ワニに見えてもワニじゃない、ガーパイク

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 近年、外来生物について、騒がれることが多いですね。ガーパイクという魚も、外来生物です。本来は、北米から中米に分布します。日本にはいないはずでした。
 ガーパイクは、ガー、ガーフィッシュとも呼ばれます。ガーフィッシュというと、日本のサヨリやダツといった魚を指すこともあります。紛らわしいので、ここではガーパイクと呼びましょう。ガーパイクは、サヨリやダツの仲間ではありません。
 ガーパイクには、七種ほどが含まれます。どの種も、観賞魚として人気があります。美しいからではありません。生きている化石ともいえる古代魚だからです。
 ガーパイクの仲間は、恐竜と同じ時代に栄えました。その頃の原始的な特徴を、今に残します。わかりやすい特徴としては、鱗【うろこ】があります。彼らの鱗は、網目が体を覆っているように見えます。硬鱗【こうりん】と呼ばれる硬い鱗です。
 ガーパイクは、どの種もみな、口が長く尖っています。この口と、硬鱗のせいで、体を柔軟に曲げることができません。また、口と硬鱗は、彼らをワニに似せて見せます。
 加えて、彼らは大型になります。最小種といわれるショートノーズ・ガーでも、80cmくらいです。最大種のアリゲーター・ガーでは、3mにもなるといいます。
 ワニのような大型魚を、飼いきれなくなる人が多いのでしょう。日本の各地で、こっそり放されたらしいガーパイクが見つかっています。アリゲーター・ガーが多いですね。北海道、埼玉県、滋賀県、大阪府、熊本県などで捕獲例があります。
 前記の二種以外に、スポッテッド・ガー、ロングノーズ・ガーなど、複数の種が、日本に輸入されています。ガーパイクは、一部の種を除けば、熱帯魚ではありません。温帯に棲む魚です。ですから、日本の野外でも生き延びてしまいます。
 日本の池や川に、1mを越すような大型肉食魚が居着いたら、どんなに危険か、おわかりでしょう。ヒトに対してより、在来の野生生物に対して危険です。
 外来生物のペットを、全面的に否定はしません。ただ、予備知識もなく飼う人が、あまりにも多いです。無知なまま生き物を飼うのは、マナー違反ですね。


これまで、ここのブログでは、何種もの外来生物を取り上げています。以下のコラムも御参照下さい。

セアカゴケグモは猛毒グモ?(2006/9/15)
オオトカゲは危険生物?(2006/8/22)
妖怪の正体見たりウシガエル(2006/8/7)
飼う前によく考えましょう、カミツキガメとワニガメ(2006/4/5)
ミドリガメ(アカミミガメ)から病気がうつるのは本当?(2006/3/13)
など

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年9月16日 01:26に書いたブログ記事です。

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