2010年1月アーカイブ

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ジュウガツザクラ 画像
和名:ジュウガツザクラ 
学名:Cerasus X subhirtella Autumnalis 'Makino'
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、ソメイヨシノオオシマザクラヤマザクラが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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ジャノメエリカ 画像
和名:ジャノメエリカ 
学名:Erica canaliculata
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東京都 新宿区【2010.01.20】

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 寒い日が続きますね。今回は、寒さしのぎに、暖かいところの植物の話をしましょう。ヤシ科の植物です。ヤシ(椰子)といえば、反射的に、南の国が思い浮かびますね。
 ヤシ科の種には、圧倒的に、熱帯のものが多いです。温帯に分布するのは、ほんの少しです。日本の本土に分布するヤシは、シュロ(ワジュロ)と、ビロウくらいです。
 ビロウ(蒲葵)は、日本では、四国南部から九州、南西諸島にかけて分布します。これら以北の地でも、観賞用に植えられることがあります。
 紛らわしいことに、ビンロウジュ(檳榔樹)というヤシの一種もあります。ビンロウ(檳榔)とも呼ばれる種です。ビロウと、ビンロウとは、まったくの別種です。ビンロウジュのほうは、日本の本土には分布しません。ビロウより、寒さに弱いからです。
 なぜ、こんな紛らわしい名前が付いたのでしょうか? 起源は、奈良時代以前にさかのぼります。その頃、ビロウ―ビンロウジュではありません―は、「あぢまさ」と呼ばれていました。古事記や風土記に、「あぢまさ」の名が登場します。
 古代の日本人は、「あぢまさ」に漢字名を当てる時、間違えて「檳榔」を当ててしまいました。「檳榔」は、ビンロウジュのほうを指す名なのに、です。
 平安時代くらいになると、「あぢまさ」を、「びろう」とか「びんろう」などと呼ぶようになります。「檳榔」の読みに引きずられたからでしょう。
 やがて、本物のビンロウジュ(檳榔樹)が、日本で知られました。その時に、漢字名をそのまま読んだ「ビンロウ」という名を、日本語名にしてしまいました。かくして、同じヤシ科に、紛らわしい種名ができたわけです。
 平安時代以前の文書に、「檳榔」が登場したら、それは、まず間違いなく、ビロウを指します。ビンロウジュではありません。現在では、ビロウの漢字名は、「蒲葵」とされることが多いです。「蒲葵」は、正しくビロウを指す漢字名とされます。
 日本の本土では、ヤシ科の植物に、あまり馴染みがありません。そのために、ヤシ科の種が、混同される傾向があります。ヤシ科の種名には、要注意ですね。


図鑑には、ビロウが(ビンロウジュではありません)掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、種名が紛らわしい植物同士を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
桐油は、キリ(桐)からは採れない?(2009/07/10)
センダン(栴檀)とは、どんな植物?(2009/05/04)
五月五日は、あやめの節句?(2007/4/30)
などです。

シデコブシ

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シデコブシ 画像
和名:シデコブシ 
学名:Magnolia stellate
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東京都 新宿区【2010.01.20】

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シジュウカラ 画像
和名:シジュウカラ 
学名:Parus major
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、シジュウカラが掲載されています。ぜひご利用下さい。

ダイサギ

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ダイサギ 画像
和名:ダイサギ 
学名:Tachybaptus ruficollis
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、ダイサギが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 ふぐ料理が美味しい季節ですね。日本人は、昔からフグを食べてきました。毒があるとわかっているのに、です。フグには、すべて、毒があるのでしょうか?
 この答えは、フグの定義によって、違ってきます。フグ目【もく】フグ科に属する種は、ほとんどが、何らかの形で、毒を持つようです。
 フグ目でも、フグ科以外に属する種には、毒がないものが多いです。例えば、ハリセンボン科や、マンボウ科―マンボウもフグ目です―の種には、毒はありません。
 ハリセンボン(針千本)という名は、よく知られますね。名に反して、ハリセンボンには、千本の針はありません。せいぜい、四百本くらいだそうです。
 ハリセンボンとは、フグ目ハリセンボン科に属する種の総称です。この仲間の外見は、普通のフグに似ます。ただし、それは、膨らんでいない状態の時です。膨らむと、「いがぐり」のように、棘だらけになります。
 この棘が、ハリセンボンが毒を持たない理由でしょう。棘で防御していれば、毒を持つ必要はありませんね。興味深いことに、マンボウも、幼魚のうちは棘を持ちます。マンボウの場合、成魚は非常に大きいので、棘で身を守る必要がないのでしょう。
 どうせなら、ハリセンボンは、棘に加えて毒もあれば、もっと強そうですよね。フグの仲間なのに、なぜ、そうならなかったのでしょう? それは、自然界には、「なるべく無駄なことをしない」という法則が働くからです。
 棘を作ったり、毒を持ったりするには、エネルギーがかかります。防御手段を持ちすぎると、敵にやられなくても、食べ物が足りなくて、死んでしまうかも知れません。このために、「棘と毒」のような、何重もの防御手段を持つ種は、少ないです。
 ところが、ハリセンボンには、棘が利かない敵がいます。そう、ヒトですね。
 沖縄などの地方では、ハリセンボンを食べます。棘だらけの皮をむけば、美味しく食べられます。旬【しゅん】は、フグと同じく、冬だそうです。
 ハリセンボンが、ヒトに対抗するには、進化の時間が足りなかったようですね。


