カイツブリ 画像
和名:カイツブリ
学名:Tachybaptus ruficollis
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東京都 新宿 【2010.09.29】
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2010年9月アーカイブ
メダイチドリ 画像
和名:メダイチドリ
学名:Charadrius mongolus
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
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ショウリョウバッタ 画像
和名:ショウリョウバッタ
学名:Acrida cinerea
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
ショウリョウバッタが掲載されています。ぜひご利用下さい。
ヒトデは、多くの人に知られている生き物ですね。磯へ行けば、わりと簡単に見られます。釣りの時、お目にかかった人も多いでしょう。
名前も姿もヒトデと似た生き物として、クモヒトデがいます。クモヒトデは、ヒトデと近縁なのでしょうか? どこが、どう違うのでしょうか?
専門的に言えば、ヒトデとは、棘皮動物門【きょくひどうぶつもん】ヒトデ綱【こう】に属する生き物の総称です。クモヒトデとは、同じ棘皮動物門ですが、クモヒトデ綱【こう】に属する生き物の総称です。分類の「門」が同じでも、「綱」が違いますね。
この分類を、わかりやすく、たとえてみましょうか。私たちヒトは、
脊索動物門【せきさくどうぶつもん】
哺乳綱【ほにゅうこう】に属します。
カエルの仲間は、同じ脊索動物門ですが、
両生綱【りょうせいこう】に属します。
「門」が同じで、「綱」が違いますね。
つまり、ヒトデとクモヒトデとは、ヒトとカエルくらいの差があります。
ヒトデも、クモヒトデも、海でたいへん栄えています。そのわりに、クモヒトデの実物を見た人は、少ないでしょう。それは、クモヒトデが、ヒトに見つかりにくいからです。
クモヒトデは、多くの種が、深海に棲みます。当然、人目にはつきませんね。でも、浅い海に棲む種も、たくさんいます。ならば、なぜ、目につかないのでしょう?
一つは、クモヒトデが、海底の石や、砂の下に隠れていることが多いからです。もう一つは、クモヒトデの動きが、すばやいからです。すぐに見失ってしまいます。
クモヒトデと、ヒトデとの違いが、ここにあります。ヒトデの動きは、遅いですね。ヒトの目で、確実に動きを追える程度です。クモヒトデは、もっとずっと速いです。五本の腕を振り動かして、しゃしゃっと動きます。あっという間に、また隠れてしまいます。
磯へ行ったら、潮だまりの石を、そっと、どかしてみましょう。クモヒトデが見られるかも知れません。磯にいるのは、イソコモチクモヒトデなどの種です。
ダイビングをやる方なら、多くのクモヒトデを、見る機会があるでしょう。クモヒトデの研究は、進んでいません。観察すれば、思わぬ発見につながる可能性があります。
過去の記事でも、ヒトデ、ナマコ、ウミシダなどの棘皮動物【きょくひどうぶつ】を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
トラフナマコは、虎縞【とらじま】のナマコ?(2009/11/27)
タスマニア沖で、二百以上の新種を発見(2008/10/14)
ウミユリ(海百合)は、海底に咲く花?(2008/8/25)
オニヒトデは、サンゴ礁の悪役?(2008/7/18)
などです。
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モンシロチョウ 画像
和名:モンシロチョウ
学名:Pieris rapae crucivora
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東京都 新宿 【2010.09.03】
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イヌホオズキ 画像
和名:イヌホオズキ
学名:Solanum nigrum L.
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東京都 新宿 【2010.09.03】
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秋の七草の一種に、オミナエシがありますね。万葉時代から、日本の秋を代表する花として知られます。女郎花という漢字名も、艶【つや】っぽくていいですね。
万葉集では、「女郎花」以外に、「娘子部四」、「姫押」、「佳人部為」、「美人部師」などとも表記されます。当時、この花からは、「美しい女性」が連想されたのでしょう。
オミナエシの「おみな」が女性の意味であることは、異論がありません。では、「えし」―古語では「へし」―とは、どういう意味でしょうか?
