カワセミと翡翠【ひすい】との関係は?

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 カワセミは、水辺の美しい鳥ですね。近年では、自然保護の象徴ともされます。夏休み、バードウォッチングの対象にもちょうどいいですね。
 この鳥の特徴は、何といっても羽毛の色です。背中は瑠璃色【るりいろ】で、腹はオレンジ色です。「水辺の宝石」という呼び名がぴったりです。
 宝石といえば、カワセミには「ひすい」という別名があります。宝石の一種と、同じ名ですね。漢字で書けば「翡翠」です。翡翠と書いて「かわせみ」と読むこともあります。
 翡翠【ひすい】とは、もともと宝石ではなく、カワセミを指す言葉でした。だから、「翡」にも「翠」にも「羽」という字が含まれます。羽毛のある鳥を指すわけですね。それが、宝石の名に転用されました。
 宝石のヒスイには、確かに、カワセミと似た色合いのものがあります。けれども、すべてのヒスイがカワセミと似るわけではありません。
 一説によれば、ミャンマーのある地方産のヒスイがカワセミの色と似るそうです。そこのヒスイは、赤土の中にあります。そのため、表面が赤っぽく染まります。しかし、内側は緑です。瑠璃【るり】とオレンジのカワセミと似た色合いになるわけです。
 翡翠とは、中国から入ってきた言葉です。日本名の「かわせみ」に「翡翠」という漢字を当てました。では、カワセミという日本語名は何に由来するのでしょう?
 これは、わかっていません。「鳴き声が、昆虫のセミに似るから」という説があります。この説は、こじつけでしょう。カワセミの鳴き声は、あまりセミに似ていません。
 カワセミの別名に「しょうびん」というのがあります。これは、カワセミの古い日本語名「そにどり」に由来します。「そにどり」は、古事記にも登場するほど古い言葉です。
 「そにどり」を漢字で書くと、「翠鳥」です。和歌で「翠鳥【そにどり】の」といえば、「青」にかかる枕詞【まくらことば】です。昔の人も、カワセミの色合いに、心を打たれたのでしょう。
 「そにどり」の語源も、わかっていません。それにつけても、美しい言葉だと思います。


図鑑には、カワセミが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、カワセミ画像や近縁な鳥や、カワセミと似た瑠璃色の鳥を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
キタ━(゚∀゚)━!!カワセミ(2009/01/03)
キタ━(゚∀゚)━!!カワセミ(2008/12/31)
憧れの鳥か? 妖怪か? アカショウビン(2008/10/06)
a href="http://m.zukan.net/blog/2008/04/post-1065.xhtml"_blank">翡翠【カワセミ】(2008/04/08)
オオルリは瑠璃色【るりいろ】じゃない?(2007/08/03)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年8月 5日 07:37に書いたブログ記事です。

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