猛毒を食べる? アオスジアゲハ

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 明るい季節ですね。花の周りを、チョウ(蝶)が飛び回っています。  ちょうど、今ごろから、見られ始めるチョウに、アオスジアゲハがいます。アゲハチョウ科の一種です。「黒い翅【はね】の真ん中に、水色の模様がある、大きめのチョウ」といえば、たいていの方は、思い当たるのではないでしょうか。  アオスジアゲハは、南方系のチョウです。残念ながら、東北北部や、北海道では、見られません。関東地方でも、少ないですね。多いのは、中部地方以南です。  それでも、近年は、「アオスジアゲハが、北の方でも見られるようになった」といわれます。地球温暖化の一つの証拠といわれることも、あります。けれども、これを結論付けるのは、まだ早いです。確たる証拠は、そろっていません。  私は、伊豆で、アオスジアゲハを見たことがあります。伊豆の青い空に、このチョウの青い模様が、似合っていました。やはり、南国のチョウだと感じます。  このチョウの青い部分には、鱗粉【りんぷん】がありません。翅の地の色が、青い模様になっています。アサギマダラなど、他のチョウでも、このような模様が見られます。  アオスジアゲハは、「神社に多い」といわれます。これは、本当でしょうか?  一部の神社では、本当です。主に、中部以南の神社です。御神木として、クスノキや、タブノキがあることが、多いからです。伊豆の神社などに、よくあります。  アオスジアゲハの幼虫は、クスノキ、タブノキ、ヤブニッケイなどの、クスノキ科の植物の葉を食べます。このため、親のチョウが、木に卵を産みに来ます。  クスノキ科の植物も、南方系です。おおむね、東北南部以南に分布します。アオスジアゲハの分布と、一致します。食べ物がなければ、生きていけませんからね。クスノキ科が、北に分布を広げれば、アオスジアゲハも、そうなるかも知れません。  クスノキは、樟脳【しょうのう】の原料になる木です。樟脳とは、虫除けの薬ですね。昆虫にとっては、猛毒のはずです。アオスジアゲハは、どうやって、そんなものを食べられるようになったのでしょうか? この謎は、まだ、解かれていません。
図鑑には、正式種名 アオスジアゲハ、また、アオスジアゲハが食べるクスノキタブノキヤブニッケイが掲載されています。ぜひご利用ください。
 過去の記事でも、アゲハチョウや、その他のチョウを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。  へんしーん! アゲハの幼虫の秘密(2008/02/26)  お菊虫の正体は、ジャコウアゲハ?(2007/08/13)  アオスジアゲハ【画像】(2007/06/27)  渡りをするチョウ(蝶)がいる?(2006/10/13)  アサギマダラ【画像】(2006/02/25)などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年5月 1日 07:55に書いたブログ記事です。

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