スイカの故郷は、どこ?

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 夏に大活躍する果物が、スイカですね。ちょっと前まで、たらいや井戸水でスイカを冷やす光景が、日本のどこでも見られました。日本の夏とは、切り離せない果物です。
 けれども、スイカの原産地は、日本ではありません。どこだと思いますか? 「漢字で西瓜【すいか】と書くからには、西のほうから伝わったのでは?」と思いますよね。
 確かに、スイカは、西から伝わりました。スイカの原産地は、なんと、アフリカです。
 遠いアフリカから日本へ、どうやって来たのでしょう? 二つの説があります。
 一つは、「中国を経由して伝わった」説です。この説によれば、江戸時代前期の十七世紀、隠元【いんげん】というお坊さんが、中国から日本へ、スイカの種子を持って帰ったといいます。中国へは、それ以前に、陸伝いにスイカが入っていたようです。
 隠元という名に、ぴんと来た方がいるかも知れませんね。そう、このお坊さんは、インゲン豆の語源になった人です。スイカの種子と一緒に、インゲン豆の種子も持ち帰ったといわれます(この時に持ち帰られたのは、別の種の豆だという説もあります)。
 スイカの来日経路には、もう一つの説があります。こちらの説によれば、安土桃山時代に、ポルトガル人が、日本に持ち込んだといいます。
 当時のポルトガル人は、世界をまたにかけて、大貿易をしていました。アフリカにも、インドにも、東南アジアにも、日本にも、貿易基地を持っていました。
 「ポルトガル人持ち込み」説が正しいなら、ひょっとすると、スイカは、ポルトガル人の手で、直接、アフリカから来たのかも知れませんね。
 スイカの故郷が、アフリカのどこなのかは、はっきりしていません。暑くて、乾燥した地方であるのは、間違いなさそうです。「人類は、スイカの水分を求めて、栽培を始めた」と考えられるからです。アフリカのカラハリ砂漠の風習が、それをうかがわせます。
 カラハリ砂漠の人々には、伝統的に、スイカの果肉を砕いて「飲む」風習があります。水が入手しにくい砂漠では、それが、水分を取る手軽な方法なのですね。カラハリ砂漠には、野生のスイカもあることから、ここがスイカの故郷だという説もあります。
図鑑には、スイカが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、さまざまな果物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
<ミカン? いえ、カラタチです(2009/02/13)
ザクロが人肉の味というのは、本当?(2007/09/28)
チンパンジーの贈り物はパパイア?(2007/09/13)
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お釈迦さまも食べた? レモン(2006/08/21)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2011年9月 2日 07:52に書いたブログ記事です。

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