はかないようでしぶとい? カゲロウ

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 カゲロウという昆虫がいますね。寿命が短いことで有名です。それゆえに、はかないものの譬えにされますね。
 カゲロウとは、カゲロウ目に属する昆虫の総称です。カゲロウ目には、とてもたくさんの種が属します。日本だけでも、百種以上もいます。
 言い伝えどおり、カゲロウは寿命が短いのでしょうか? これについては、はっきりわかっていない種が多いです。
 ただし、成虫の寿命に限れば、二週間も生きる種はいません。短いものでは数時間、長くても数日で死んでしまいます。確かにこの点では、はかないですね。
 けれども、幼虫は、様子が違います。多くのカゲロウの幼虫が、半年以上生きます。昆虫としては、決して短いほうではありません。成虫の期間だけが、極端に短いのです。
 カゲロウの幼虫は、どの種でも、すべて水中に棲みます。ほぼすべての種が、水のきれいな渓流にいます。カゲロウの幼虫は、水がきれいな川の目安になります。
 カゲロウの成長には、カゲロウ目の種にしか見られない特徴があります。彼らには、蛹【さなぎ】という成長段階がありません。かわりに、幼虫と成虫の間に、亜成虫【あせいちゅう】という段階があります。
 亜成虫の外見は、成虫とほとんど変わりません。成虫と同じく翅【はね】があり、飛べます。カゲロウの幼虫は、羽化してまず亜成虫になり、水中から飛び出します。それから、もう一度脱皮して、成虫になります。なぜ、こんな無駄な(?)成長段階を経るのかは、わかっていません。
 カゲロウと名が付く昆虫の中には、カゲロウ目でない種がいます。ウスバカゲロウやクサカゲロウがそうです。彼らは脈翅目【みゃくしもく】に属します。カゲロウ目のカゲロウとは「他人の空似」です。透き通った翅を持ち、ふわふわ飛ぶ点だけが似ています。
 カゲロウ目のカゲロウは、起源が古い昆虫です。三億年以上前から、地球上で生き残ってきました。はかなく見えても、しぶといところがあるのでしょうね。

図鑑には、残念ながら、カゲロウ目のカゲロウは載っていません。けれども、脈翅目【みゃくしもく】のウスバカゲロウと、ヨツボシクサカゲロウは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このページは、松沢千鶴が2006年9月 4日 09:53に書いたブログ記事です。

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