エイズの薬になる? アフリカの植物たち

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 これだけ文明が発達しても、治らない病気がありますよね。エイズは、その代表です。世界中で、大勢の人が、エイズのために死んでいます。いまだに、特効薬はありません。
 ところが、つい最近、「エイズの感染を防げるかも知れない」というニュースが流れました。エイズウィルスの感染を、防ぐ植物が発見されたのです。
 エイズは、HIVというウィルスに感染することによって、かかります。このウィルスに感染しなければ、かかりません。今回、確認されたのは、HIVの感染を抑制する「抗HIV活性」を持つ植物です。二種の植物に、「抗HIV活性」が確認されました。
 これらの植物は、どちらもアフリカに分布します。日本にないので、日本語名が付いていません。ラテン語の学名で、Combretum molle(コンブレトゥム・モッレ)という種と、Peltophorum africanum(ペルトフォルム・アフリカヌム)という種です。学名の日本語発音は定まっていないため、他の発音がされることもあります。
 コンブレトゥムのほうは、シクンシ科ヨツバネカズラ属に属します。この仲間は、世界の熱帯域に広く分布します。熱帯アフリカにも、十種以上の仲間があります。熱帯アフリカに分布する種は、もともと、民間薬として、様々な病気に使われていました。興味深いことに、現地では、チンパンジーが、コンブレトゥム・モッレのヤニを好んで食べることが観察されています。「エイズの起源はチンパンジー」という説がありますね。
 ペルトフォルムのほうは、マメ科トゲナシジャケツ属に属します。この仲間も、世界の熱帯域に分布します。こちらは、花が美しい種が多いようで、主に観賞用に植えられます。この仲間の樹皮などを、薬や染料にすることもあります。ペルトフォルム・アフリカヌムも、現地で、様々な症状に対する民間薬とされているそうです。
 日本でも、じわじわとエイズの感染が広がっています。上記の植物から「HIVの感染を防ぐ薬」ができれば、あなたも私も、その恩恵をこうむるはずです。
 例えば、無差別な開発のために、上記の二種が絶滅していたら、こんな良いニュースはなかったでしょう。熱帯林の保護が、どんなに大切なことかわかりますね。

 過去の記事でも、「病気と動植物」に関することを扱っています。また、学名についての記事もあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
狂犬病はどうやったら防げる?(2006/11/25)
学名ってなんですか?(2005/9/30)
鳥インフルエンザを恐れすぎないで(2006/2/17)

などです。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2006年12月30日 12:05に書いたブログ記事です。

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