サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?

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 日本のサンショウウオを観察するには、三月は良い季節です。この時期に、繁殖期を迎える種が多いからです。正確には、種や、棲む地域により、繁殖期が違います。
 日本のサンショウウオは、ほとんどが、小型です。おおむね、全長10cm程度です。小さいうえに、地味なので、目立ちません。繁殖期以外では、目撃さえ、難しいです。
 春先の繁殖期は、目撃の好機です。身近に自然観察会などがあれば、参加してみてはいかがでしょうか。ここでは、観察のポイントを、お教えしましょう。
 日本のサンショウウオは、産卵場所によって、二つに分かれます。谷川などの流水に産卵するものと、池などの止水に産卵するものです。前者を流水性の種、後者を止水性の種といいます。流水性の種と止水性の種とでは、幼生の姿が違います。
 流水性の幼生は、指に爪を持ちます。これは、流水に流されないように、物につかまるためだと考えられています。止水性の幼生には、爪がありません。そのかわり、バランサーという器官があります。これは、細長い棒状の器官です。体の横に突き出ています。
 バランサーの役割は、まだ、よくわかっていません。体のバランスを保つのに使われるのでは、と考えられています。バランサーは、生まれたての幼生にしか、ありません。
 流水性の種には、オオダイガハラサンショウウオ、ヒダサンショウウオ、ブチサンショウウオ、ベッコウサンショウウオなどがいます。止水性の種には、オオイタサンショウウオ、クロサンショウウオ、トウキョウサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、ハクバサンショウウオ、ホクリクサンショウウオなどがいます。
 止水性の種といっても、まったく流れがない場所にしか産卵しないわけでは、ありません。ゆるやかに流れる沢などで、産卵するものもいます。けれども、幼生は、止水にいます。流されて、淀みにいるようです。流れに対抗できないからでしょう。
 日本のサンショウウオには、まだ謎が多いです。普通の人でも、新しい発見ができる可能性があります。観察する機会があれば、ぜひ、写真を撮るなどして、記録を残して下さい。そこから、新発見が、生まれるかも知れません。


図鑑には、
ヒダサンショウウオハクバサンショウウオオオダイガハラサンショウウオなど貴重な日本のサンショウウオが掲載されています。ぜひご利用ください。

 過去の記事でも、日本のサンショウウオを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合(2008/07/05)<
 今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち(2008/03/17)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2009年3月 6日 06:26に書いたブログ記事です。

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