コウモリと共存しよう、引越し大作戦

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 春ですね。冬眠していた生き物たちが、次々に現われています。
 「冬眠といえば、両生類や爬虫類がするもの」と思いますよね。ところが、哺乳類の中にも、冬眠するものがいます。例えば、コウモリの仲間が、そうです。
 哺乳類なのに、なぜ、コウモリは冬眠するのでしょう? 明確には、わかっていません。「冬には、昆虫が減るからでは」と推測されています。日本のコウモリは、多くが、昆虫を主食にします。食べ物が少ない季節を、休眠して、やり過ごすようです。
 そもそも、コウモリは、生活全体が、ほとんどわかっていません。普通に眠る場所と、冬眠する場所とが同じなのかどうかも、確認された例は、少ないです。
 コウモリは、日本に分布するだけでも、三十種以上もいます。種ごとに、かなり生態が違います。そういうことが、少しずつ、わかってきたところです。
 ここでは、ユビナガコウモリを紹介しましょう。日本のコウモリの一種です。比較的、生態がわかっているコウモリです。
 「ユビナガ」という名は、指の骨の一部が、長いことから付きました。このために、翼が細長いです。コウモリの翼は、前足ですからね。指の骨で、翼の皮膜を支えています。この翼を使って、ユビナガコウモリは、長距離を高速で飛べます。
 ユビナガコウモリの休息場所は、中が広い洞窟【どうくつ】です。狭い場所を飛ぶのが、苦手だからです。人工のトンネルは、中が広いことが多いので、好まれるようです。
 今年(二〇〇八年)、ユビナガコウモリの、興味深いニュースがありました。彼らの「引越し作戦」が実行されたそうです。舞台は、青森県の西目屋村【にしめやむら】です。
 西目屋村のトンネルに、ユビナガコウモリのねぐらが見つかりました。けれども、そこは、ダムに沈む予定です。そのため、新たなねぐらを作り、そちらへ引っ越してもらうことになりました。引越し作戦は、まだ途中です。成功するかどうか、わかりません。
 ユビナガコウモリは、絶滅危惧種【ぜつめつきぐしゅ】です。でも、今までなら、コウモリの保護など、無視されたでしょう。みんなの意識が向上したことを、喜びたいですね。



 過去の記事でも、コウモリを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 虚々実々の駆け引き、ガ(蛾)対コウモリ(2007/07/13)
 不細工なんて言わないで、キクガシラコウモリ(菊頭蝙蝠)(2007/06/25)
 人間の役に立つコウモリ(2006/08/18)
などです。



図鑑には、ユビナガコウモリをはじめ、日本のコウモリが、十種以上掲載されています。ぜひご利用下さい。

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このページは、松沢千鶴が2008年4月28日 06:58に書いたブログ記事です。

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