ただの雑草じゃない? スズメノヒエ

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 住宅地の道端でも、よく見れば、いろいろな草が生えていますね。よくある種の一つに、
スズメノヒエという種があります。イネ科スズメノヒエ属の一種です。
 スズメノヒエ(雀の稗)とは、面白い種名ですね。名に反して、ヒエ(稗)には、あまり似ていません。なぜ、ヒエの名が付いたのかは、不明です。
 ヒエは、イネ科ヒエ属に属する植物です。スズメノヒエとは、同じイネ科ですから、近縁と言えます。ただし、属のレベルでは、分類が違います。
 では、スズメノヒエの「スズメ(雀)」のほうは、なぜ、付いたのでしょうか? こちらも、正確なところは、わかりません。
 じつは、他にも、「スズメノ○○」という種名の草があります。スズメノカタビラ、スズメノテッポウ、スズメノヤリ、スズメノエンドウなどです。
 これら「スズメノ○○」は、ほとんどが、道端の雑草とされるものです。「何かの形に似るけれども、そのものではなくて、小さく、役に立たない植物」に、「スズメノ○○」と付けられるようです。スズメが使う道具や、食べ物に見立てたのでしょう。
 スズメノヒエも、現在の日本では、「特に、役には立たない植物」とみなされています。本家のヒエが、食用植物とされるのとは、大きく違います。
 ところが、スズメノヒエとごく近縁な種が、重要な栽培植物とされる地域があります。インドです。ここでは、スズメノコビエという種が、食用植物にされています。局地的ではありますが、主食になる穀物が取れる草として、重要な作物です。
 また、西アフリカでは、野生のスズメノコビエを採取して、穀物として食べます。栽培はしないものの、「ただの雑草」扱いでないことは、確かです。
 スズメノコビエは、イネ科スズメノヒエ属に属します。この種は、日本の関東以西にも分布します。アフリカからユーラシア大陸、日本まで、分布が広い植物です。
 日本では、スズメノヒエと同じく、スズメノコビエも、「ただの雑草」扱いです。でも、いつか、これらの草が、日本でも、重要な生物資源になる日が来るかも知れません。
図鑑には、スズメノヒエが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、イネ科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
芝【しば】と柴【しば】との違いは?(2011/05/20)
カヤという草はない?(2011/01/28)
茅の輪【ちのわ】くぐりの「茅」とは、どんな植物?(2007/06/29)
ササ(笹)とタケ(竹)はどう違う?(2006/06/26)
人間とは持ちつ持たれつのススキ(2006/10/01)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2011年12月 2日 07:13に書いたブログ記事です。

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