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東京 新宿区 【2008.12.20】
図鑑にはホシハジロが掲載されています。ぜひご利用ください。
2008年12月アーカイブ
ダイサギ 画像
和名:ダイサギ
学名:Egretta alba
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東京 新宿区 【2008.12.20】
図鑑にはダイサギが掲載されています。ぜひご利用ください。
二〇〇九年は、丑年【うしどし】ですね。それにちなんで、「ウシ」の名が付いた生き物を紹介しましょう。ウミウシ(海牛)です。
ウミウシは、牛の仲間ではありません。それどころか、哺乳類でさえありません。巻貝の仲間です。専門的にいえば、軟体動物門【なんたいどうぶつもん】腹足綱【ふくそくこう】というグループに属します。名のとおり海中に棲みます。
まったく違う生き物なのに、なぜ、ウミ「ウシ」なのでしょうか? 角のような触角【しょっかく】があるからです。このため、「海の牛」に見立てられたのですね。
巻貝とはいえ、ウミウシは、貝殻を持ちません。軟らかい体だけで、海底を這っています。しかも、ウミウシには、派手な体色の種が多いです。これでは、すぐに、敵に見つかってしまいそうですね?
じつは、多くのウミウシが、毒を持ちます。おかげで、他の生き物に、食べられません。体色が派手なのも、毒と関係するようです。「毒があるぞ」と周囲に警告することで、身を守っているのでしょう。警戒色というものですね。
ウミウシは、「自分では、毒を作らない」といわれます。では、どうやって、毒を持つのでしょうか? 食べ物から得ます。毒のある生き物を食べて、その毒を流用します。
実際には、何を食べるのか、解明されているウミウシは、少ないです。知られる範囲では、有毒の海綿動物【かいめんどうぶつ】(カイメン)や、刺胞動物【しほうどうぶつ】(クラゲなど)を食べる種がいます。これらの種は、食べたものの毒を、利用します。
何を食べるのか、知られないウミウシが多いのは、研究が進んでいないからです。ウミウシは、ヒトの生活に、直接、関わりませんね。そのため、研究が進んでいません。種の分類さえ、定かでないものが多いです。
けれども、近年、状況が変わってきました。ダイビングをやる人が、増えたためです。きれいなウミウシは、良い観察対象です。新しいことが、少しずつ、わかってきました。いずれ、ウミウシの毒の秘密も、わかるのではないでしょうか。
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図鑑にはアオウミウシやシロウミウシ、ミノウミウシが掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、ウミウシのように、「殻を持たない巻貝」を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
いじめると雨が降る? アメフラシ(2007/04/23)
ナメクジは塩をかけると溶ける?(2006/06/23)
ハダカカメガイ(クリオネ)は流氷の天使か?(2006/01/09)
などです。
スイセン 画像
和名:スイセン
学名:Narcissus tazetta L.
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東京 新宿区 【2008.12.20】
図鑑にはスイセンが掲載されています。ぜひご利用ください。
10月頃から春まで花が咲き続けるそうです(!!)。
フユザクラ 画像
和名:フユザクラ
学名:Cerasus X parvifolia 'Parvifolia' Matsumura
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東京 新宿区 【2008.12.20】
他にも、冬に咲く桜を取り上げています。
十月桜【ジュウガツザクラ】(2008/12/24)
コブクザクラ(2008/12/23)
ヒマラヤザクラ(2008/12/20)
図鑑にはソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヤマザクラが掲載されています。ぜひご利用ください。
二〇〇八年は、「国際カエル年」でした。一年の締めくくりに、日本の南西諸島のカエルを、紹介しましょう。「日本一、美しい」といわれるカエルです。
それは、イシカワガエルという種です。世界中で、日本の奄美大島と、沖縄本島にしか、分布しません。不思議なことに、奄美大島と沖縄本島の間の、徳之島【とくのしま】や、沖永良部島【おきのえらぶじま】などでは、見つかっていません。
