夏休みの自由研究に、昆虫採集を選んだ人は、いませんか?
昆虫採集で、私のお勧めは、カミキリムシの仲間ですね。毒などの危険性が、ないからです。安心して、採集できます。そのうえ、美しい種も、多いです。以下に、カミキリムシの中の「美虫」を紹介しましょう。
例えば、オオアオカミキリです。全身、金緑色をしています。山地の広葉樹林に棲みます。よく似た美種として、アカアシオオアオカミキリ、アオカミキリがいます。
カラカネハナカミキリも、金属光沢があります。オオアオカミキリより、暗い色合いです。見る角度により、赤紫や、藍色【あいいろ】に光ります。大人っぽい豪華さ、と言えますね。やはり、山地の広葉樹林に棲みます。
キボシカミキリや、ゴマダラカミキリは、住宅街でも見られるカミキリムシです。この二種は、モノトーンのおしゃれさんです。どちらの種も、長い触角が、白と黒の、二色に塗り分けられています。(地域により、体色には変異があります)
ルリボシカミキリは、「日本一の美カミキリムシ」との声があります。瑠璃色【るりいろ】の体に、黒い斑点が付いています。ひとめ見たら、忘れられません。山地の広葉樹林に棲みます。昆虫好きなら、一度は、実物に会いたい種ですね。
こんなに美しいカミキリムシたちは、何を食べるのでしょうか? 種により、違います。例えば、カラカネハナカミキリの成虫は、花の蜜や花粉を食べます。「ハナ」カミキリの名のとおりですね。ゴマダラカミキリの成虫は、生木の樹皮をかじります。
幼虫は、何を食べるのでしょう? 幼虫の食べ物は、どの種でも、似ています。草の茎や、木の幹を食べます。ただし、細かいところは、違います。どんな種の植物を食べるのか、また、生木を食べるのか、朽ち木を食べるのか、などは、種によって違います。
おかげで、「どんな種のカミキリムシが、どれだけいるか」がわかると、その地域の植物の状態が、わかります。カミキリムシを見ることで、森林の「健康診断」ができるのですね。昆虫採集も、ちょっと工夫すれば、こんな研究ができます。
図鑑には、オオアオカミキリ、カラカネハナカミキリ、キボシカミキリ、ゴマダラカミキリ、ルリボシカミキリなど、四十種以上のカミキリムシが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、カミキリムシの仲間を取り上げています。また、夏休みの自由研究に使えそうな昆虫も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
キノコの傘で雨宿り? キノコムシたち(2008/06/16)
謎の円盤UFO? いえ、カメノコハムシです(2008/03/10)
トラフカミキリは、スズメバチのそっくりさん(2007/09/21)
などです。
豪華絢爛【ごうかけんらん】、日本のカミキリムシ
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こんにちは、
ふと疑問に思ったのですが、
どうしてそんなに目立つ柄をしているのでしょうか?
天敵に見つかりやすいと思うのですが・・・
よく鳥などはオスの方がメスより派手だったりしますがカミキリはどうなのでしょう?
こんにちは > チョモさん。いつも、コメントありがとうございます。
カミキリムシの仲間に、なぜ、派手なものがいるのか、私も不思議です。
おそらく、何か、敵をひるませる要素があるのでしょう。それが何かは、わかっていないようです。
カミキリムシの仲間では、オスとメスとが、似た色合いのものが、多いですね。