そっくりさんがいっぱい、スジエビ

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 スジエビという種名のエビがいます。日本の淡水域で、普通に見られます。透明の体に、筋【すじ】模様があるから、スジエビです。5cmくらいの、かわいいエビです。
 スジエビには、たくさんの別名があります。カワエビ、モエビ、コエビなどです。スジエビという名を知らなくても、これらの名で知っている方も、いるでしょう。
 別名が多いのは、人に親しまれている証拠です。スジエビは、食用や、釣り餌用に捕られます。小さいので、まとめて佃煮などにされることが、多いです。
 日本の淡水域には、スジエビと似た小型のエビが、他にもいます。ヌマエビ、ヌカエビ、ミゾレヌマエビ、ヤマトヌマエビなどです。これらの種は、ヌマエビ科に属します。けれども、スジエビは、ヌマエビ科ではありません。テナガエビ科です。
 ヌマエビ科には、スジエビのような筋模様の種は、いません。とはいえ、水中でぱっと見ただけでは、区別は難しいでしょう。
 スジエビには、他にも、そっくりさんがいます。スジエビと同じく、透明な体に、筋模様があるエビたちです。イソスジエビ、スジエビモドキなどの種です。
 「イソ」スジエビは、名のとおり、磯に棲みます。スジエビモドキも、海に棲む種です。生息場所が違うので、スジエビとは区別できます。イソスジエビのほうが、スジエビモドキより、筋模様の数が多いです。
 棲む場所が違っても、スジエビと、イソスジエビ、スジエビモドキは、互いに近縁です。三種とも、テナガエビ科スジエビ属に属します。
 スジエビ属は、ラテン語の学名をPalaemonといいます。これは、ギリシャ神話の海の神、パライモーンの名にちなみます。パライモーンは、元は人間でした。
 ギリシャ神話の海神といえば、ポセイドーンが有名ですね。パライモーンは、最初から神だったポセイドーンより、人に近しい存在でした。古代の水夫に人気だったようです。
 イソスジエビなどのスジエビ属は、沿岸の海で、人に親しまれています。海神の中でも、パライモーンの名が付けられたのは、そのためではないでしょうか。


図鑑には、スジエビイソスジエビが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、エビの仲間を取り上げています。また、ギリシャ神話の海の神の名を持つ生き物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
平たい体は何のため? ウチワエビ(2008/12/19)
おせち料理の海老【えび】はクルマエビ?(2007/01/11)
海中のサンタクロースはエビ?(2006/12/10)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2010年2月 1日 07:14に書いたブログ記事です。

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