イシカワガエルは、「美しい」といっても、きらきら光ったり、派手な色だったりするわけではありません。緑色の地に、黒っぽい斑点があります。苔(コケ)の生えた岩に、似ています。人によっては、「ちっとも美しくない」と思うでしょう。
けれども、よく見ると、渋い美しさがあります。日本庭園に似合いそうです。
南西諸島は、冬でも、あまり寒くなりませんね。そのため、イシカワガエルは、冬眠しません。それどころか、沖縄本島では、一月から二月に、繁殖するといわれます。奄美大島では、もう少し遅い時期に、繁殖するようです。
沖縄本島のイシカワガエルと、奄美大島のイシカワガエルとでは、体の模様や、習性などが、少し違います。もしかしたら、亜種レベルで、違うかも知れません。これについては、今後の研究が待たれます。しかし、研究が進む前に、絶滅しかねない状況です。
イシカワガエルの生息域は、狭まりつつあります。彼らは、適度に湿った森林がないと、生きていけません。産卵できる沢も、必要です。うっかり開発されたため、そのような場所が、失われることがあります。
イシカワガエルは、鹿児島県と、沖縄県で、天然記念物に指定されています。許可がなければ、採集や飼育は、できません。一応、保護されているといえます。
でも、生き物は、個体だけ保護すれば、保護できるのではありません。生息域を、丸ごと保護する必要があります。道路が通されたり、建築物ができたりすれば、環境が変わってしまいます。環境の変化に、ついていける生き物ばかりではありません。
開発と、環境の保護との両立は、難しいです。それでも、方法を考えたいですね。
図鑑には、イシカワガエルが掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、日本のカエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/26)
指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)<
イボガエル? いえツチガエルです(2007/09/07)
トノサマガエルの謎(2007/05/21)
などです。
クジラに関するニュースです。アカボウクジラというクジラの謎が、一つ、解けたかも知れません。
アカボウクジラは、クジラの中でも謎が多いグループです。専門的にいえば、鯨偶蹄目【げいぐうていもく】の中の、アカボウクジラ科に属するクジラたちのことです。
クジラの仲間を、大きく分けると、ハクジラとヒゲクジラとに分かれます。ハクジラとは、文字どおり、「歯のあるクジラ」です。ヒゲクジラは、歯の代わりに、「クジラヒゲ」という器官を持ちます。
アカボウクジラ科は、ハクジラに属します。けれども、一部の種を除いて、歯の数が少ないです。多くのアカボウクジラ科の種では、雌【めす】は歯を持ちません。雄【おす】だけが、大きく発達した歯を一対、持つことが多いです。
なぜ、雄だけに、このような歯があるのでしょうか? 餌を食べるのに、歯が必要でないことは明らかです。歯のない雌たちが、まったく問題なく生きているからです。
アカボウクジラ科の種は、あまり陸に近づきません。そのうえ、食事は深い海底で行ないます。このため、彼らを観察することはとても難しいです。生態が、謎だらけになるわけですね。謎の中で、最も大きなものが雄の歯のことでした。
このたび、「アカボウクジラ科の雄の歯は、雌に対するアピールのために発達した」という説が提出されました。クジャクの雄が、雌にアピールするために大きな羽根を発達させたのと同じです。
この説には、反論もあります。確定したわけではありません。でも、興味深い説ですね。
一部の報道では、ハクジラの仲間全体にこのような「謎の歯」があるように書かれています。が、それは間違いです。雄だけに大きな歯があるのは、アカボウクジラ科の種とイッカク科のイッカクだけです。
今回の説を発表したチームは、二〇〇二年に、アカボウクジラ科の新種を発表しています。ペリンオウギハクジラという種です。今後も、研究の成果が楽しみですね。
図鑑には、ザトウクジラ、カマイルカ、ハンドウイルカなどのクジラやイルカが9種掲載されています。ぜひご利用下さい。
秋から春にかけて花を咲かせる八重桜の一つ、十月桜【ジュウガツザクラ】をご紹介します。
ジュウガツザクラ 画像
和名:ジュウガツザクラ
学名:Cerasus X subhirtella Autumnalis 'Makino'
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東京 新宿区 【2008.12.20】
その他にも、冬に咲く桜を取り上げています。
コブクザクラ(2008/12/23)
ヒマラヤザクラ(2008/12/20)
図鑑にはソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヤマザクラが掲載されています。ぜひご利用ください。
