甘栗【あまぐり】はクリではない?

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 食欲の秋ですね。野山にどっさり美味しい実がなる季節です。
 クリは、代表的な秋の実でしょう。甘栗などは、お馴染みの味です。日本の各地にクリ畑がありますね。シバグリと呼ばれる野生クリも、いまだに利用されます。
 普通の人は、日本のクリが甘栗にされていると思うでしょう。ところが、「天津甘栗」などといって売られる甘栗は、クリとは違う種から作られます。
 「甘栗がクリでなければ何なんだ!?」と思いますよね。答えは、チュウゴクグリです。中国産のクリの仲間です。チュウゴクグリと日本のクリとは、違う種です。甘栗の材料は、ほとんどが中国からの輸入品です。
 クリの仲間には、いくつもの種があります。互いに、外見が似ている種が多いです。そのうえ、種名にも混乱があるため、いっそうわかりにくいです。
 日本で普通にクリと呼ばれるのは、学名をCastanea crenataという種です。他種と区別するため、ニホングリと呼ばれることもあります。シバグリもニホングリに入ります。
 チュウゴクグリは、学名をCastanea mollissimaといいます。シナグリ、アマグリ、チョウセングリなどとも呼ばれます。他に、アメリカグリ、ヨーロッパグリなどが、食用に栽培されます。マロングラッセの材料にされるのは、ヨーロッパグリです。
 ややこしいことに、日本のクリの中には、チュウゴクグリと交配した栽培品種もあります。たまに、チュウゴクグリそのものも、日本で栽培されています。
 三度栗というものを、聞いたことがあるでしょうか? 日本各地の七不思議などにある伝説です。「一年に三度実がなるクリがある」というのです。
 三度栗の正体は、チュウゴクグリです。チュウゴクグリは、年に何度か実を付けることがあります。外来種の性質を知らなければ、怪しく見えますよね。
 日本では、縄文時代から、クリを利用してきました。縄文人は、クリの木を計画的に植えていたとわかっています。日本に限らず、世界各地で、クリの仲間は利用されてきました。厳しい冬の前、クリが実るのは、きっと自然のはからいでしょう。

図鑑にはクリが掲載されています。ぜひご利用ください。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年11月 6日 06:52に書いたブログ記事です。

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