脊索【せきさく】動物と、脊椎【せきつい】動物とは、違う? 同じ?

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 私たちが、「動物」と言う時、それは、脊椎【せきつい】動物を指すことが、多いですね。哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類を合わせたグループが、脊椎動物です。脊椎骨【せきついこつ】などの骨を持つものたちですね。ヒトも、この仲間です。
 脊椎動物と似た言葉で、脊索【せきさく】動物というものがあります。この二つの言葉は、同じ動物を指すのでしょうか? いいえ、違います。
 現在の一般的な分類学では、「脊索動物の中に、脊椎動物が含まれる」とされます。
 脊索動物は、脊索動物門【せきさくどうぶつもん】という、とても大きな分類グループです。脊索動物門の中に、脊椎動物亜門【せきついどうぶつあもん】が含まれます。
 他に、脊索動物門には、頭索動物亜門【とうさくどうぶつあもん】と、尾索動物亜門【びさくどうぶつあもん】とがあります。頭索【とうさく】動物(亜門)には、ナメクジウオが分類されます。尾索【びさく】動物(亜門)には、ホヤやサルパが分類されます。
 頭索動物と、尾索動物とは、どちらも、脊椎骨は持ちません。そのかわり、脊索【せきさく】という、柔らかい背骨のようなものを持ちます。脊椎動物も、産まれる前の段階で、脊索を持ちます。この特徴が共通するため、みな合わせて「脊索動物」とされます。
 ところが、最近、「脊椎動物と、頭索動物、尾索動物とは、互いに、それほど近縁ではない」という意見が、出てきました。分類の研究が進んだためです。
 ひょっとしたら、脊椎動物「亜門」は、脊椎動物「門」に昇格されるかも知れません。この考えでは、頭索動物「亜門」も頭索動物「門」に、尾索動物「亜門」も尾索動物「門」に昇格されます。脊索動物門は、解体されて、なくなります。
 この分類は、確定したわけではありません。脊索動物門が、残る可能性もあります。
 脊索動物の分類については、以前も、このブログで取り上げましたね(ホヤは脊索【せきさく】動物? 原索【げんさく】動物?(2007/8/28))。以前のコラムで書いたとおり、脊索動物の分類は、近年、変わったばかりです。目まぐるしいことですが、これも、研究者さんたちが、がんばっている証拠です。今後の研究成果が、また、楽しみですね。

図鑑には、脊索【せきさく】動物とされるナメクジウオ,ホヤなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、脊索【せきさく】動物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヒトの祖先は、ナメクジウオ?(2008/06/20)
海中のイルミネーション? ヒカリボヤ(2007/12/10)
ホヤは脊索【せきさく】動物? 原索【げんさく】動物?(2007/08/28)
サルパとは、どんな生き物?(2007/05/31)
原始的に見えても魚に近い? ホヤ(海鞘)(2006/08/28)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2012年10月15日 07:02に書いたブログ記事です。

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