2月20日に引き続き、秋から冬にかけて花を咲かせるサクラの一つ、子福桜【コブクザクラ】をご紹介します。寒くなって花を咲かせる八重桜は、他に『ジュウガツザクラ』が有名ですよね。ジュウガツザクラは明日ご紹介します。
コブクザクラ 画像
和名:コブクザクラ
学名:Cerasus 'Kobuku-zakura'Ohwi
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東京 新宿区 【2008.12.20】
図鑑にはソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヤマザクラが掲載されています。ぜひご利用ください。
近年、神棚がある家は少なくなりましたね。それでもお正月前には、神棚の榊【さかき】を新しくするという家もあるでしょう。また、神社では、鳥居などに榊を挿してあるのをよく見ます。神主さんが儀式の時に持つ枝も榊です。
サカキは、古くから日本の神事に使われました。常緑樹であることがその理由です。冬でも青々とした木に生命力を感じたのでしょう。
けれども、常緑樹なら他にもたくさんありますね。なぜ、サカキが選ばれたのでしょうか? これについてはわかっていません。
サカキ以外の木が神事に使われることもあります。ヒサカキという植物です。サカキと同じく常緑樹です。外見はサカキと似ています。神社でもサカキではなく、ヒサカキを、榊【さかき】と称して使うことがあります。
本物のサカキは関東以南にしか自生しません。寒さに弱いのですね。ヒサカキのほうが、寒さに強いです。そのため関東以北では、ヒサカキのほうが使われることが、多いです。しかし、なぜ、ヒサカキがサカキの代わりなのかも不明です。
サカキとヒサカキは、同じツバキ科に属します。ツバキの仲間は、つやつやした葉を持つものが多いですね。サカキとヒサカキもそうです。ただし、属のレベルでは分類が違います。サカキは、ツバキ科のサカキ属、ヒサカキは、ツバキ科のヒサカキ属です。
サカキとヒサカキの簡単な見分け方があります。サカキは、若い葉を除けば葉のふちが、ぎざぎざしていません。ヒサカキのほうは、葉のふちがぎざぎざです。
神道では、サカキとヒサカキとを、厳密に区別していないようです。どちらも、「神さまに捧げる木」としています。このことから「榊」という字ができました。「榊」は、中国から来た漢字ではありません。日本で作られた国字です。
最近、ヒサカキが、大気汚染にとても強いことがわかりました。三宅島の、火山ガスが濃い地域でも生き残っています。昔の人は、ヒサカキのこのような強さに、気づいていたのかも知れません。サカキと並んで「神さまの木」なのはそれが理由でしょうか。
三宅島のヒサカキについては、以下のようなニュースがあります。
神事の木 ヒサカキ生き残る(中日新聞 2004/04/23)
図鑑にはサカキもヒサカキも掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、お正月に使われる植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
千両万両があるなら、十両百両もある?(2007/12/31)
センリョウとマンリョウはどう違う?(2007/01/08)
新年の神さまはユズリハに乗ってくる?(2007/01/05)
などです。
エビ(海老)は、日本人に好まれる食べ物ですね。縁起が良いものとしても、喜ばれます。姿がかっこいいものが、多いためでしょう。
けれども、中には、奇妙な姿のエビもいます。例えば、ウチワエビです。
名のとおり、ウチワエビは、団扇【うちわ】にそっくりです。全体的に、平たいです。体の前半分が、円くて上下に平たいため、団扇のように見えるのですね。
ウチワエビは、なぜ、こんな姿なのでしょうか? 平たい体でぱたぱた泳ぐ、わけではありません。少なくとも、成体のウチワエビは、泳げないようです。移動する時は、海底を歩きます。普段は、海底の砂や泥に、潜っていることが、多いようです。
「ようです」と書いたのは、ウチワエビの暮らしが、よくわかっていないからです。彼らは、比較的、深い海に棲みます。ダイバーが行ける範囲には、いないことが多いのですね。ですから、自然の状態を、なかなか、観察できません。
海底で暮らす生き物は、体が平たいことが、よくあります。魚のアンコウなどが、そうですね。海底に、うまく紛れるためです。そうすれば、敵から逃れたり、獲物に忍び寄ったりできます。ウチワエビが平たいのも、そういう理由ではないでしょうか。
ウチワエビは、食用に、漁獲されています。主に、西日本で食べられます。日本の各地に、ウチワエビの方言名があります。ヒッパタキ、ヒラエビなどです。どれも、その印象的な姿から、名づけられています。
