生垣のスター、サンゴジュ(珊瑚樹)

user-pic
0

ico_weather_hare.gif

 秋、いろいろな木に、果実が付いていますね。日本の公園などで目立つのは、サンゴジュです。公園樹や街路樹として、好まれる木です。日本に野生もしています。
 サンゴジュがよく植えられる理由は、いくつかあります。第一は、常緑樹だからです。一年中、緑があるのは、ありがたいですね。適度に木陰を作ってくれます。
 第二は、花と果実と、両方が楽しめるからです。サンゴジュの花は、六月から七月頃に見られます。白く、細かい花が、こずえを彩ります。それらが、秋には、赤い果実になります。どちらも美しいので、観賞用になるわけです。
 第三は、防火の機能が優れるから、といいます。これは、どういうわけでしょう?
 多くの樹木は、生木では燃えにくいものです。ですから、防火の機能があります。サンゴジュは、水分が多いため、その機能が優れるのだそうです。サンゴジュを燃やすと、切り口から泡が吹き出るといわれます。このため、アワブキという別名があります。
 ところが、正式な日本語名を「アワブキ」という木があります。紛らわしいですね。正式種名アワブキは、サンゴジュとは、まったく違う種です。分類上も遠縁です。
 サンゴジュは、スイカズラ科(またはレンプクソウ科)ガマズミ属に属します。正式種名アワブキのほうは、アワブキ科アワブキ属です。サンゴジュと同じく、燃やすと、切り口から泡を吹くため、この名が付いたとされます。
 「燃えにくい」とされる木は、他にもあります。例えば、ナナカマドです。北国では、よく植えられる木ですね。果実や、花や、紅葉が美しいからです。
 ナナカマドという名は、「七回、竈【かまど】に入れても、燃え残る」ことが由来といわれます。おそらく、防火の機能も期待されるために、植えられるのでしょう。
 昔、燃えにくい木を植えることは、とても有効な防災手段でした。防災の科学技術が、未発達でしたからね。今でも、その知恵は、学ぶべきだと思います。
 中でも、サンゴジュは、家の周囲の生垣に、あって欲しい木ですね。前記のように、利点がいくつもあるからです。生垣の中のスターかも知れません。

図鑑には、サンゴジュが掲載されています。また、正式種名アワブキナナカマドも載っています。ぜひご利用下さい。

 過去の記事でも、秋に美しい果実が実る木を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
グミと茱萸とは、同じ? 違う?(2008/10/13)
謎の植物、茱萸【しゅゆ】とは?(2008/09/01)


このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年10月12日 07:41に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「モンキチョウ」です。

次のブログ記事は「クマバチ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。