不細工なんて言わないで、キクガシラコウモリ(菊頭蝙蝠)

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 「コウモリが超音波を出す」ことは、よく知られていますね。暗い中で飛ぶためです。コウモリは、超音波の鳴き声を出して、周囲の様子を探ります。何か物があれば、鳴き声は跳ね返ってきます。この声を聞き分けて、周囲の様子を知るわけです。
 このようなやり方を、エコーロケーションといいます。エコーロケーションは、イルカやクジラも行ないます。濁った水中で、周囲の様子を知るためです。
 すべてのコウモリが、超音波を出すわけではありません。例えば、オオコウモリと呼ばれる種のほとんどは、超音波を出しません。彼らは、目で周囲の様子を知ります。
 オオコウモリの仲間は、日本には少ないです。日本のコウモリの多くは、超音波を出します。エコーロケーションをするわけですね。どんな超音波を出すか、また、どのように超音波を使うかは、種によって違います。
 日本で最も平凡なコウモリの一種、キクガシラコウモリを見てみましょう。手もとに図鑑などがあれば、彼らの顔を御覧下さい。異様な顔に、びっくりするでしょう。
 キクガシラコウモリは、鼻がとても大きいです。形も複雑です。他のキクガシラコウモリ科の種(コキクガシラコウモリなど)も、同じです。これは、鼻から鳴き声を出すためです。ヒトで言えば、鼻歌のようなものでしょうか。
 キクガシラコウモリの「鼻歌」は、超音波です。この超音波を使って、エコーロケーションをします。キクガシラコウモリ科のコウモリは、みなそうです。
 他の科のコウモリたちは、口から超音波を出します。ですから、キクガシラコウモリ科のようには、鼻は発達していません。鼻からでも口からでも、エコーロケーションするのは同じです。なぜ、こんな違いができたのかは、わかっていません。
 コウモリは、なぜ、超音波でエコーロケーションするのでしょうか? 普通の音でも良さそうですよね。理由の一つは、「餌の虫を見つけやすいように」だと考えられています。超音波は、昆虫のように、小さな物を発見するのに向いています。日本のコウモリが、ほとんど昆虫食なのを考えると、納得できますね。


 過去の記事でも、コウモリを取り上げています。また、別の空飛ぶ哺乳類(正確には、滑空する哺乳類)も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。

 モモンガとムササビはどう違う?(2006/12/15)
 人間の役に立つコウモリ(2006/8/18)
 こうもりは、変温動物ですか?(2005/11/3)



図鑑には、キクガシラコウモリコキクガシラコウモリなど、十種以上のコウモリが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 夏の夜、街灯などに、ガが集まっていますね。なぜ、ガは夜に飛ぶのでしょうか?... 続きを読む

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このページは、松沢千鶴が2007年6月25日 10:07に書いたブログ記事です。

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