日本にも、コブラがいる?

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 コブラと聞いて、皆さんは、どんなものを思い浮かべますか? 「毒ヘビ」という印象の方が、多いでしょう。それは、正しいです。コブラ科に属するヘビは、ほぼ例外なく、強い毒を持ちます。でも、すべてのコブラ科の種が、危険なわけではありません。
 毒が弱かったり、性格がおとなしかったりすれば、事実上、無害です。コブラ科には、そのような種も、たくさんいます。
 コブラといえば、首の回りを、平たく広げる姿が有名ですね。あれは、威嚇する姿です。あのようにして脅すことで、コブラは、咬まずに敵を撃退しようとします。
 毒ヘビといえども、やたらに咬みつきたいわけではありません。咬まずに済ませられるならば、そうしたいはずです。なぜなら、毒を無駄使いしないためです。
 毒を作るのには、コストがかかります。毒のぶん、多くの物を食べなければなりません。自然界では、それは、大変なことです。
 コブラ科には、首の回りを広げない種もいます。例えば、サンゴヘビ―英語で、coral snake―と呼ばれるグループです。「サンゴ」の名のとおり、彼らは、鮮やかな色彩を持ちます。その色彩が、威嚇になっているのですね。「毒があるぞ」と、警告しています。
 じつは、日本に、このサンゴヘビの仲間がいます。南西諸島に、二種ほど分布します。
 中に、ヒャンという種がいます。面白い種名ですね。冗談みたいな名ですが、正式な日本語名(標準和名)です。奄美大島の方言で、「日照り」という意味だそうです。このヘビが現われると、日照りになるという言い伝えがあるようです。
 ヒャンは、三つの亜種に分かれています。ヒャン以外に、ハイ、クメジマハイという亜種がいます。それぞれ、独特の模様があります。三亜種とも、オレンジの地色で、美しいです。この美しさで、有毒なことを警告しています。
 とはいえ、三亜種とも、おとなしいヘビです。ほとんど害はありません。そもそも、目撃されることが、珍しいと聞きます。このために、生態がわかっていません。知らないうちに、彼らの生活環境を破壊することが、なければいいと思います。

過去の記事でも、有毒なヘビを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ウミヘビ(海蛇)は、危険な毒蛇か?(2008/08/22)
マムシは「出産」する?(2007/08/31)
ヤマカガシの毒はガマガエル(ヒキガエル)から?(2007/01/31)
ウミヘビ(海蛇)は龍神の使い?(2006/10/30)
ハブはなぜ危険か?(2005/12/02)
などです。

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2012年3月12日 07:25に書いたブログ記事です。

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