図鑑には、ハリセンボン科の一種ヒトヅラハリセンボンが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、フグ目【もく】に属する種(マンボウ)を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
「翻車魚」と書くのは、どんな魚?(2009/07/13)

ミツマタ

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ミツマタ 画像
和名:ミツマタ 
学名:Edgeworthia chrysantha Lindl.
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、ミツマタが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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キンクロハジロ 画像
和名:キンクロハジロ 
学名:Aythya fuligula
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>kinkuro_4M5D0167.jpg
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、キンクロハジロが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 今回は、とてもかわいい生き物を紹介しましょう。イイズナです。哺乳類の一種です。日本では、東北地方の一部と、北海道に分布します。
 イイズナのかわいさは、まず、体が小さいことにあります。全長が、20cmほどしかありません。ハツカネズミと、あまり変わらない大きさです。ただ、胴が長い体型のため、ハツカネズミよりは大きく見えます。ネズミは、尾が長いですからね。
 つぶらな瞳の顔も、かわいいです。最近、ペットとして人気の、フェレットに似ます。
 イイズナの体色は、夏と冬とで違います。夏は、背が茶色で、腹が白です。冬は、全身、白くなります。この体色も、かわいさを増しています。
 こんなにかわいいイイズナは、何を食べるのでしょう? じつは、彼らは肉食です。自分と同じくらいの大きさの、野ネズミなどを襲って食べます。すばしこいため、小鳥さえ、捕らえることができます。見た目に似合わない獰猛【どうもう】さです。
 イイズナは、日本だけでなく、ユーラシア大陸と、北米に、広く分布します。食肉目【しょくにくもく】イタチ科に属します。最小のイタチ、といえるでしょう。イタチ科どころか、肉食性の哺乳類の中で、最小だといわれます。つまり、世界最小の肉食獣です。
 イイズナと似たものに、オコジョがいます。オコジョも、イタチ科の肉食獣です。夏と冬で、体色が変わるのも、同じです。けれども、オコジョとイイズナとは、別種です。
 日本のイイズナは、数が少ないです。特に、本州のイイズナは、絶滅のおそれがあります。加えて、体が小さいため、目撃するのは難しいです。このためか、昔の日本では、謎めいた生き物とされたようです。妖怪のように見られたこともありました。
 外見と性質とのギャップが、イイズナを「妖怪」に見せたのかも知れません。もちろん、実在のイイズナは、小さいだけで、普通の肉食獣です。妖怪ではありません(笑)
 イイズナは、比較的、寒いところに棲みます。現在の日本のように、高温化の傾向があるところでは、棲みにくいでしょう。高温化の責任が、人間にあるとすれば、イイズナの未来も、人間にかかっています。日本のイイズナを、滅ぼしたくありませんね。


図鑑には、イイズナが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、イイズナと同じく、イタチ科の哺乳類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
冬に黄色くなる? テン(貂)の謎(2008/12/15)
白貂【しろてん】の正体はオコジョ?(2008/02/01)

シメ

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シメ 画像
和名:シメ 
学名:Coccothraustes coccothraustes
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、シメが掲載されています。ぜひご利用下さい。


カンザクラ

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カンザクラが咲き始めていました。 カンザクラ 画像
和名:カンザクラ 
学名:Cerasus X kanzakura Makino 'kanzakura'
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>kanzakura_MG_0021.jpg
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東京都 新宿区【2010.01.20】

