センダン(栴檀)とは、どんな植物?

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 明日は、子供の日ですね。わが子の思いがけぬ活躍を見て、「栴檀【せんだん】は双葉より芳【かんば】し」という諺【ことわざ】を、思い浮かべる方もいるでしょう。  諺に登場するわりには、栴檀という植物は、知られていません。これは、どんな植物でしょうか? 「栴檀」と呼ばれる植物には、じつは、二種類あります。  前記の諺に登場するのは、正式な種名を、ビャクダン(白檀)という種です。ビャクダンは、インドや、インドネシアに産する木です。熱帯性なので、日本には、産しません。  けれども、木材としては、たくさん日本に輸入されています。ビャクダンの木材には、とても良い香りがあります。それが好まれて、仏具や、扇子に使われます。  もう一つの栴檀は、正式な種名が「センダン」です。オウチ(楝)という別名があります。ビャクダンと紛らわしいため、「オウチ」を正式な種名とすることもあります。  最初に「栴檀」と呼ばれたのは、ビャクダンだといわれます。インドから中国へ、仏教が伝わった時、仏具に良い木材「栴檀」として、ビャクダンが紹介されたようです。  それが、現在のセンダンと、ビャクダンとが、混同されたのですね。理由は、わかりません。いつの間にか、現在のセンダンが、正式名称を取ってしまいました。  正式な種名センダンは、ビャクダンとは遠縁です。ビャクダンは、ビャクダン科に属します。正式種名センダンのほうは、センダン科に属します。  正式種名センダンは、日本にも分布します。関東以南の、温暖な地に育ちます。昔から、公園樹や街路樹として、植えられました。センダンは、漢方薬になるので、便利だったのでしょう。おかげで、本来の分布がどうだったのか、わからなくなりました。  正式種名センダンは、中国にも分布します。ただし、中国にあるのは、別の亜種です。トウセンダン(唐栴檀)と呼ばれます。トウセンダンは、中国で、魔除けに使われました。  これにならって、昔の日本でも、センダンを魔除けにしました。清少納言の『枕草子』に、「端午の節句に楝【おうち】が使われた」とあります。平安時代の京の都には、薄紫のセンダンの花が、似合ったかも知れませんね。
図鑑には、正式種名 センダンが掲載されています。ぜひご利用ください。
 過去の記事でも、端午の節句に用いられる生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。  サンキライ? いえ、サルトリイバラです(2008/12/08)  柏餅【かしわもち】は、なぜカシワで作られる?(2008/05/05)  五月五日は、あやめの節句?(2007/04/30)などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年5月 4日 07:49に書いたブログ記事です。

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