大洋に生きるオガサワラトカゲ

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 東洋のガラパゴス、小笠原諸島には、固有種がたくさん分布します。目立たなくても、貴重な生き物が多いのです。中から、今回は、オガサワラトカゲを紹介しましょう。
 オガサワラトカゲは、地味なトカゲです。本土にいるニホントカゲより、小柄で細いです。ニホントカゲよりは、ニホンカナヘビに似ています。でも、ニホンカナヘビとは違う仲間です。ニホントカゲと同じトカゲ科(スキンク科ともいいます)に属します。
 オガサワラトカゲには、変わった特徴があります。彼らは、まばたきをしません。なぜなら、瞼【まぶた】が透明になって、ぴったりと眼を覆っているからです。常に、透明な瞼ごしに、ものを見ているのですね。この特徴は、ヤモリやヘビと同じです。
 普通のトカゲは、まばたきをします。普通の瞼があるからです。なぜ、オガサワラトカゲがこうなったのかは、わかっていません。
 オガサワラトカゲは、ボウトンヘビメトカゲというトカゲの亜種です。ボウトンヘビメトカゲは、大洋の島々に、広く分布する種です。棲む島や、地域ごとに、亜種に分かれています。種を分けるほどでなくても、違いがある、ということですね。「ヘビメ」トカゲという名は、ヘビと同じく、透明な瞼に覆われた眼であることから付きました。
 亜種とはいえ、オガサワラトカゲが貴重なことは、変わりません。彼らの先祖は、流木か何かに乗って、小笠原へ着いたのでしょう。長い年月、仲間と離れて暮らすうちに、独自の亜種になりました。小笠原の彼らが滅びてしまったら、地球上には、オガサワラトカゲという生き物が、いなくなります。
 今、オガサワラトカゲの生息地が、おびやかされています。生息域の破壊や、外来種のためです。特に、外来種の影響が、強く懸念されています。
 小笠原には、グリーンアノールという外来種のトカゲがいます。オガサワラトカゲと同じく、昆虫やクモを食べます。同じところに棲めば、食べ物の奪い合いになりますよね。オガサワラトカゲや、同様に前からいるオガサワラヤモリに、悪影響がありそうです。外来種に負けず、先住の種に、生き残って欲しいですね。

 過去の記事でも、小笠原の生き物を取り上げています。また、トカゲの仲間も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。 
 ヤシ? いいえシダの木です。マルハチ(2007/11/02)
 雌(メス)しかいないトカゲがいる?(2007/3/6)
 トカゲのしっぽ切りは何のため?(2006/9/11)
などです。


図鑑には、オガサワラトカゲと、同じく小笠原に棲むオガサワラヤモリが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このページは、松沢千鶴が2007年11月 9日 07:50に書いたブログ記事です。

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