トラフナマコは、虎縞【とらじま】のナマコ?

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 トラ(虎)は、勇ましい動物の代表ですね。けれども、勇ましいとは言いにくい生き物にも、トラの名が付いています。例えば、トラフナマコです。
 トラフナマコは、名のとおりナマコの一種です。他のナマコと同じく、海底でごろりとしています。食べ物は、海中の砂や泥です。これも、多くのナマコと同じです。
 トラフ(虎斑)ナマコという種名は、体の模様から付きました。確かに、体はまだら模様です。とはいえこの種の模様は、縞【しま】模様とはいえません。雲形【くもがた】模様といったほうがふさわしいです。ちょっと名前負けしています(笑)
 ナマコといえば、日本人は「食べられるかどうか?」が、気になりますね。私の知る限り、トラフナマコを食べたという話はありません。少なくとも、食用に漁獲されてはいません。普通に食用にされるのはマナマコという種です。
 名前に反してトラフナマコは、ちっとも強くなさそうですね。無防備に海底に横たわっているようです。どうやって、敵を防ぐのでしょうか?
 じつは、多くのナマコは体に毒を含みます。トラフナマコにも毒成分があります。道理で、食べられないわけです。食用のマナマコには、ほとんど毒がありません。
 毒があるにしては、どの種のナマコも地味です。有毒生物は、よく派手な色をしていますよね。あれは、「毒があるから食べるな」と、敵に知らせているわけです。
 ナマコのように、外見で有毒だとわからないのは損なはずです。かじられてから吐き出されるより、最初からかじられないほうがいいでしょう。
 ナマコ自身も、そう考えたのでしょうか?(笑) トラフナマコをはじめ、多くのナマコには、毒以外の武器もあります。キュビエ器官というものです。
 キュビエ器官の外見は、白い糸のかたまりのようです。普段は、体の中にあります。
 つつかれたりすると、ナマコは肛門から、キュビエ器官を出します。これは、べたべたとくっついて不快なものです。毒成分も、多く含まれます。これで、たいがいの敵は、退散するようです。トラフナマコは、案外強いのかも知れません。
図鑑には、トラフナマコが掲載されています。ぜひご利用下さい。

 過去の記事でも、ナマコの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
食用ナマコはどんなナマコか?(2007/01/22)
サンゴ礁の海を守るナマコ(2006/07/22)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2009年11月27日 06:47に書いたブログ記事です。

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