マグロ(鮪)は温血魚?

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 マグロは、日本で最も人気がある食用魚の一つですね。人気があり過ぎて、乱獲されているようです。このままでは、マグロが食べられなくなるかも知れません。
 それは嫌ですよね。どうすれば、マグロの数と日本の食文化と、両方を守れるでしょうか? まずは、マグロについて知ってみましょう。きっと、解答のヒントがあります。
 マグロというのは、一種の魚ではありません。スズキ目サバ科マグロ属に属する種の総称です。食用にされるのは、クロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロなどです。
 どの種のマグロでも、形は似ています。見事な紡錘【ぼうすい】形をしていますね。弾丸のような形、といえばおわかりでしょうか。これは、高速で泳ぐための適応です。
 マグロは、一生、高速で海中を泳ぎ続けます。そうしないと死んでしまいます。こうなったのは、マグロが、外洋に棲む魚だからです。
 海中で、最も生き物が多いのは、外洋ではなく、沿岸の海です。沿岸のほうが、食べ物が豊富だからです。沿岸の海に比べれば、外洋は砂漠のようなものです。そこで生きるには、特別な能力が必要ですね。乏しい食べ物を見つけ、確実に得る能力です。
 マグロは肉食魚です。他の魚などを捕食します。外洋で、少ない獲物を見つけるには、広い範囲を泳ぎ回らなければいけません。獲物を追って捕らえるには、高速が必要です。獲物を見逃さないように、目も大きく発達させました。だからマグロはぎょろ目です。
 高性能の泳ぎを維持するのは、大変です。いつでもエンジン全開で、筋肉が動かなければなりません。そのために、マグロは、周囲の水温よりも、体温を高くしています。高い体温を保つ器官として、彼らの体には、奇網【きもう】という組織があります。
 奇網を持つ魚類には、他に、ホホジロザメがいます。肉食魚として有名なサメですね。彼らも、高性能の泳ぎのために、奇網を持ちます。また、マグロに近縁なカツオも、奇網を持ちます。カツオも、高速で泳ぐ魚ですね。
 マグロとホホジロザメとは、遠縁です。が、同じ目的(速く泳ぐ)のために、同じ組織を発達させました。生き物はなんと巧妙なのだろうと、思わずにはいられません。

 2006年10月10日~13日の4日間、【Commission for the Conservation of Southern Bluefin Tuna(みなみまぐろ保存委員会)】の、年次会議が開かれました。
以下のページなどで、会議の結果が報じられています。
 マグロの個体数を守ることと日本の食文化に関することですから、改めて考える良い機会です。この会議報告のURLは、PC版です。ご参考にしてください。また、リンクが外れる可能性が大きいです。その場合はご了承ください。
ミナミマグロの漁獲枠が半減?CCSBT会議はじまる(2006年10月6日 WWFトピック)
http://www.wwf.or.jp/activity/marine/news/2006/20061006.htm
みなみまぐろ、日本の過剰漁獲が争点か(2006年10月5日 WWFトピック)
http://www.wwf.or.jp/news/press/2006/p06100502.htm

 過去の記事で、マグロと同じく奇網【きもう】を持つ魚類を紹介しています。以下の記事も御覧下さい。
鰹(カツオ)は寒がり?
ホオジロザメのことを調べています。
ホオジロザメ(ホホジロザメ)は本当にヒトを食うか?

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年10月18日 11:37に書いたブログ記事です。

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