図鑑には、ソメイヨシノオオシマザクラヤマザクラが掲載されています。ぜひご利用下さい。

マガモ

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マガモ  画像
和名:マガモ 
学名:Anas platyrhynchos
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>magamo_IMG_0041.jpg
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沖縄県 恩納村【2010.01.17】

図鑑には、マガモが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 プラナリアという生き物を、御存知ですか? 水中に棲む生き物です。小さくて、平たい体をしています。大きさは2cmくらいしかありません。
 「それなら、教科書で見たよ」という方が、多いのではないでしょうか? たいていの生物の教科書には、プラナリアが載ります。実験動物として、よく使われるからです。
 プラナリアには、驚異的な再生能力があります。一頭のプラナリアを半分に切っても、死にません。半分ずつが、それぞれ完全な一個体にまで再生します。
 実験に使われる理由は、再生能力の高さばかりではありません。他に、いくつもの理由があります。なかで注目すべきは、「脳」を持つことです。
 脊椎動物【せきついどうぶつ】は、みな、脳を持ちますね。ヒトや、ニワトリ、トカゲ、カエル、サメ、マグロなどです。けれども、動物全体を見ると、「脳」を持つものは、限られます。例えば、クラゲや、カイメン(海綿)は、脳を持ちません。
 動物が、進化のどの段階から「脳」を持ったのかは重要な問題です。これを調べるには、動物の中で、最初に「脳」を持ったものがどれか知る必要があります。
 プラナリアには、かろうじて「脳」と呼べそうなものがあります。プラナリアの仲間を調べれば、「脳」の起源について得ることがあるでしょう。
 プラナリアの仲間とは、扁形動物門【へんけいどうぶつもん】渦虫綱【うずむしこう】三岐腸目【さんきちょうもく】というグループのことです(分類には、異論があります)。
 じつは、プラナリアとは、一種の動物だけを指す言葉ではありません。前記のグループ全体を指します。一般的には、このグループ内のナミウズムシという種を指すことが多いです。実験動物にされるのも、教科書に載るのも、多くはナミウズムシです。
 プラナリアは、理科の教科書に載るだけとは限りません。ひょっとすると、美術の教科書で、会えるかも知れません。彼らは、ある絵画で立派にモデルを務めています。
 その絵画は、M.C.エッシャーという画家が描いたものです。『偏平虫類』とか『扁虫たち』などと訳される題です。とてもかわいいですよ。ぜひ、画集などで見てみて下さい。


図鑑には、プラナリア(ナミウズムシ)が掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、プラナリアと近縁な生き物(扁形動物【へんけいどうぶつ】)を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
梅雨時のエイリアン? コウガイビル(笄蛭)(2008/05/30)

オオバン

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オオバン  画像
和名:オオバン 
学名:Fulica atra
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

図鑑には、オオバンが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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セイタカシギ  画像
和名:セイタカシギ 
学名:Himantopus himantopus
>seitaka_MG_0443.jpg
>seitaka_MG_0446.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

図鑑には、セイタカシギが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 今の季節、ナンテン(南天)が赤い果実を付けていますね。日本では、よく庭に植えられる木です。それは、縁起が良い木とされるからです。
 ナンテンという名は、「難を転ずる」に通じます。このため、鬼門【きもん】や裏鬼門【うらきもん】に植えられます。鬼門や裏鬼門とは、縁起が悪いといわれた方角です。
 「縁起が悪い方角」などというのは迷信です。けれども、ナンテンの縁起が良いとされたのには、語呂合わせ以外に多少の根拠があります。
 ナンテンには、薬効成分があります。葉や果実を漢方薬に使うことがあります。薬になる植物を「縁起が良い」とするのは当然ですね。
 なぜ、ナンテンには、薬効成分があるのでしょうか? まさか、ヒトに利用されることを見越して、薬効成分が生まれたわけではないでしょう。
 一つの仮説として「鳥に、あまりたくさん食べられないようにするため」というものがあります。これには、説明が必要ですね。
 ナンテンの赤い果実は、鳥を惹きつけます。ナンテンは、果実を鳥に食べてもらうことによって、種子をばらまきます。でも、いっぺんにたくさん食べられると、都合が悪いことがあります。少しずつ、あちこちにばらまいてもらうことが、できません。
 ナンテンにしてみれば、あちこちに種子を落としてもらったほうが、生息地を広げることになります。そうするには、少しずつ食べてもらったほうがいいわけです。
 薬は食べ過ぎれば毒になります。例えば、ナンテンの果実をたくさん食べた鳥が、おなかを壊したら? 次からは、その鳥はナンテンの果実を食べようとしないでしょう。空腹に耐えかねた時だけ、少し食べるはずです。
 ナンテンの果実がなるのは、野鳥にとって食べ物が少ない季節です。たいていの野鳥は、少しずつ、ナンテンの果実を食べざるを得ないのではないでしょうか。
 これは、まだ仮説に過ぎません。しかし、ある程度の説得力がありますね。ナンテンは、鳥を利用するつもりが、ヒトに利用されることになったのでしょうか。


