平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち

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 田植えの季節ですね。水田には、昔から、たくさんのカエルが、棲んできました。
 日本人の印象では、カエルといえば、「青ガエル」でしょう。緑色のカエルですね。
 「青ガエル」と呼ばれるのは、一種だけではありません。緑色になる種が、まとめて、そう呼ばれます。ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエルなどです。
 「青ガエル」の多くは、名のとおり、アオガエル科に属します。一部、アマガエル科に属する種もいます。どちらの科のカエルも、田んぼによくいます。
 ややこしいことに、アオガエル科のカエルでも、「青くない」種がいます。緑以外の、茶色などの種も、いるのですね。カジカガエルなどが、そうです。
 むろん、典型的に「青い」種もいます。シュレーゲルアオガエルなどが、代表的です。
 シュレーゲルアオガエルは、田のカエルの代表でもあります。彼らの暮らしは、水田なしでは、成り立ちにくいです。餌を捕る場所としても、繁殖する場所としても、水田を利用しています。多く、産卵する場所として、水田の畔【あぜ】が選ばれます。
 シュレーゲルアオガエルの卵塊【らんかい】は、白い泡に包まれています。この点は、モリアオガエルと似ています。けれども、モリアオガエルと違い、樹上には産みません。水気のある土中や、岩の割れ目に産みます。水田の畔に、白い泡のかたまりがあれば、それは、おそらく、シュレーゲルアオガエルの卵塊です。
 水田の畔は、シュレーゲルアオガエルにとって、理想的な産卵場所です。生まれた幼生(オタマジャクシ)が、すぐに、水場へ行けるからです。卵の泡は、幼生が生まれると、崩れます。幼生は、泡に守られながら、水田へなだれこむわけです。
 アオガエルは、水田の害虫を食べます。ありがたい存在ですね。長い間、水田で、カエルとヒトは、共存共栄してきました。農村のカエルは、最も平凡な生物でした。
 ところが、最近、世界的に、カエルが減っています。感染症や、環境破壊が原因のようです。それらの脅威は、日本にも、無縁ではありません。
 カエルとの共存共栄は、古人の智慧です。この智慧を、なくしたくありませんね。


 過去の記事でも、カエルの危機や、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
 樹上に卵を産むモリアオガエル(2006/7/10)
 アマガエル(雨蛙)が鳴くと雨が降る?(2006/05/08)
などです。



図鑑には、シュレーゲルアオガエルニホンアマガエルなど、十種以上のカエルが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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コメント(2)

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 青蛙(アマガエル)と言うと、こんな事を思い出します。
 以前、飼っていた猫を犬のように胴輪をつけて散歩させた時の事です。
近所の公園の枯葉が積もる桜の木の下辺りで、口を突っ込んで、ガサゴソガサゴソとしているので、何か変な物でも食べてやしないかと、無理矢理口の辺りに手を持っていくと、「プニャ」とした濡れた感触が。
飲み込まない様に口から取り出すと、そこにはアマガエルが1匹。
 幸いにも、くわえていたところだったようで無事でしたが。

 野良犬や野良猫、野良狸に野良フェレット、なんてのも天敵になっているのかな?

いつも、コメントありがとうございます > yumeさん。


 おっしゃるとおり、イヌやネコやタヌキなどは、カエルを食べるでしょうね。肉食獣ですから。
 もともと野生の肉食獣が、野生のカエルを食べるのは、当然だと思います。


 でも、イヌやネコやフェレットは、人間が飼うものですよね。
 ペットがきちんと管理されないために、カエルが減っているのだとしたら、悲しいですね。

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このページは、松沢千鶴が2008年5月26日 07:36に書いたブログ記事です。

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