これについては、諸説があります。最も一般的なのは、「へし」は飯【めし】がなまったものだ、という説でしょう。「おみなめし」(女飯)が元の形と推測されます。実際に、オミナエシには、「おみなめし」という別名があります。
女飯とは、「柔らかく炊いた飯」を指すといわれます。けれども、オミナエシの花は、黄色いですね。白いお米の御飯とはイメージが合いません。
オミナエシには、「あわばな」(粟花)という別名もあります。これが、ヒントになります。粟花とは、オミナエシの花を、アワ(粟)の飯にたとえた名です。粟飯【あわめし】は、黄色くて、つぶつぶしています。確かに、オミナエシの花と似ています。
つまり、「柔らかく炊いたアワの飯」=「おみなめし」が、オミナエシになった、というわけです。昔は、飯といっても、お米(イネの実)の飯とは限りませんでした。
以上の説は、有力な説の一つです。これが正しいとは言いきれません。「おみなめし」がオミナエシになったのではなく、その逆だ、という説もあります。
『女郎花【おみなめし】』は、能の題名にもなっています。その筋の一部に、「男に裏切られたと誤解した女が、身を投げて死ぬ。その女を葬った塚から、女郎花が生える」というくだりがあります。風に揺れるオミナエシを、揺れる女心にたとえています。
この能には、元になった伝説がある、といわれてきました。その伝説が、どのようなものだったのか、今では、わかりません。オミナエシの花には、このような悲しい伝説を、思わせる力があるのでしょうか。
オミナエシが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、秋の七草を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
古代の「朝顔」は、キキョウ(桔梗)?(2008/08/08)
フジバカマは桜餅【さくらもち】の香り?(2007/09/10)
人間とは持ちつ持たれつのススキ(2006/10/01)
ハギという植物はない?(2005/09/27)
などです。
まだ、咲いていませんでした。やっと、咲いているのを見つけました。ヒガンバナ 画像
和名:ヒガンバナ
学名:Lycoris radiata (L'Hér.) Herb.
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東京都 新宿 【2010.09.20】
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イソヒヨドリ 画像
和名:イソヒヨドリ
学名:Monticola solitarius
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沖縄県 糸満 【2010.09.11】
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魚は、普通、海か淡水か、どちらか片方だけに棲みますね。両方に棲む魚は、ほとんどいません。ところが、中には、海水魚とも淡水魚ともつかない魚がいます。
アカメは、そんな一種です。スズキ目【もく】アカメ科に属する魚です。
アカメと呼ばれる魚には、複数の種が含まれます。ややこしいですね。日本の場合、魚類の方言名が多いため、こうなってしまいます。けれども、正式な種名(標準和名)をアカメという魚は一種しかいません。ここでは、標準和名アカメを取り上げます。
アカメは、汽水【きすい】域に棲む魚、といわれます。汽水とは、海水と淡水とが混ざった水です。河口や陸に入り込んだ内湾や海とつながった湖などが、汽水域です。
生まれたばかりのアカメの稚魚や、幼魚は、汽水域に棲みます。成魚になると、外洋に出ることもあるようです。が、普通は、沿岸の海に棲みます。稚魚も幼魚も成魚も、純粋な淡水域には入らない、といわれます。どちらかといえば、海水魚ですね。
アカメの幼魚と成魚とは、ずいぶん違う姿をしています。幼魚には、縞模様があります。これは、アマモなどの海草の茂みに紛れるためと考えられています。実際、アカメの幼魚は、汽水域の海草の茂みにいることが多いです。
成魚になると、縞模様は消えます。それでも、時おり、汽水域へやってきます。これは、餌を探したり、寄生虫を弱らせて落としたりするためではないか、と考えられています。
アカメは、日本の固有種です。昔は、西日本の太平洋沿岸に、たくさん棲んでいました。食用に、漁獲されていたほどです。
しかし、現在、アカメの生息がはっきりと確認されているのは、高知県と宮崎県のみです。徳島県にも、少数いるようです。他に、愛媛県、大分県、和歌山県、静岡県(浜名湖)などで確認されたことがあります。分布の北限は、静岡県といえるでしょう。
