学名で分類がわかるって、本当?

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 以前、「生物の学名は、必ず、ラテン語」という話をしましたね(学名と標準和名は、違う? 同じ?)。今回は、学名の法則について、簡単に書きましょう。
 じつは、学名を見れば、その生物の分類が、わかるようになっています。生物の分類法については、「生物分類の、目【もく】や科とは、なに?」をお読み下さい。
 例えば、ヒトデの仲間のモミジガイの学名は、Astropecten scopariusです。Astropectenとscopariusという、二つの部分がありますね。最初のAstropecten のほうは、属の名前を表わします。scopariusのほうは、種の名前―専門的には、種小名といいます―です。
 Astropectenを、日本語に訳せば、「モミジガイ属」という意味です。これに、scopariusという種小名を付けると、「モミジガイ属の種モミジガイ」という意味になります。
 モミジガイに近縁な、トゲモミジガイも見てみましょう。トゲモミジガイの学名は、Astropecten polyacanthusです。Astropectenという部分が、モミジガイと同じですね。同じモミジガイ属だからです。Astropecten polyacanthusという学名は、「モミジガイ属の種トゲモミジガイ」という意味です。
 この仕組みは、日本人の氏名に似ていますね。日本人の氏名は、最初に氏の名前が来て、後ろに個人の名前が付きます。氏の名前は、家族で共通ですね。「山田太郎さん」といえば、「山田という一家の一員の太郎さん」だと、わかります。
 同じように、例えばトゲモミジガイならば、「モミジガイ一家の一員のトゲモミジガイさん」という具合に、覚えるといいかも知れません。
 なお、学名では、「属の名前は、先頭を大文字で書く(Astropectenのように)」と決まっています。種小名のほうは、必ず、先頭が小文字です(scopariusのように)。
 この仕組みを知ると、学名を見ただけで、ある種と別の種とが同じ属かどうか、わかります。例えば、アオヒトデの学名は、Linckia laevigataです。属名が、モミジガイとは違いますね。「同じヒトデでも、モミジガイ属ではない」とわかります。
 学名を知れば、ちょっと知ったかぶりができて、格好いいかも知れませんね(笑)


図鑑には、モミジガイゲモミジガイアオヒトデが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、生物の学名や、分類について、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
生物分類の、目【もく】や科とは、なに?(2009/08/12)
学名と標準和名とは、違う? 同じ?(2009/08/07)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年8月17日 07:49に書いたブログ記事です。

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