方言名には、注意すべきことがあります。一つの方言名が、必ず、一つの種を指すとは、限りません。複数の種を、含むことが多いです。
ウチワエビには、オオバウチワエビという、外見が似た別種がいます。ヒラエビといった方言名は、ウチワエビと、オオバウチワエビを、まとめて呼ぶ名です。市場で呼ぶ場合には、それで不自由はないのでしょう。この二種は、同じように美味だそうです。
ウチワエビの仲間(セミエビ科ウチワエビ属)は、暖かい海に、広く分布します。東南アジアなどでも、食べられています。美味しいものに、国境はないのでしょう。
図鑑にはウチワエビが掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、エビの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
おせち料理の海老【えび】はクルマエビ?(2007/01/11)
海中のサンタクロースはエビ?(2006/12/10)
などです。
今年も、たくさんの新種が発見されましたね。ここへ来て再び、大量の新種発見の報告がありました。東南アジアの、メコン川流域からの報告です。
メコン川の流域とは、国名でいえばミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムです。この地域は、多くの「未確認の種」がいることで知られます。
過去十年間で、この地域からは少なくとも1068種(!)の新種が報告されたそうです。これまで、いかに調査されなかったかがわかりますね。調査が進むにつれ、さらに多くの新種が発見されるでしょう。
新種といっても、地元の人には馴染みのある生き物かも知れません。けれども、ただ目撃されているだけでは「新種発見」ではありません。たとえ、捕まえて食べているとしてもそれだけではやはり「新種発見」ではありません。
新種を発見するには、まず標本を採取することが必要です。次に、その標本を他の標本と比較します。これが膨大な作業になります。「どの標本とも違う」とわかって、やっと「新種発見」です。
「発見」してもそれを公表しなければ世界の人々に知られませんね。公式には、新種のことを書いた論文が発表された時点で「新種発見」となります。
この時点で新種には、ラテン語の学名が付けられます。これを「記載された」といいます。学名がない生き物は「記載されていない」状態です。「記載されていない」生き物は、公式には「未確認」の状態といえます。
今回の「記載された」新種には、
ハブに近縁なヘビ【学名:Trimeresurus gumprechti】
ショッキングピンクのヤスデ【学名:Desmoxytes purpurosea】
ウーリーコウモリ属のコウモリ【学名:Kerivoula kachinensis】
などが含まれます。どの種も生態はよくわかっていません。見つかったばかりだからです。
メコン川の流域は、開発が激しく進んでいる地域です。発見されて早々に、絶滅の危機にある種も少なくないでしょう。彼らと共存する方法を見出したいですね。
図鑑には今回発見されたヘビに近縁なハブや新発見のクモに近縁なアシダカグモが掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、新種の発見を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヒヨケザルの新発見、メガネザルの再発見(2008/11/20)
絶滅種?のシカとカエルが、再発見される(2008/10/14)
タスマニア沖で、二百以上の新種を発見(2008/10/14)
などです。
哺乳類は、夏と冬とで、毛変わりしますね。イヌやネコなどを飼う方なら、御存知でしょう。野生の哺乳類も、もちろん、毛変わりします。ウサギやオコジョのように、冬毛が白くなるものも、多いですね。雪の中で、目立たないためでしょう。
ところが、冬に白くなるのではなく、黄色くなる哺乳類がいます。テンという種です。
テンは、日本や朝鮮半島に分布します。食肉目【しょくにくもく】イタチ科に属します。イタチに近縁なのですね。姿も似ています。胴と尾が長く、脚が短いです。
夏のテンは、全体的に茶色いです。喉から胸にかけては黄色く、顔は黒いです。冬は、一部のテンが、全身黄色くなります。顔だけは、白いです。
今、一部のテンと書きましたね。すべてのテンが、冬に黄色くなるのではありません。冬毛に変わっても、茶色っぽいままのものもいます。すすけたような色なので、そのようなテンを、スステンと呼びます。冬毛が黄色いものは、キテンと呼びます。
スステンとキテンは、別の種だと考えられた時もありました。今では、同種(同じテン)だとされています。なぜ、このような色の違いがあるのかは、わかっていません。冬に、白ではなく、黄色になる理由も、不明です。目立ってしまいそうですよね?