現在では、アカメは、保護動物にされています。でも、状況が良くなっているとは言いにくいです。アカメが暮らすには、人間に荒らされない沿岸の海が、必要だからです。野生の生き物と、どのように折り合いを付けるのか、人間が試されていると思います。
アカメが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、汽水【きすい】域に棲む生き物を取り上げています。また、アカメと同じスズキ目【もく】に属する魚も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
睨みを利かせるお父さん? オヤニラミ(2008/06/13)※オヤニラミは、アカメと同じスズキ目【もく】です。
シラウオ、シロウオ、どちらが本当?(2008/02/29)
ヨシとアシは同じもの?(2006/09/08)
栄養たっぷりの寒しじみと土用しじみ(2006/01/20)※シジミの一種、ヤマトシジミは汽水に棲みます。
人間は、原始の時代から、いろいろな植物を利用してきました。長い間に、利用の仕方が変わったものもあります。それにともない、植物に対する印象も、変わるものです。
シキミという植物がありますね。東北地方以南の日本に自生します。普通の日本人には、野生のシキミより、花屋で売られるもののほうが、馴染みがあるでしょう。
こんにちの日本では、シキミは、もっぱら、仏事に使われます。けれども、ずっと昔から、そうだったわけではありません。シキミが、仏事の花―実際には、葉の付いた枝ですが―となったのは、平安時代頃だろうといわれます。
平安時代の『枕草子』や『源氏物語』に、シキミが登場します。どちらも、仏事に関わる場面です。とはいえ、不吉さはありません。どちらの場面でも、シキミの香りを称【たた】えています。この頃の人々は、シキミの香りに、神聖さを感じたようです。
平安時代以前、シキミは、サカキ(榊)と並んで、神聖な儀式に用いられました。神事にも、仏事にも、用いられたようです。それは、常緑であることと、香りが好まれたことからでした。常緑であることは、サカキも同じですね。
いつの間にか、シキミは仏事に、サカキは神事に、と使い分けられるようになりました。この理由については、いくつかの説があります。決定的な説は、ありません。
近年では、仏事以外にシキミを使うことは、ほとんどありませんね。これは、「仏事といえば、葬式」という印象になってしまったからでしょう。葬式=死者を連想させるため、シキミは、不吉な印象になってしまったようです。
万葉集にも、シキミが登場します。もちろん、そのシキミには、不吉な印象はありません。恋する心模様をシキミに託して歌っています。
シキミという種名の語源は、「悪【あ】しき実」という説があります。しかし、万葉集のシキミの歌には、そういう印象はありません。「シキミは、重【し】き実」という説のほうが、ふさわしく思えます。「重き実」とは、重なり合った実の様子を指すのでしょう。
恋の歌には、悪しき実よりも、重なり合った実のほうがふさわしいですね。
シキミが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事で、シキミと並んで儀式に使われるサカキを取り上げています。また、アイヌの儀式に用いられるイケマも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
北国の魔法の植物? イケマ(2010/01/01)
サカキ(榊)は、神さまの木?(2008/12/22)
東京大学の本郷キャンパスへ行ってまいりました。東大総合研究博物館の展示を見てまいりました。
この博物館では、現在、三種類の展示をしています。一つは、常設展。これは、日本の考古学に関するものです。二つめは、昆虫の展示。三つめは、火星の展示です。
どの展示も、面白かったです。三つとも、生き物に関係しています。特に、昆虫の展示と火星の展示は、ヒト以外の生き物と関係していますね。
昆虫の展示は、「昆虫標本の世界」というものです。博物館の二階が、会場です。
「昆虫標本の世界」では、たくさんの昆虫標本が見られます。珍しい種の標本も、平凡な種の標本もあります。平凡な種でも、標本は貴重です。なぜなら、ある地域のある時代の生態系を、反映しているからです。
例えば、ゲンゴロウという種がいますね。昔は、平凡な昆虫でした。けれども、つい最近、「東京都では絶滅した」宣言が出されました。今では、「ゲンゴロウがいた時代の東京」に、どんな生態系があったのか、知ることは難しいです。
