伊勢湾のスナメリが危機に?

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 スナメリというイルカを御存知ですか? ユーラシア大陸の沿岸の海に、広く分布するイルカです。おおむね、ペルシャ湾から東のインド洋や太平洋にいます。日本の沿岸でも、有明海、瀬戸内海、伊勢湾、東京湾などに棲んでいます。
 スナメリは、昔から、ヒトに身近なイルカでした。陸沿いの浅い海に棲むからです。伊勢湾や東京湾のような、人口密集地の近くにも生息しています。名古屋や東京のような大都市のそばに、野生のイルカが今もいるなんて、驚きですね。
 けれども、今、スナメリは、絶滅の危機にさらされています。沿岸の海は、人間の活動が活発だからです。人間がスナメリを追い詰めました。
 たとえば、沿岸の海には、たくさんの船が行き来しますね。これは、スナメリをおびえさせます。また、多くの海岸は、埋め立てがされています。これは、スナメリの生息域を奪います。あるいは、人間が陸で汚した水は、沿岸の海へ流れ込みます。汚い海では、スナメリは生きてゆけません。
 スナメリについて、先日、またもや悲しいニュースがありました。伊勢湾で、赤ちゃんのスナメリの死体が、続々と発見されているというのです。
 赤ちゃんの死因は、わかっていません。今年(二〇〇七年)、特に赤ちゃんの死が多いのかどうかさえ不明です。今までも死んでいたのに、気づかれなかっただけかも知れません。それほど、研究が進んでいないのですね。
 観察記録や、研究結果を積み重ねることが、スナメリを絶滅から遠ざけるでしょう。生態を知ることができれば、どのように保護すればいいのか、わかるからです。
 三重大学や、鳥羽水族館などで、伊勢湾のスナメリの研究が進められています。一般の人の情報でも、研究のためには貴重です。伊勢湾で、スナメリの死体や、弱っているらしいスナメリを見つけたら、前記の機関に連絡してあげて下さい。
 皆さんの情報が、スナメリを救うかも知れません。もどかしくても、小さな一歩一歩が、命を救う道なのだと思います。


 過去の記事でも、イルカの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 伊勢湾のスナメリのニュースは、以下のページにあります。
 「腹びれのあるイルカ」はどうなった?(2007/2/6)
 ヨウスコウカワイルカは絶滅したか?(2006/12/18)
 ハンドウイルカ、バンドウイルカ、どっちが本当?(2006/6/24)
などです。


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このページは、松沢千鶴が2007年6月12日 11:09に書いたブログ記事です。

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