テンの中には、三つの亜種があります。日本の本州、四国、九州にいるのが、ホンドテンという亜種です。スステンとキテンは、すべて、ホンドテンに含まれます。日本の対馬にいるのが、亜種ツシマテンです。朝鮮半島にいるのが、亜種コウライキテンです。
ツシマテンは、冬にも、全身は茶色っぽいです。スステンに似ています。が、喉から胸にかけて黄色で、そこに、茶色や黒の斑点があります。これが特徴です。
コウライキテンは、冬、全身が黄色くなります。日本本土のキテンに似ています。これは、不思議なことです。なぜなら、ツシマテンは、冬に黄色くならないからです。
対馬は、日本本土より、ずっと朝鮮半島に近いです。対馬のツシマテンと、朝鮮半島のコウライキテンが似ないのは、不思議ですよね。
日本周辺の哺乳類でも、まだ、謎が多いのですね。自然界は、奥深いです。
図鑑には日本本土のテン(キテン)が掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、食肉目【しょくにくもく】の哺乳類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
白貂【しろてん】の正体はオコジョ?(2008/02/01)
ホッキョクグマが絶滅する?(2007/09/12)
ツシマヤマネコの撮影に成功、対馬の下島【しもじま】にて(2007/05/10)
クマ(熊)の害を防ぐには?(2006/10/09)
新種のジャコウネコ発見?(2005/12/07)
などです。
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ハクセキレイ 画像
和名:ハクセキレイ
学名:Motacilla alba
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沖縄 金武 【2008.12.06】
図鑑にはハクセキレイが掲載されています。ぜひご利用ください。
キタ━(゚∀゚)━!! カワセミ発見!! またまた、小走りで追いかけました。今回、後姿ですが、ちょうど魚を獲ったところも撮れました(゚∀゚)。カワセミ 画像
和名:カワセミ
学名:Alcedo atthis
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沖縄 金武 【2008.12.06】
図鑑にはカワセミが掲載されています。ぜひご利用ください。
忘年会の季節ですね。今の日本では、世界中の食べ物が食卓に上ります。
最近、普及したのが、ムールガイと呼ばれる貝ですね。パエリアや、ブイヤベースの材料にされます。殻が黒っぽく、細長い貝です。これは何の仲間でしょうか?
ムールガイの正式な日本語名は、ムラサキイガイです。ムラサキガイではありません。ムラサキ「イ」ガイです。漢字では、「紫貽貝」と書きます。
ムラサキイガイは、イガイ(貽貝)という二枚貝の仲間です。どちらの種も、イガイ目イガイ科に属します。イガイ科の種は、みな、外見や生活ぶりが似ています。そのため、区別が付けにくいです。どの種も、海岸の岩や杭などにくっついて暮らします。
イガイも、食用になります。じつは、昔から日本でイガイは食べられていました。セトガイ、シュウリ、ニタリガイなどという方言でも、呼ばれます。
ムラサキイガイのほうは元は、日本にいませんでした。原産地は、ヨーロッパの海です。ところが、昭和の初期くらいから日本でも見られるようになりました。船に付いてきたものが増えたと考えられています。
ムラサキイガイと同じく、近年日本に棲みついたイガイ科がいます。ミドリイガイ(緑貽貝)という種です。ミドリガイではなく、ミドリ「イ」ガイです。こちらは、東南アジアの原産です。ムールガイと呼ばれる中にこの種が混じることもあります。
ムールガイと似た貝で「パーナガイ」というのが売られることがありますね。これも、イガイ科の種です。正式な日本語名を、モエギイガイ(萌葱貽貝)といいます。モエギガイではありません。ニュージーランドで大量に養殖されています。
イガイの仲間は、有害だといわれることもあります。船や港湾施設などにびっしり付くからです。特に、ムラサキイガイは、邪魔ものとされることが多いです。この種は、繁殖力が強いようですね。世界中に分布を広げてしまいました。
イガイの仲間が分布を広げたのは人間のせいです。一方的に悪者にするのは気の毒でしょう。食用にしておきながら、「有害」というヒトのほうが勝手だと思います。
図鑑には、ムール貝やパーナ貝の仲間で、日本在来種のイガイ(貽貝)が掲載されています。
過去の記事でも、二枚貝の仲間を取り上げています。また、貝に似て、違う生物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
フジツボは富士壷? 藤壷?(2008/09/29)
新種のシャコガイ発見(2008/09/04)
安物から高級食材へ、アカガイ(赤貝)(2008/05/02)
真珠貝【しんじゅがい】の秘密(2006/06/16)
牡蠣(カキ)はなぜ寒い時期が旬か?(2006/02/04)