地球の生き物は、どんな種も一種だけでは、生きていけません。たくさんの生き物が、いろいろなつながりの中で、生きています。それこそが、「生態系」です。それは、おそらく、他の惑星の生き物であっても同じでしょう。
火星は、昔から、「生き物がいるか?いないか?」と、議論の的になってきました。この議論には、いまだ、決着がついていません。いるとしたら、「火星人」といえるレベルではなく、微生物だろうといわれていますね。
東大総合研究博物館の火星展では、四つの火星探査の案が提示されています。その中の一つは、生命探査の案です。とても夢がある案ですね。でも、他の三つの案も、魅力的です。どのような案なのかは、ぜひ、会場で確かめてみて下さい。
会場では、四つの探査案のどれがいいか、投票することもできます。私も、投票してきました。どの案に投票したのかは、内緒にしておきますね(笑)
東大総合研究博物館の展示については、以下のページに載っています。
昆虫標本の世界―採集から収蔵、多様性保全まで(東大総合研究博物館のサイト内ページ)
火星―ウソカラデタマコト(東大総合研究博物館のサイト内ページ)
ツルボ 画像
和名:ツルボ
学名:Scilla scilloides (Lindl.) Druce
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
ツルボが掲載されています。ぜひご利用下さい。
ムナグロ 画像
和名:ムナグロ
学名:Pluvialis fulva
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沖縄県 糸満 【2010.09.09】
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今年は、サッカーのW杯の年でした。今年のW杯で、最も有名になったのは、選手でも監督でもないでしょう。タコのパウルです(笑)。 ドイツの水族館のタコですね。
パウルは、雄のマダコだといわれます。マダコという種は、日本の近海にもいます。世界で最も普通に食用にされるタコが、マダコです。ヨーロッパ近海にいるマダコも、日本近海にいるマダコと、同じ種、ということになっています。
ところが、この分類が、怪しいという説があります。「マダコの分布が広すぎる」というのです。確かに、マダコは、世界中の温帯の海に分布するといわれます。これほどの広い範囲に、同一種が分布するのは不自然だという主張は、無理もありません。
じつは、タコの分類は、学者泣かせです。とても難しいからです。まず、何を基準に種を決めるべきかが、悩ましいです。
例えば、ヒトのような脊椎動物には、骨がありますね。また、貝類には、貝殻があります。このように、体に硬い部分がある生き物は、標本を作りやすいです。その標本を、詳しく調べることもしやすいです。そうして、分類を決めることができます。
タコには、骨も、殻もありません。体には、一切、硬い部分がありません。ですから、標本を作りにくいです。タコのような、軟らかい生き物を、長く保存できる標本は、近年になって、開発されたばかりです。
加えて、タコは、外見が変幻自在です。テレビなどで、見た方もいるでしょう。色も、模様も、形も、くるくると変わります。岩や、海藻や、魚など、さまざまなものに擬態【ぎたい】できます。これでは、模様などで分類することも、難しいですね。
中には、特徴的な模様を持つ種もいます。ヒョウモンダコや、シマダコなどです。おかげで、これらのタコは、種を決めやすいです。
マダコには、これといった特徴がありません。けれども、少しずつ、研究が進んできました。近い将来、日本近海の「マダコ」と、ヨーロッパ近海などの「マダコ」とは、別の種にされる可能性が高いです。パウル君は、「マダコ」でなくなるかも知れません。
マダコが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、タコの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
タコ(蛸)にも「手足」がある?(2009/07/20)
六本脚【あし】のタコ(蛸)がいる?(2008/03/08)
シマダコは、縞ダコか島ダコか?(2008/03/03)
タコ(蛸)の旬【しゅん】は冬か夏か?(2007/02/19)
などです。
ヤマトシジミ 画像
和名:ヤマトシジミ
学名:Zizeeria maha
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
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サルスベリ 画像
和名:サルスベリ
学名:Lagerstroemia indica L.
