日本のサンショウウオに、変動あり

user-pic
0

ico_weather_kumori.gif

 サンショウウオという生き物がいますね。両生類で、カエルと違い、尾があるグループです。多くの種は、人目につきません。目立たない生活をしているためです。
 日本は、知られざる「サンショウウオ王国」です。国土が狭いのに、固有種が、二十種ほどもいます。中には、二十一世紀になってから、発見された種もいます。
 例えば、アカイシサンショウウオという種は、正式に認められたのが、二〇〇四年です。赤石山脈--長野県と静岡県にまたがります--に分布することから、種名が付きました。
 じつは、この種は、一九七〇年代後半に、捕獲されていました。けれども、その時には、新種かどうか、確認できなかったのですね。三〇年近く経って、やっと、新種だと認められました。このように、新種の発見には、時間がかかります。
 イシヅチサンショウウオという種もいます。この種は、四国に分布します。四国の石鎚山【いしづちさん】系に多いことから、種名が付きました。
 イシヅチサンショウウオは、もとは、オオダイガハラサンショウウオという種の中に含まれました。ところが、「同じオオダイガハラサンショウウオでも、四国に分布する個体群は、他のものと違う」ことが、わかったのですね。そこで、別の種とされました。
 新種があれば、「消えた種」もいます。絶滅したのではありません。独立した種として、認められなくなった、ということです。
 そのような「種」に、ヤマサンショウウオがいます。かつて、日本の北アルプス北部などに分布する、とされました。現在では、この種は、ハクバサンショウウオという種と、同じものとされています。ハクバサンショウウオは、北アルプスの一部に分布します。
 サドサンショウウオも、「消えた種」です。かつて、新潟県の佐渡島に分布するとされました。現在では、この種は、クロサンショウウオと同じものとされています。クロサンショウウオは、東日本や北陸に、広く分布する種です。
 図鑑によっては、「消えた種」が、まだ載っています。いっぽうで、新種は、載っていないことが多いです。調べものをする時には、注意しましょう。

オオダイガハラサンショウウオクロサンショウウオハクバサンショウウオなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、日本のサンショウウオ類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/05/10)
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/04/20)
サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?(2009/03/06)
生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合(2008/07/05)
今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち(2008/03/17)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2010年10月 4日 07:55に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ナミアゲハ」です。

次のブログ記事は「ヒガンバナ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。