などです。
コチドリ 画像
和名:コチドリ
学名:Charadrius dubius
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沖縄 金武 【2008.12.06】
図鑑にはコチドリが掲載されています。ぜひご利用ください。
2008年、都内の紅葉もそろそろ終わりですね。今日は、モミジです。
イロハモミジ 画像
和名:イロハモミジ
学名:Acer palmatum Thunb. ex Murray
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東京 港区 【2008.12.10】
図鑑にはイロハモミジが掲載されています。ぜひご利用ください。
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手持ちの古い切手はもうごく僅かです。寒ブリが美味い季節になってまいりましたので、ブリの切手をご紹介いたします。
この切手は、1966-67年に、魚介シリーズで発行されたものです。この魚介シリーズは、有名な日本画家に依頼して12種類の切手としてだされたものです。 ブリ 切手画像
和名:ブリ
学名:Seriola guinqueradiata
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日本切手 奥村土牛/画 【1967年2月10日 魚介シリーズ】
その他の魚介シリーズ
サザエ(2008/01/29)
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ハクセンシオマネキ画像
和名:ハクセンシオマネキ
学名:Uca lactea
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沖縄県 東村 【2008.11.15】
図鑑にはハクセンシオマネキが掲載されています。ぜひご利用ください。
最近は、クリスマスのリースを、手作りする方も、多いですね。園芸店や手芸店で、リース材料の植物が、売られています。
リース材料の中に、時おり、「サンキライ(山帰来)」というものを、見かけます。つる状の枝に、赤い果実が、たくさん付いています。
これは、サンキライという名の植物なのでしょうか? そうでないことも、あります。
サンキライ(山帰来)という種名の植物は、実在します。ただし、日本には、自生しません。中国などに生えます。日本で「サンキライ」として売られるのは、別種の「サルトリイバラ」が、ほとんどです。サンキライと同じ、シオデ属の、つる植物です。
サルトリイバラとは、面白い名ですね。枝に棘が多いため、名づけられました。「棘に、サルがからまるだろう」というわけです。本物のサンキライには、棘が、ありません。
サルトリイバラの棘は、サルを捕るために、あるのではありません。他の樹などに、引っかけるためにあります。棘を足がかりにして、他の樹などに這い上がります。
サルトリイバラが、リース材料にされるのは、なぜでしょう? つる植物であることが、一つです。丸く曲げやすいですよね。もう一つは、赤く、美しい果実がなるからでしょう。赤は、クリスマスに用いられる色です。生命力を表わします。
日本では、サルトリイバラが、クリスマス以外の行事に、使われることがあります。地方により、端午の節句(五月五日)に、使うそうです。サルトリイバラの葉で、柏餅【かしわもち】のように、団子を包むといいます。西日本の風習です。
ラテン語の学名では、サルトリイバラを、Smilax chinaといいます。Smilax(スミラクス)とは、ローマ神話の妖精の名に由来します。その妖精は、人間の男に恋をしました。それは、悲恋に終わりました。そのため、彼女は、植物に姿を変えたとされます。
ところが、この妖精が変身したのは、サルトリイバラではないようです。別種の植物だったのが、取り違えられたらしいのですね。
他種と間違えられてばかりでは、サルトリイバラが、気の毒になりますね。
図鑑には、サルトリイバラ掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、クリスマスに関連する植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
クリスマスローズはクリスマスに咲かない?(2007/12/03)
ポインセチアはクリスマスの花?(2006/12/14)
西洋ヒイラギはクリスマスに、ヒイラギは節分に(2005/12/23)
などです。
絵画館前、銀杏並木【イチョウナミキ】です。 イチョウ画像
和名:イチョウ
学名:Ginkgo biloba L.
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東京 港区 【2008.12.03】
図鑑にはイチョウが掲載されています。ぜひご利用ください。
師走ですね。誰もが忙しそうです。こんな時だからこそ心を養うことを忘れたくありませんね。そう思って、博物館へ行ってまいりました。