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
サルスベリが掲載されています。ぜひご利用下さい。
秋、ススキの穂が目立ち始める季節ですね。古来、ススキの穂は尾花【おばな】と呼ばれ、秋の風情を代表するものとされました。
ススキの根もとを見ると、そこに、愛らしい花を見つけることがあります。ナンバンギセルという種です。ほんのりと淡紅色に染まった花です。キセルのような形です。
昔の人は、ナンバンギセルにも、秋の風情を感じたようです。万葉集に、ナンバンギセルを歌ったといわれる歌があります。『道の辺の尾花が下の思ひ草』と詠まれます。この『思ひ草【おもいぐさ】』というのが、ナンバンギセルの古名とされます。
『思ひ草』の正体は、長く謎とされてきました。明治時代の後半に、その謎が解かれました。ナンバンギセルは、主に、ススキの下に生える習性があります。花は、ちょっと首をかしげて、ものを思う人のように見えなくもありません。
ナンバンギセルは、ススキの下にだけ生えるわけではありません。ススキと同じイネ科の植物や、ミョウガなどのショウガ科の植物の下に生えます。
なぜ、ナンバンギセルは、イネ科やショウガ科の植物の下に生えるのでしょうか? それは、ナンバンギセルが、それらの植物に、寄生するからです。寄生植物なのですね。
ナンバンギセルは、葉が退化しています。葉緑体も持っていません。つまり、自力で光合成をして、栄養を作ることができません。他の植物から、栄養を奪って生きています。
これは、ずるく見えますね。愛らしい外見に似合いません。でも、賢い生き方とも言えます。ススキの下で、ナンバンギセルは、「うまい生き方」を思うのでしょうか(笑)
ナンバンギセルが寄生しても、ススキなどは、深刻なダメージを受けているようには見えません。けれども、南の島では、事情が違います。
サトウキビ畑に、ナンバンギセルが大発生して、被害を与えることがあるそうです。サトウキビもイネ科なので、ナンバンギセルが寄生するのですね。
亜熱帯の島で見ると、万葉集の「思ひ草」という雰囲気ではないでしょう。詩歌のような芸術は、風土や、その土地の動植物に左右されるものですね。
ナンバンギセル、ススキが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事で、ナンバンギセルが寄生するススキを取り上げています。また、ナンバンギセルと同じく、万葉集に登場する植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
「かおばな」の正体は、ヒルガオ(昼顔)?(2010/6/18)。
「ねつこぐさ」の正体は、オキナグサ?(2010/03/29)
人間とは持ちつ持たれつのススキ(2006/10/01)
などです。
センニンソウ 画像
和名:センニンソウ
学名:Clematis terniflora DC.
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
センニンソウが掲載されています。ぜひご利用下さい。
カジノキの実たくさん落ちてました。食べられますYO。 カジノキ 画像
和名:カジノキ
学名:Broussonetia papyrifera (L.) L'Hér. ex Vent.
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
カジノキが掲載されています。ぜひご利用下さい。
コムラサキ 画像
和名:コムラサキ
学名:Callicarpa dichotoma (Lour.) K.Koch
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
沖縄県 糸満 【2010.08.07】
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子供の頃、虫を捕まえて、こんな遊びをした方はいませんか?
細長い甲虫【こうちゅう】を捕まえます。逆さにして、地面に置きます。すると、ぷちんと音を立てて、虫が跳【と】び上がり、元に戻ります。
この「細長い虫」は、コメツキムシの仲間です。単純な遊びですが、昔の子供は、よくやったようです。その証拠に、この仲間には、たくさんの方言名があります。どれも、「音を立てて、引っくり返る」習性を表わしています。例を挙げてみましょう。
かっきりむし、ぎっこんむし、ぺこぺこむし、こめつきあわつき、むぎつき、ふっきんむし、ぱっちんむし、などです。これら以外に、こめつきばった、はたおりむし、といった名でも、広く呼ばれます。「ばった」と付いても、バッタの仲間ではありません。
コメツキムシとは、甲虫目【こうちゅうもく】コメツキムシ科に属する昆虫の総称です。「コメツキムシ」という種名の種はいません。多くの種には、「○○コメツキ」という種名が付きます。サビキコリなど、例外の種もいます。
コメツキムシの仲間は、ほとんどが「音を立てて、引っくり返る」特技を持ちます。なぜ、こんなことをするのでしょうか? 敵を脅すためと考えられています。小動物なら、この音と動きに驚きそうですね。その隙に、逃げられるかも知れません。
