貝と付いても貝じゃない? モミジガイ

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 明日からゴールデンウィークでお休みされる方もたくさんいらっしゃるのではないではないでしょうか。皆さんは、どこかへ出かけますか?
 私のお勧めレジャーは、潮干狩りです。今年のゴールデンウィークは、五月二日前後が、潮干狩りに絶好です。二〇〇七年は、五月二日が満月で、大潮だからです。
 海辺へ行くと、貝以外の生き物にも、よく会いますね。モミジガイは、潮干狩りで会うかも知れない生き物の一種です。
 貝と付くのに、モミジガイ(紅葉貝)は、貝の仲間ではありません。ヒトデの一種です。姿を見れば、誰もが「ヒトデだ」と納得するでしょう。モミジガイは、五本の腕を持つ、最もヒトデらしい形のヒトデだからです。
 では、なぜ、「貝」の名が付いたのでしょう? この理由は、わかっていません。
 モミジガイは、砂地の海底に棲むヒトデです。夜行性で、昼間は、砂に潜っていることが多いです。他のヒトデと同じく、肉食性です。生きたものも死んだものも食べます。
 近縁な種に、トゲモミジガイなどがあります。モミジガイの仲間は、みな砂地の海底に棲んで、似た生活をしています。基本的に、ヒトに害はありません。
 ただ、貝などを食べるので、潮干狩り場では嫌われます。釣り餌を食べようとして、釣り針にかかることもあります。キス釣りやカレイ釣りで、よく釣れてしまいます(笑)
 ヒトデの仲間としては、モミジガイは変わり者です。その主な理由は、以下の二つです。
 一つは、食事方法が違うことです。普通のヒトデは、「口から胃を吐き出して、体外で食べ物を消化する」(!)方法を取ります。けれども、モミジガイの仲間は、普通に口から食べ物を入れます。「普通」のほうが「変」なんて、面白いですね。
 もう一つは、管足【かんそく】の形が違うことです。管足とは、ヒトデ類が、動くのに使う器官です。生きたヒトデを観察してみましょう。体の下側に、小さな管のようなものが、たくさん付いています。これが管足です。
 普通のヒトデは、管足の先端に、吸盤があります。でも、モミジガイにはありません。砂の中では、必要ないからです。砂粒がいちいち吸いついてきたら、邪魔でしょう。
 モミジガイは、砂地という環境に、うまく合った生き物ですね。


 過去の記事で、他のヒトデや、潮干狩りで会う生き物について取り上げています。ヒトデの奇妙な食事方法についても、説明しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 潮干狩りの主役、アサリ(2006/04/27)
 潮干狩りの悪役、ツメタガイ(2006/04/17)
 ヒトデの仲間でモミジガイという貝(2006/03/07)
などです。
このほか無脊椎動物に関するコラム、Q&Aなど盛りだくさんです。過去の記事はカテゴリーよりどうぞご覧ください。
 


図鑑には、モミジガイトゲモミジガイが掲載されています。ぜひご利用ください。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2007年4月27日 08:29に書いたブログ記事です。

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