日本にも、タイムが生える?

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 近年は、日本でも、ハーブという言葉が一般的になりましたね。ハーブは、「香草」などと呼ばれることもあります。料理に風味を付けたり、化粧品に使われたりする植物です。
 ハーブherbという言葉は、英語に由来します。そのためか、ハーブと言えば、すべてヨーロッパ原産のものだと思われているふしがあります。
 正確には、日本にも、ハーブと呼べる植物があります。例えば、ヨモギや、ドクダミなどがそうです。ヨモギは、昔から、「体に良い植物」として知られますね。ドクダミも、ドクダミ茶にして、飲んだりします。あれは、ハーブティーの一種といえます。
 けれども、普通は、ハーブといえば、「ヨーロッパ原産の香草」を指すようです。ローズマリー、セージ、タイムなどと、横文字名前で呼ばれる植物です。
 これらの横文字名前のハーブにも、多くのものには、日本語名があります。ただ、それが知られないだけです。中には、正真正銘、日本産のハーブと呼べるものもあります。
 それは、タイムの一種です。正式な日本語名(標準和名)を、イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)という種です。シソ科イブキジャコウソウ属に属します。
 タイム―英語のつづりはthyme―とは、シソ科イブキジャコウソウ属に属する種の総称です。時間のタイム―英語のつづりはtime―と同じ発音なので、紛らわしいですね。
 通常、ハーブのタイムと呼ばれるのは、ヨーロッパ原産のタチジャコウソウという種です。料理用に売られている「タイム」は、大概、この種です。
 しかし、イブキジャコウソウを「タイム」と呼んでも、間違いではありません。タチジャコウソウと同じく、良い香りがある植物です。日本の山に自生する種です。
 イブキジャコウソウに、とても近縁な植物が、ヨーロッパにも分布します。そちらは、ヨウシュイブキジャコウソウ(洋種伊吹麝香草)といいます。
 ヨウシュイブキジャコウソウには、「日本のイブキジャコウソウの亜種である」説と、「日本のイブキジャコウソウとは、別種である」説とがあります。どちらが正しいのかは、まだ、わかっていません。
図鑑には、イブキジャコウソウが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、日本のハーブと言える植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
じつは外来種です、キショウブ(2009/04/24)
ドクダミは、なぜ臭【くさ】い?(2008/06/09)
三月三日は草餅【くさもち】の節句?(2007/03/02)※草餅に使うヨモギを取り上げています。
九月九日は菊の節句(2006/09/09)※キクも、ハーブの一種と言えます。
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2011年6月10日 07:30に書いたブログ記事です。

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