図鑑には、ナンテンが掲載されています。ぜひご利用下さい。

 過去の記事でも、赤い果実を付ける植物を取り上げています。これらの植物は、鳥に果実を食べてもらうように進化した、といわれます。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
生垣のスター、サンゴジュ(珊瑚樹)(2009/10/12)
八十年越しの純愛? アオキ(青木)(2008/02/04)
扉【とびら】に挿すトベラの木(2007/01/29)
などです。

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ムネアカタヒバリ 画像
和名:ムネアカタヒバリ
学名:Anthus cervinus
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沖縄県 沖縄市【2009.05.08】

図鑑には、ムネアカタヒバリが掲載されています。ぜひご利用下さい。

クロサギ

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クロサギ 画像
和名:クロサギ
学名:Egretta sacra
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>kurosagi_44M5D1177.jpg
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沖縄県 沖縄市【2009.05.08】

キアシシギ

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キアシシギ 画像
和名:キアシシギ
学名:Heteroscelus brevipes
>kiasisig_MG_0577.jpg
>kiasisigi_MG_0575.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.09.04】

図鑑には、キアシシギが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 昆虫の中でもチョウは、多くの人に好まれますね。美しい種が多いからでしょう。チョウの学名はそれを反映しています。伝説の美女の名が付いたものが多いです。
 以前、「学名は、必ずラテン語で付けられる」とお話ししましたね(学名と標準和名とは、違う? 同じ?(2009/08/07))。ラテン語は、古代ローマで使われた言語です。そのため、学名に登場する人物名は、ローマ神話のものが多いです。ローマ神話の基になった、ギリシャ神話の人物名もよく使われます。実例をいくつか挙げてみましょう。
 スジグロシロチョウというチョウがいます。日本全国で見られる平凡なチョウです。このチョウの学名は、Pieris meleteといいます。melete(メレテー)とは、ギリシャ神話の女神の名です。芸術の女神、ムーサたちの一員だったと伝わります。
 クロヒカゲというチョウもいます。この種の学名は、Lethe dianaです。diana(ディアナ)とは、ローマ神話の月の女神の名です。ディアナは、狩猟の女神でもあります。勇ましくて、美しい女神さまです。
 ジャノメチョウ、または、ナミジャノメという種名のチョウがいます。この種の学名は、Minois dryasです。dryas(ドリュアス)とは、ギリシャ神話に登場する「樹木の妖精」のことです。命名者はこの種に、「妖精」のイメージを感じたのでしょうか。
 イチモンジチョウは学名を、Limenitis camilla、または、Ladoga camillaといいます。camilla(カミラ)とは、ローマ神話に登場する女狩人の名です。メタブスという王の娘でした。王女さまですね。女神ディアナに仕え、ディアナと似た勇ましい女性でした。
 コミスジというチョウもいます。この種の学名は、Neptis sapphoです。sappho(サッポー)とは、古代ギリシャに実在した女性の名です。生前から、著名な詩人でした。ロマンティックな恋愛詩を残しています。
 中には、「こんな地味なチョウに、なぜこんな名が?」というものもあります。命名の理由は、必ずしも明らかではありません。実物のチョウと、学名とを見比べて、想像の翼を広げてみましょう。隠れた美しさを、発見できるかも知れません。


図鑑には、スジグロシロチョウクロヒカゲ(ナミジャノメ)、ジャノメチョウ/a>、イチモンジチョウコミスジが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、ラテン語の学名で、美女の名が付いた生き物を取り上げています。また、今回、学名を取り上げたチョウを、扱った記事もあります。学名について、説明した記事もあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
一つの種に、複数の学名は、あり?(2009/08/24)
学名の正しい読み方は?(2009/08/19)
学名で分類がわかるって、本当?(2009/08/17)
モンシロチョウ(紋白蝶)は、日本にいなかった?(2008/04/04)
クラゲと付いてもクラゲでない? ツノクラゲ(2006/07/29)
などです。

