キャベツとブロッコリーとは、同じ種か?

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 キャベツを知らない人はいないでしょう。日本で、とても平凡な野菜ですね。
 キャベツの原産地は、地中海沿岸だと考えられています。ヨーロッパ人が品種改良したものが、世界に広まりました。人間が栽培する前、野生の頃から、キャベツは、あんなふうに丸かったのでしょうか? そうではありません。
 野生のキャベツは、葉が巻いていません。普通の草です。いわゆる「菜の花」に似ています。それもそのはずで、キャベツは、「菜の花」と呼ばれるアブラナと近縁です。同じアブラナ科アブラナ属に属します。
 「野生のキャベツ」と呼ばれる植物は、一種ではありません。現在のキャベツができるまでには、「何種かの野生種が交配された」と考えられています。すべて、アブラナ科アブラナ属の種のようです。近縁な種同士を、かけ合わせたのですね。
 現在のような巻いたキャベツが、最初にどこでできたのかは、わかっていません。たぶん、ヨーロッパのどこかです。丸くなったのは、寒さに対する適応だといわれます。
 野生のキャベツの一種に、ヤセイカンランという種があります。植物学のうえでは、キャベツは、ヤセイカンランの変種の一つ、ということになっています。
 ケールという野菜を御存知でしょうか? 青汁の原料として、知られますね。ヤセイカンランの姿は、ケールに似ています。ケールも、ヤセイカンランの変種の一つです。
 ヤセイカンランの変種には、多くの野菜が含まれます。メキャベツも、ブロッコリーも、カリフラワーもそうです。つまり、植物学上は、キャベツ、メキャベツ、ケール、ブロッコリー、カリフラワーは、同じ種(の中の、変種同士)です。
 キャベツとメキャベツとは、明らかに似ていますね。キャベツの小さいうちに取ったのが、メキャベツだと思っている方も、いらっしゃるようです。それは違います。キャベツとメキャベツとは、同じ種の中の、違う変種です。
 同じ種から、これほど違う姿の変種ができるとは、驚きですね。人類が、何千年もかけて、品種改良をした結果です。人類の営為を感じますね。

図鑑には、キャベツが掲載されています。ぜひご利用下さい。キャベツと同種のブロッコリーやハボタンの画像もあります。

過去の記事でも、さまざまな野菜を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
平城京の野菜? ニラ(韮)(2010/04/30)
ニンジン(人参)がいっぱい?(2009/09/04)
昔は主食だった? サトイモ(里芋)(2008/06/27)
謎の「カブラ・ライン」とは?(2007/10/29)
菜の花(ナノハナ)は何の花?(2006/04/07)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2011年2月25日 07:58に書いたブログ記事です。

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