スッポン(鼈)の故郷はどこ?

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 立春が過ぎても、寒い日が続きますね。寒い季節には、鍋物を食べたくなります。よくしたもので、寒い時期には、鍋にして美味しいものが旬【しゅん】です。
 スッポンは、その一つですね。日本に分布するカメの一種です。大概の人が、名前を聞いたことはあるでしょう。スッポン料理は、高級料理として知られます。
 生きたスッポンを見たことがある人は、少ないでしょうね。じつは、意外に身近なところにいます。住宅地の池や、水田にも棲みます。クサガメ、イシガメ、アカミミガメなどに混じって、甲羅干し(日光浴)をしていることもあります。
 他のカメに比べて、スッポンを見る機会が少ないのは、用心深いためです。彼らは、物音などに敏感です。陸にいる時、不審な動きを察知すると、すぐに水に入ります。水中にいる時間が長く、姿をはっきり見るのが難しいです。
 スッポンは、水中生活によく適応しています。尖った鼻は、水中から息をするのに便利です。鼻先だけ、水面に出せるからです。しかも、彼らの首は、とても長く伸びます。体を水底に置いたまま、首だけをぬっと伸ばして、息ができます。
 存在感はあるのに、姿が見えないところが、不気味なのでしょう。スッポンには、妖怪じみた言い伝えが多いです。「咬みついたら、雷が鳴るまで離さない」・「甲羅だけで、60cm以上ある大スッポンがいる」などですね。「河童の正体はスッポン」説もあります。年を取った大スッポンは、人を水中に引きずり込むともいわれました。
 河童の正体は別として、これらの言い伝えには、根拠がありません。咬みついたスッポンは、疲れてくれば離します。大きさも、甲羅の長さ35cmほどが限界です。人を襲って食べるスッポンも、存在しません。
 人間のほうこそ、スッポンをたくさん食べています。そのために、スッポンは、昔から養殖されたり放流されたりしてきました。おかげで、本来の分布が、わからなくなっています。例えば、現在、南西諸島にいるものは、人為的に移入されたといわれます。故郷から離されたスッポンこそ、いい迷惑でしょうね。

 過去の記事でも、カメの仲間を扱っています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
浦島太郎が助けたのはアカウミガメ?(2006/7/28)
世界最大の亀(カメ)はどこにいる?(2006/4/03)
亀(カメ)は本当に長生きか?(2006/1/2)
などです。このほかカメや爬虫類に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事はカテゴリーよりどうぞご覧ください。そして・・・

図鑑には、スッポンをはじめ、九種のカメやその他たくさんの爬虫類が掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2007年2月23日 06:58に書いたブログ記事です。

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