チュウサギ

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チュウサギ 画像
和名:チュウサギ
学名:Egretta intermedia
>chyusagi__MG_0020.jpg
>chyusagi_MG_0019.jpg
>chyusagi_MG_0022.jpg
>chyusagi_MG_0027.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.10.23】

図鑑には、チュウサギが掲載されています。ぜひご利用下さい。

バン

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バン 画像
和名:バン
学名:Gallinula chloropus
>ban_MG_0578.jpg
>ban_MG_0639.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

図鑑には、バンが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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 キリギリスやコオロギの声は、すっかり聞こえない季節になりました。みな、卵を残して、死に絶えてしまったようです。親の昆虫は、どこにもいないのでしょうか?
 確かに、日本のバッタ目【もく】の昆虫には、卵で冬を越すものが多いです。けれども、中には、成虫で冬を越す種もいます。
 とはいえ、冬にキリギリスやバッタを見ることなんて、まずありませんね。彼らは、どこで、どうしているのでしょう? 落ち葉の下などに、じっと隠れています。
 成虫で冬越しをする中で、有名なのは、クビキリギスとツチイナゴです。クビキリギスは、バッタ目のキリギリス科に属します。ツチイナゴは、バッタ目のイナゴ科に属します。
 同じバッタ目でも、クビキリギスとツチイナゴとは、さほど近縁ではありません。なのに、生活サイクルは似ています。夏に卵から孵化【ふか】し、秋に成虫になります。そして、成虫で冬を越します。春になってから、交尾や産卵を行ないます。
 クビキリギスやツチイナゴ以外にも、成虫で冬を越すものがいます。トゲヒシバッタ、ハラヒシバッタ、ハネナガヒシバッタ、ノミバッタなどです。
 前記のうち、トゲヒシバッタ、ハラヒシバッタ、ハネナガヒシバッタは、バッタ目のヒシバッタ科に属します。ノミバッタは、バッタ目のノミバッタ科に属します。
 ヒシバッタ科には、成虫で冬を越す種が多いです。が、すべてのヒシバッタ科が、そうするわけではありません。近縁でも、生活サイクルが同じとは、限らないのですね。
 越冬形態が決まっていない(らしい)種もいます。例えば、ハラヒシバッタは、幼虫で越冬する場合と、成虫で越冬する場合とがあるようです。どういう条件でそうなるのかは、わかっていません。この種の生態には、他にも、不明なことが多いです。
 分類がどうあれ、成虫で越冬するバッタやキリギリスには、共通する要素があります。成虫の体色が、茶色っぽいことです。ただし、体色には、個体差があります。クビキリギスのように、かなりの割合で、緑色の個体が出る種もあります。
 茶色の体色は、冬の風景に合わせているのでしょう。生きる工夫ですね。


図鑑には、成虫で越冬するビキリギスケラツチイナゴトゲヒシバッタハラヒシバッタノミバッタが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、バッタやキリギリスの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
便所コオロギ? いえ、カマドウマです(2009/02/06)
キリギリスは草食か肉食か?(2006/06/30)
一文無しどころか万能昆虫のオケラ(2006/03/24) 
などです。

御苑の福猫

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ノネコ 画像
和名:ノネコ
学名:Felis catus
>fukuneko_MG_0215.jpg
>fukuneko_MG_0218.jpg
>fukuneko_MG_0248.jpg
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東京都 新宿区【2009.12.12】

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チュウシャクシギ 画像
和名:チュウシャクシギ
学名:Numenius phaeopus
>cyushyaku_MG_0227.jpg
>cyushyaku_MG_0229.jpg
>cyushyaku_MG_0232.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

シロガシラ

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シロガシラ 画像
和名:シロガシラ
学名:Pycnonotus sinensis
>shirogashira_MG_0792.jpg
>shirogashira_MG_0793.jpg
>shirogashira_MG_0801.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