行ったのは、東京農業大学の付属博物館です。「食と農」の博物館という名です。
お酒や食べ物が好きな方は、行って損はありません。全国の日本酒の蔵元のうち、多くが東京農大の卒業生が経営するところだそうです。
ニワトリの資料も充実しています。日本在来品種のニワトリは今では珍しいですね。それらの立派な剥製【はくせい】標本が多くあります。
死んだ標本が苦手な方は、博物館の隣のバイオリウムがお勧めです。バイオリウムとは、生きた動植物がたくさん見られる温室です。
ここの目玉は、何といってもキツネザルでしょう。原猿類【げんえんるい】という、原始的なサルの仲間です。ラテン語の学名で、レムールlemurとも呼ばれます。
生きたレムールが見られるところは、動物園でも、少ないです。ここでは、何十頭ものレムールが、元気に跳ね回るのを見られます。
爬虫類のマダガスカルヒルヤモリや、ケヅメリクガメも、見られます。ヒルヤモリは、レムールと同じく、アフリカ沖の島国マダガスカルに棲むヤモリです。ケヅメリクガメは、アフリカ大陸の、陸上に棲むカメです。
植物も、熱帯の珍しい種が、いろいろ見られます。熱帯の中でも、乾燥地の種が多いですね。サボテンや、アロエの仲間などです。バオバブの木もあります。小さいながらも、幹が太い特徴が、よく現われています。
他に、熱帯魚のベタなどもいます。熱帯魚は、売っていますので、家に連れて帰れます。
嬉しいことに、ここは、入場無料です。手軽なお出かけに、いかがでしょうか。
場所がちょっとわかりにくいのが、欠点ですね。住宅街の中に、埋もれるようにあります。入口の、大きなニワトリの置物が、目印になります。
開館時間は、季節により変わります。博物館のウェブサイトで、お調べ下さい。
図鑑には、動物・植物約1,800種が掲載されています。ずかんどっとねっと-zukan mobileを、ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、お出かけにぴったりな博物館を紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
動物? 植物? 「菌類のふしぎ」がわかる(2008/10/22)
馬肥ゆる秋に、馬の博物館へ(2007/10/6)
などです。
冬、昆虫の姿を見ることは、ほとんどありませんね。昆虫好きのお子さんなどは、さびしく思っているのではないでしょうか。
けれども、よく探せば、昆虫たちの生活を、見つけることができます。住宅地でも、マンションなどの集合住宅でも、大丈夫です。
例えば、家の外壁や、塀【へい】、ポストの周囲などを、探索してみましょう。小さな泥のかたまりが、ありませんか? 壷や、土鈴のように見えることもあります。
それらは、ハチ(蜂)の巣であることが多いです。危険はありませんから、安心して下さい。冬のハチの巣には、成虫のハチは、ほとんどいません。万が一いても、不活発です。
ハチの中には、泥で巣を作るものが、多くいます。ドロバチ科や、スズメバチ科の一部などです。中で、有名なのは、トックリバチ(徳利蜂)や、スズバチ(鈴蜂)ですね。
トックリバチは、徳利【とっくり】にそっくりな巣を作ります。泥をこねて、器用に、徳利の形にします。スズバチも、泥をこねて、球形の巣を作ります。その形は、鈴に見えないこともありません。作る場所により、ドーム型になったりします。
トックリバチも、スズバチも、巣を作るのは、母親です。子どものために、巣を作ります。巣の中には、卵が産んであります。幼虫のための食べ物も、入れてあります。食べ物は、ガ(蛾)の幼虫です。いわゆるシャクトリムシ(尺取虫)が多いです。
巣が完成すると、母親バチは、二度と巣に来ません。幼虫は、巣の中の食べ物を食べて、独りで育ちます。成虫になると、巣から出てゆきます。
トックリバチや、スズバチの成虫は、泥の巣には、棲まないのですね。ミツバチのような集団生活は、しません。スズメバチのように、凶暴でもありません。スズバチ(鈴蜂)は、スズメバチ(雀蜂)と名前が紛らわしいですが、性質は、まったく違います。
泥の巣なんて、雨で溶けてしまいそうですね。なのに、トックリバチやスズバチの巣は、風雨にも、負けません。その秘密は、ハチの唾液にあるようです。唾液で練られた泥は、固く、丈夫になります。だから、厳しい冬の間にも、見られるのですね。
図鑑にはスズバチ(鈴蜂)が掲載されています。スズバチの泥の巣の画像もあります。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、ハチ(蜂)の仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
可憐な少女が鬼母に? ジガバチ(2008/05/9)
クマバチは社会進化の謎を解くか?(2007/03/16)
アシナガバチは紙の工芸家?(2006/09/22)
などです。
おなじみの銀杏並木【イチョウナミキ】です。1週間でずいぶん紅葉しました。きれいですね。
イチョウ画像
和名:イチョウ
学名:Ginkgo biloba L.