この音は、どうやって出すのでしょう? 胸と腹の間の関節を、大きく動かすことによって出します。よく見れば胸と腹の間で、体を曲げているのがわかります。その時、体を地面に強く打ちつけて、跳び上がる力を得ます。
コメツキムシの仲間は、直接、ヒトに危害を加えることはありません。一部に、幼虫が、農作物の害虫になるものがいます。けれども、大部分の種は無害です。
この仲間は、多くが、地味な体色をしています。ぱっと見たところ、目立つ虫ではありません。なのに、これだけ親しまれるのは、「特技」のおかげでしょう。
虫にとって、ヒトに遊ばれるのは、迷惑でしょうね。でも、自然に親しめる遊びは、なくなって欲しくありません。少しだけ、コメツキムシに、我慢してもらいましょう(笑)
ウバタマコメツキ、オオクシヒゲコメツキ、サビキコリが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、方言名など、別名が多い昆虫を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
化学兵器で防御、ゴミムシ(2009/10/23)。
ミールワームとは、どんな虫?(2008/03/28)
イネクロカメムシは福田【ふくだ】の虫?(2007/10/7)
などです。
イチモンジセセリ 画像
和名:イチモンジセセリ
学名:Parnara guttata guttata
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東京都 新宿区 【2010.09.03】
沖縄県 糸満 【2010.08.07】
アオアシシギが掲載されています。ぜひご利用下さい。
アオアシシギ 画像
和名:アオアシシギ
学名:Tringa nebularia
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沖縄県 糸満 【2010.08.07】
アオアシシギが掲載されています。ぜひご利用下さい。
クズは、秋の七草の一つに挙げられますね。秋の七草は、万葉集の山上憶良【やまのうえのおくら】の歌に由来します。奈良時代から、はるばる現代にまで伝わっているわけです。日本の文化遺産の一つでしょう。
けれども、クズの花をしげしげと眺めたことのある人は、少ないのではないでしょうか? クズは、葉がよく茂るので花が隠れやすいのですね。
クズの花は、フジ(藤)の花と形が似ています。同じマメ科だからです。房になるところも、似ていますね。ただ、色は違います。クズのほうが赤っぽいです。
フジの花は、ぶら下がって咲きますね。クズの花は、それと対照的に房を持ち上げて咲くことが多いです。時には、つるの具合で下がって咲くこともあります。
クズの花は、食べられることを御存知ですか? ゆでて酢漬【すづけ】にしたり、天ぷらにしたりすると美味しいそうです。目に美しく、香りも良く、味も楽しめる一品です。クズが雑草になって、困っているなら、試してみたいものですね。
万葉歌人の山上憶良は、クズの花を愛でました。しかし、他の歌人たちは、クズの花よりも、葉を重視したようです。特に目立つ葉とは思えないのになぜでしょう?
それは、クズの葉の裏が白いことに、理由があります。風が吹くと、葉がめくれて、白い裏が見えますね。その様子に、秋らしい、わびしい風情を感じたようです。裏が見える「裏見」と「恨み」とを掛け言葉にした和歌がたくさんあります。
有名な歌として、『恋しくばたずね来てみよ和泉【いずみ】なる信太【しのだ】の森のうらみ葛の葉』があります。これは、「キツネがヒトの女性に化けて、ヒトの男性と結婚した」伝説に関わる歌です。正体がばれたため、キツネは、この歌を詠んで、姿を消します。
一般的には、このキツネの名は、「葛【くず】の葉」だとされます。これは、おそらく、後付けの説です。歌のほうが、先にあったのでしょう。恨みを述べるのに、「葛の葉」を使うところが、風流ですね。そこから、人々が、想像力を働かせたのだと思います。
私たち現代人も、たまには、秋の草木に風流を感じたいですね。
クズ、「葛の葉」伝説に登場するキツネが掲載されています。ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、秋の七草を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
常夏の花とは、どんな花?(2008/8/20)。
古代の「朝顔」は、キキョウ(桔梗)?(2008/08/08)
フジバカマは桜餅【さくらもち】の香り?(2007/9/10)
などです。
8月28日とは別個体。アカアシシギ 画像
和名:アカアシシギ
学名:Tringa totanus
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沖縄県 金武 【2010.08.07】
アカアシシギが掲載されています。ぜひご利用下さい。