イボガエル? いえツチガエルです

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 皆さんがお住まいの地方に、通称イボガエルというカエルがいませんか? 日本の多くの地方で、そう呼ばれるカエルがいるようです。
 正式名称をイボガエルという種は、いません。そう呼ばれるのは、ヒキガエルか、ツチガエルのどちらかです。ツチガエルであることが、多いですね。
 ツチガエルというのは、正式な日本語の種名です。名のとおり、土色をしたカエルです。背中に、ぶつぶつと盛り上がった模様があります。これが、イボのように見えるため、イボガエルと呼ばれます。腹側には、イボはありませんが、ざらざらしています。
 ツチガエルは、見た目が良くありません。そのうえ、特異な匂いを出します。おかげで、嫌われがちです。「イボガエル(ツチガエル)に触ると、イボができる」と言われることもあります。けれども、これは迷信です。ツチガエルに触っても、イボはできません。
 ヒキガエルの子どもが、ツチガエルだと思っている人がいます。たしかに、ツチガエルは、小型のヒキガエルに似ています。しかし、ツチガエルとヒキガエルとは、別の種です。
 ツチガエルの生態は、変わっています。幼生(おたまじゃくし)のままで、冬を越すのです。おたまじゃくしといえば、普通は、春から夏にいるものですね。ツチガエルのおたまじゃくしは、秋にも見られます。ほとんどの幼生は、そのまま越冬して、翌年、カエルになります。なかには、その年のうちにカエルになるものも、いるようです。
 日本本土のカエルで、こんな生態を持つのは、他には、ウシガエルだけです。そうなる理由は、わかっていません。幼生でも、冬の厳しさは変わらないはずです。
 この二種の幼生には、共通点があります。それは、「親と比べて大きい」ことです。ツチガエルの場合、親のカエルは、6cmほどにしかなりません。なのに、おたまじゃくしは、8cmほどになることがあります。親のほうが、小さいことがあるのですね。
 こんなに大きくなるのは、おそらく、冬を乗り切るためでしょう。だから、越冬する二種の幼生が、やたらに大きいのだと思います。小さなツチガエルが、いつ頃、どうやって、こんな生態を身に付けたのでしょうか? 謎が解ける日が待たれますね。


 過去の記事で、ヒキガエルとウシガエルを取り上げています。また、その他のカエルも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 「トノサマガエルの謎(2007/5/21)
 月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
 妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/8/7)
などです。
 


図鑑には、ツチガエルが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このページは、松沢千鶴が2007年9月 7日 06:44に書いたブログ記事です。

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