スベスベマンジュウガニの名の由来は?

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 日本のカニ(蟹)のうち、最も有名なのは、何でしょうか? スベスベマンジュウガニかも知れません。名前が面白いですよね。
 スベスベマンジュウガニは、日本で、普通に見られるカニです。房総半島以南に分布します。深い海へ行かなくても、磯でも見られます。海水浴で、会えるかも知れません。
 なぜ、こんな種名が付いたのでしょうか? スベスベマンジュウガニは、オウギガニ科マンジュウガニ属の一種です。同じマンジュウガニ属の仲間に、アカマンジュウガニ、ホシマンジュウガニなどがいます。饅頭【まんじゅう】のように、丸っこいカニたちです。マンジュウガニの仲間で、「体がすべすべ」だから、スベスベマンジュウガニです。
 カニの中には、他にも、「スベスベ何とか」という種名のものがいます。例えば、スベスベオウギガニです。スベスベオウギガニは、イソオウギガニ科スベスベオウギガニ属に属します。体がすべすべなのは同じでも、スベスベマンジュウガニとは、遠縁です。
 ヤドカリの中にも、スベスベサンゴヤドカリという種がいます。ヤドカリ科サンゴヤドカリ属の一種です。この種も、きっと、体のどこかが「すべすべ」なのでしょう。
 中で、極めつけに、矛盾した種名のカニがいます。「スベスベケブカガニ」です。漢字で書けば、「すべすべ毛深蟹」です。なぜ、こんなに、変すぎる種名なのでしょうか?
 スベスベケブカガニは、ケブカガニ科スベスベケブカガニ属に属します。ケブカガニ科の一種なのに、毛深くないのですね。そこで、スベスベケブカガニと名づけたようです。「面白さを狙って、やったんじゃないか?」と、疑ってしまいますね(笑)
 さて、スベスベマンジュウガニというのは、日本語の名前です。国際的には、ラテン語の学名で、呼ばれます。スベスベマンジュウガニの学名は、Atergatis floridusです。Atergatis【アテルガティス】というのが、「マンジュウガニ属」を示します。
 このAtergatisとは、何と、女神の名前なのですね。古代シリアの魚の女神、アテルガティスから取っています。この女神は、アタルガティスAtargatisとも呼ばれます。
 マンジュウガニの何を見て、女神の名を付けたのでしょうか? これも面白いですね。



図鑑には、スベスベマンジュウガニが掲載されています。ぜひご利用下さい。


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などです。


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コメント(2)

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「スベスベマンジュウガニ」
なんだか美味しそうな名前ですが、
体内に猛毒を持っているそうですね。
小さい体ですがハサミ1本でも食べたら
人間でも死んでしまうと聞きました。

 チョモさんいつもありがとうございます。
 東京は、曇ってまいりました。夕立ちがきそうです。

『スベスベマンジュウガニ』には、サキシトキシン=saxitoxinという毒を持っているようですね。

 近縁の種も、ときどき中毒の報告があるようです。気をつけないといけませんね。

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このページは、松沢千鶴が2008年8月18日 06:00に書いたブログ記事です。

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