大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?

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 寒い冬、カエルなどの両生類や、トカゲなどの爬虫類は、みな冬眠していますね。彼らは、体温を自力で調節できないからです。このような動物を、変温動物といいます。
 ところが、中には、冬眠しない変温動物もいます。寒さに強い変温動物もいるのですね。その一種が、オオサンショウウオのようです。特別天然記念物として、有名ですね。
 「ようです」と書いたのは、オオサンショウウオの生態が、まだよくわかっていないからです。彼らは夜行性であるうえに、水中でひっそり暮らします。このため、生態を調べるのが難しいです。肉食性で、魚などを食べることは、わかっています。
 一月や二月の厳冬期にも、彼らが活動しているのが、目撃されています。それからして、「冬眠しないのでは」と推測できますね。水温が5℃くらいあれば、活動できるようです。どうしてこんなに寒さに強いのか、理由や仕組みは解明されていません。
 それでも、やはり、夏期のほうが活発です。繁殖期も、八月から九月にかけてです。どのくらい経ったら成体になるのかは、環境の条件によって違います。
 なぜ、オオサンショウウオは、特別天然記念物に指定されたのでしょうか? 日本固有の、珍しい両生類だからです。他の両生類にない特徴が、いくつもあります。
 一つは、「世界最大の両生類であること」です。最大で、全長150cm以上に達します。現在の両生類では、図抜けた大型種です。ただし、実際は、100cmを越えるほどの個体は少ないです。これほど大きくなるには、何十年もかかるようです。
 もう一つは、「原始的な両生類であること」です。オオサンショウウオは、生きている化石です。数千万年の昔、オオサンショウウオの仲間は、世界に広く分布したと考えられています。今では、日本と中国と米国に、それぞれ一種ずついるだけです。
 日本と中国とは、隣同士ですから、近縁な生き物がいるのは当然でしょう。けれども、米国と東アジアとでは、ずいぶん離れています。オオサンショウウオの仲間は、なぜ、こんな不自然な分布なのでしょうか? この謎も解かれていません。これを解くには、オオサンショウウオの、長い進化の歴史を知る必要があるでしょう。


 過去の記事でも、サンショウウオの仲間を取り上げたものがあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。


生まれたてのサンショウウオを(2006/11/14)
ウーパールーパー? いえメキシコサンショウウオです(2006/2/6)
氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/7)
などです。
この他、両生類に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリーよりどうぞご覧ください。

メインの図鑑には、オオサンショウウオなど、日本で見られるサンショウウオが10種掲載されています。ぜひご利用下さい。

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コメント(2)

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 「オオサンショウウオ」と言うと「ハンザキ」の別名がありますが、この別名の由来(半分に裂いても生きている)と言うのはホントでしょうか?
まぁ、普通に考えて「生き続ける」とは思えませんが。:-)
「百聞は一見にしかず」の通りに確かめたいと思う反面、国の特別天然記念物にそんな事出来るかと言うのも……。

ところで、サンショウウオの名の由来は山椒のニオイからだと聞いていますが、食べたらどんな味なんでしょうネェ(食いネタがオチかい)


 コメントありがとうございます > yumeさん。


 オオサンショウウオの別名「ハンザキ」は、有名ですね。
 「半分に裂いても生きている」というのは、多分に伝説的なものです。「海底に竜宮城がある」というのと同じ、民話的な言い伝えでしょうね。


 サンショウウオという名の由来が、山椒のような匂いから、というのは、本当のようです。
 江戸時代以前には、オオサンショウウオを食べたという伝承があります。伝承によれば、まずいそうです。


 美味しくもないのに、今、わざわざオオサンショウウオを食べる人は、いないでしょうね。

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このページは、松沢千鶴が2007年2月 5日 06:25に書いたブログ記事です。

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