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 今回は、日本の誇る珍しい鳥を紹介しましょう。ノグチゲラです。
 ノグチゲラは、世界のうち、日本の沖縄本島の北部にしか分布しません。日本の固有種です。沖縄県の県鳥になっています。キツツキの一種です。
 そもそも、分布域が狭いため個体数がとても少ないです。少し古いデータですが、一九九二年の調査では、百五十三羽(!)しか確認できなったそうです。
 なぜ、ノグチゲラは、こんなに狭い範囲にしか分布しないのでしょう? 空を飛べるのだから、他の地域へも飛んでいけばいいのに、と思いますよね。
 狭い範囲にしかいないのには、いくつかの理由があります。一つは、彼らが繁殖できる条件を満たすのが難しいことです。
 ノグチゲラの繁殖には、大木が必要です。彼らは、大木に巣穴を掘って、繁殖するからです。少なくとも、樹齢三十年以上の常緑樹が必要だといわれます。
 今では、そのような大木がある地域は少ないです。人間が、伐採してしまったからです。木材を利用したり、道路を作ったりするために、たくさんの木が伐られました。
 私は、木の伐採などの人間の開発を、すべて否定しようとは思いません。けれども、もう少し、自然の資源を大切にする視点が必要だろうと考えます。
 人間の開発が進む前から、ノグチゲラは、あまり広く分布していませんでした。これは、ノグチゲラの分類と関係があるのでは、といわれます。ノグチゲラは、キツツキの中でも、特殊な種なのです。他のキツツキから、隔離された種といえます。
 じつは、ノグチゲラの分類についてははっきり決まっていません。キツツキ目【もく】に属することは確かです。しかし、どの科に属するのかには議論があります。
 日本の他のキツツキは、みな、キツツキ目キツツキ科に属します。ノグチゲラも、暫定的に、キツツキ目キツツキ科に入れられることが多いです。
 おそらく、ノグチゲラは、早い時期に、他のキツツキから分かれて、進化したのでしょう。キツツキ類の進化を探るうえでも、貴重な種です。


図鑑には、ノグチゲラ/a>が掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、キツツキの仲間を取り上げています。また、南西諸島に分布する貴重な鳥類も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
街中のキツツキ? コゲラ(2009/01/12)
ヤンバルクイナは絶滅寸前?(2006/10/02)
鵺【ぬえ】の正体はトラツグミ(2006/08/04) ※たいへん希少なオオトラツグミも取り上げています。
などです。

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シマキンパラ 画像
和名:シマキンパラ
学名:Lonchura punctulata
>shimakinpara_MG_0786.jpg
>shimakinpara_MG_0787.jpg
>shimakinpara_MG_0791.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

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ノネコ 画像
和名:ノネコ
学名:Felis catus
>noneko_MG_0678.jpg
>neko_2_MG_0691.jpg
>noneko_2_MG_0683.jpg
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沖縄県 豊見城【2009.12.19】

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 あけましておめでとうございます。日本のお正月には、松などの縁起の良い植物が飾られます。今回は、縁起の良い植物の中でちょっと変わったものを紹介しましょう。
 イケマという植物があります。北海道から九州まで、日本の各地に分布する野草です。白く細かい花が夏に咲きます。つる草です。外見には、目立つところはありません。
 この草は、アイヌの人たちにとって、神聖な植物とされます。昔はイケマを使って、病気を追い出す儀式や悪い夢を祓【はら】う儀式を行なったそうです。
 今でも、イケマのお守りを作ることがあると聞きます。イケマには、ゴボウのような太い根があります。これを短く切り、削って、首飾りなどにするそうです。
 イケマとは変わった語感ですね。漢字では、生馬、活馬などと書かれます。これらの漢字は当て字です。イケマという名は、アイヌ語名をそのまま取っています。アイヌ語名が、正式な日本語の種名(標準和名)になっています。
 アイヌ語の「イケマ」を直訳すると「それの足」という意味です。「それ」とは、神さまを遠回しに呼ぶ言い方です。つまり、イケマは「神さまの足」です。この草が、尊ばれていたことがわかりますね。(イケマには、他のアイヌ語名もあります)
 なぜ、イケマは神聖な植物とされたのでしょう? この植物の根をかじると、独特の臭【にお】いがあるからです。この臭いを、魔物が嫌うと信じられました。昔の日本人も、臭うイワシの頭などを魔除けにしましたね。それと同じ発想です。
 イケマは、薬草として使われることもあります。これも、神聖な植物とされた理由でしょう。イケマの薬効については、はっきり解明されていません。
 伝説の中のことですが、イケマは一種の魔法にも使われました。霧が深い時、イケマの根を噛んで、ふっふっと吹けば、霧が晴れたと伝わります。『ハリー・ポッター』の世界みたいですね。アイヌの人たちの、豊かな物語世界を感じます。
 目立たない草に、価値を認めたのは、自然への観察眼が鋭いからでしょう。アイヌのような少数民族の知恵には、学ぶところがあると思います。


図鑑には、イケマが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、縁起が良いとされる植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
サカキ(榊)は神さまの木?(2008/12/22)
センリョウとマンリョウはどう違う?(2007/01/08)
羽根突きの羽根の原点? ツクバネ(2006/01/04)
などです。

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