いるのですか?

 どこまでを「ヒョウ」に含めていいのかわからないので、御質問に答えるのは難しいですね。

 そのものずばり「ヒョウ」という名前の動物は、一種だけです。
 ただし、同じヒョウでも、地域ごとに、少しずつ違いがあります。「亜種」といって、「種」よりも一段階低いレベルで区別されています。

 ヒョウの亜種には、以下の七つがあります。


チョウセンヒョウ(アムールヒョウ)【Panthera pardus orientalis 】
アナトリアヒョウ【Panthera pardus tulliana 】
バーバリーヒョウ【Panthera pardus panthera 】
エジプトヒョウ【Panthera pardus pardus】
シナイヒョウ【Panthera pardus jarvis】
アラビアヒョウ【Panthera pardus nimr】
ザンジバルヒョウ【Panthera pardus adersi】


エジプトヒョウ以外、全てのヒョウの亜種は、絶滅の危機にあります。
特に、ザンジバルヒョウは、もう絶滅してしまったのではといわれています。

伊豆の踊り子

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'伊豆の踊り子' 作出:2001年 フランス メイアン

和名:バラ 園芸種 '伊豆の踊り子'
学名:Rosa hybrida hort 'Izu no Odoriko'

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東京 渋谷 【2006.06.12】

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先日テレビで口から長い牙をはやした鹿の剥製が展示されているのを見ました。その剥製の鹿はジャコウジカといってたように思いますが、牙のある鹿っているのでしょうか?それとも、牙は後からつけたものなのでしょうか?

その剥製のシカは、確かに麝香鹿[ジャコウジカ]だと思います。普通のシカと違って、ジャコウジカの雄には角がなく、代わりに牙があります。後から付けたものではありません。
ジャコウジカはシカの先祖に近い形を残した原始的なシカで、雄は繁殖期になると角の代わりに牙で突き合って縄張り争いをします。
ジャコウジカも普通のシカと同じように植物を食べますから、肉を食べるために牙が発達した訳ではありません。
現在のように立派な角を生やしたシカが現れる前、原始的なシカの雄たちは、ジャコウジカのように牙を使って縄張り争いをしていたと想像されています。

ジャコウジカからは麝香というたいへん高価な香料の原料が取れるため、人間に殺されすぎて、絶滅の危機に瀕しています。原始的な形を残した貴重なシカを守るため、現在は捕獲が禁止されています。

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 カゲロウという昆虫がいますね。寿命が短いことで有名です。それゆえに、はかないものの譬えにされますね。
 カゲロウとは、カゲロウ目に属する昆虫の総称です。カゲロウ目には、とてもたくさんの種が属します。日本だけでも、百種以上もいます。
 言い伝えどおり、カゲロウは寿命が短いのでしょうか? これについては、はっきりわかっていない種が多いです。
 ただし、成虫の寿命に限れば、二週間も生きる種はいません。短いものでは数時間、長くても数日で死んでしまいます。確かにこの点では、はかないですね。
 けれども、幼虫は、様子が違います。多くのカゲロウの幼虫が、半年以上生きます。昆虫としては、決して短いほうではありません。成虫の期間だけが、極端に短いのです。
 カゲロウの幼虫は、どの種でも、すべて水中に棲みます。ほぼすべての種が、水のきれいな渓流にいます。カゲロウの幼虫は、水がきれいな川の目安になります。
 カゲロウの成長には、カゲロウ目の種にしか見られない特徴があります。彼らには、蛹【さなぎ】という成長段階がありません。かわりに、幼虫と成虫の間に、亜成虫【あせいちゅう】という段階があります。
 亜成虫の外見は、成虫とほとんど変わりません。成虫と同じく翅【はね】があり、飛べます。カゲロウの幼虫は、羽化してまず亜成虫になり、水中から飛び出します。それから、もう一度脱皮して、成虫になります。なぜ、こんな無駄な(?)成長段階を経るのかは、わかっていません。
 カゲロウと名が付く昆虫の中には、カゲロウ目でない種がいます。ウスバカゲロウやクサカゲロウがそうです。彼らは脈翅目【みゃくしもく】に属します。カゲロウ目のカゲロウとは「他人の空似」です。透き通った翅を持ち、ふわふわ飛ぶ点だけが似ています。
 カゲロウ目のカゲロウは、起源が古い昆虫です。三億年以上前から、地球上で生き残ってきました。はかなく見えても、しぶといところがあるのでしょうね。

図鑑には、残念ながら、カゲロウ目のカゲロウは載っていません。けれども、脈翅目【みゃくしもく】のウスバカゲロウと、ヨツボシクサカゲロウは掲載されています。ぜひご利用下さい。

ノシメトンボ

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和名:ノシメトンボ
学名:Sympetrum infuscatum


長野 蓼科 【2006.08.07】

図鑑には、ノシメトンボは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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和名:カラスアゲハ
学名:Papilio bianor


長野 蓼科 【2006.08.07】
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図鑑には、カラスアゲハが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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玉虫色という表現がありますね。見ようにより、いろいろな色に変わって見える色のことです。そんな色の虫が、実在するのでしょうか?
 タマムシという昆虫は、実在します。球のように丸いからタマムシ、と思う方がいるようですが、それは違います。「玉のように美しい虫」なので、玉虫と名付けられました。
 タマムシは、カブトムシやコガネムシと同じ甲虫の仲間です。硬い体の昆虫ですね。その体に、緑色の金属光沢があります。輝く宝石のようです。体型は細長く、背に赤褐色の筋が二本あります。別名ヤマトタマムシとも呼ばれます。
 確かに、タマムシは、見る角度により色合いが変わります。けれども、基本的には緑ですね。虹のように七色に見えることはありません。私は、玉虫色という表現は大げさだと感じます。
 タマムシは、なぜこんなにきらびやかなのでしょう? 理由はわかっていません。雄も雌も、同じように派手です。ですから、異性を惹きつけるためではなさそうです。
 「派手な体色は、敵を威嚇するためではないか」という説があります。昆虫の大敵は、鳥ですね。鳥は、金属的な光を嫌う傾向があります。昼にタマムシが飛ぶと、日光を反射してきらきら光ります。「これで鳥を脅すのでは?」というわけです。
 実際、タマムシは、真夏の炎天下によく飛びます。ただし、飛ぶのは雄が多いです。雄は、雌を探して飛びます。飛ぶ雄の光る姿は、雌にとって魅力的かも知れません。
 鳥とは逆に、ヒトは、タマムシの美しさに惹かれました。国宝の玉虫厨子【たまむしのずし】は有名ですね。タマムシの翅【はね】を飾りに使った工芸品です。この厨子のように、タマムシは、古来装飾用にされてきました。彼らにとっては災難でしょう。その美しさゆえ、縁起が良い虫と思われたようです。
 タマムシは、樹木にとっては、縁起が良いとはいえません。病気のしるしです。幼虫が朽木を食べるからです。雌のタマムシは、病気などで朽ちた木に卵を産みます。タマムシを見たら、付近の樹木の病気を疑ったほうがいいかも知れません。

図鑑には、タマムシ(ヤマトタマムシ)が掲載されています。ぜひご利用下さい。

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