※画像をクリックすると大きな画像が見られます。
東京 港区 【2008.11.26】
図鑑にはイチョウが掲載されています。ぜひご利用ください。
オーストラリアのタスマニア島から、クジラのニュースが届きました。陸に乗り上げたゴンドウクジラの一種を、救出する作戦が、実行されました。
二〇〇八年の11月22日、タスマニア島の浜辺に、64頭ものクジラが、乗り上がってしまいました。そのうち、52頭は、死にました。発見された時には、手遅れだったようです。残りの12頭を救おうと、人々が、手を尽くしました。
12頭のうち、1頭は、救出途中で、死んだそうです。残る11頭は、無事に、海へ帰されました。
このニュースのクジラは、「パイロットクジラ」と報道されています。これは、おそらく、英語のPilot Whaleの直訳でしょう。ややこしいことに、Pilot Whale(ゴンドウクジラ)と呼ばれるクジラには、二種います。ヒレナガゴンドウと、コビレゴンドウです。
今回、救われたのが、ヒレナガゴンドウなのか、コビレゴンドウなのかは、わかりません。この二種は、外見が似ます。区別するには、胸びれを見るのが、最も簡単な方法です。胸びれが、背びれの後端に届くほど長ければ、ヒレナガゴンドウです。
公表された写真には、胸びれが、はっきり写っていません。比較的、小型のクジラだとわかるだけです。ヒレナガゴンドウも、コビレゴンドウも、クジラとしては、小型なほうです。それでも、両種の成体は、5mを越えるほどになります。
ヒレナガゴンドウと、コビレゴンドウは、大きな群れを作ります。100頭を越える群れのこともあります。座礁する時には、群れ全体が座礁してしまうようです。
一度に多数のクジラやイルカが座礁することを、マス・ストランディングと呼びます。ヒレナガゴンドウと、コビレゴンドウは、最もマス・ストランディングが多い種だといわれます。そうなる理由は、わかっていません。
クジラやイルカの座礁原因には、さまざまな説があります。確定した説は、ありません。私たちヒトは、まだまだ、自然のことを、知らないのですね。もっと知って、多くの生き物を救えればいいな、と思います。
図鑑には、ザトウクジラ、カマイルカ、ハンドウイルカなどのクジラやイルカが9種掲載されています。ぜひご利用下さい。
1966-67年に、魚介シリーズで発行されたものの一つです。この魚介シリーズは、有名な日本画家に依頼して12種の切手がだされました。
マサバ 切手画像
和名:マサバ
学名:Pnematophorus japonicus
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日本切手 上村松篁/画【1966年12月01日 魚介シリーズ】
その他の魚介シリーズ
サザエ(2008/01/29)
十二月、日本では、にわかキリスト教徒が増えますね(笑) 今回は、クリスマスにちなんで、海に棲む「天使」の話をしましょう。
英語で、angel sharkと呼ばれるサメ(鮫)がいます。直訳すれば、「天使ザメ」ですね。これは、日本語名を、カスザメ(糟鮫)というサメの仲間です。
なぜ、カスザメは、「天使ザメ」なのでしょうか? 理由は、カスザメの姿にあります。
カスザメは、普通のサメとは、まったく違う姿です。上下に平たい形です。サメというより、エイにそっくりです。けれども、よく見れば、エイとは違います。
大きな違いは、ひれの形と、鰓穴【えらあな】の位置にあります。
エイは、上から見ると、円い体に、細長い尾が付いていますね。いわば、フライパン型です。胸びれと体とは、一体化していて、区別できません。
対して、カスザメは、上から見ると、菱型【ひしがた】に見えます。胸びれが、大きく横に張り出しているからです。胸びれと体とは、はっきり区別できます。この胸びれを、「天使の翼」に見立てて、「天使ザメ」になったようです。
もう一つ、エイとカスザメとの大きな差は、鰓穴です。エイの鰓穴は、体の下側(腹側)にあります。カスザメの鰓穴は、体の横側(首の脇)にあります。
姿が似ていても、エイとカスザメとは、縁が遠いです。エイとは、軟骨魚綱【なんこつぎょこう】のうちの、シビレエイ目【もく】、ノコギリエイ目、ガンギエイ目、トビエイ目に属する種の総称です。カスザメのほうは、軟骨魚綱のうち、カスザメ目【もく】に属する種の総称です。カスザメ目の中に、カスザメという種名の魚もいます。
カスザメという日本語名は、何に由来するのでしょうか? これは、わかっていません。そのかわり、カスザメには、わかりやすい別名が、いくつかあります。
例えば、インバネス、トンビ、マントなどという別名です。これらは、むろん、洋服の名前から来ています。「天使ザメ」もいいですが、これらの名前も、素敵ですね。マントをひるがえすヒーローみたいだ、と思います。
図鑑にはカスザメ目【もく】の代表、種名カスザメが掲載されています。ぜひご利用ください。
過去の記事でも、サメの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ネムリブカは、眠るサメ?(2008/08/11)
希少なサメ(鮫)、メガマウスの撮影に成功(2007/06/12)
定置網に「ウバザメ」!! 茨城県日立沖(2007/04/25)などです。