どんな形にもなれる? カイメン(海綿)

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 海綿動物【かいめんどうぶつ】という動物がいます。通常、「カイメン」と、カタカナで書かれます。大部分が、海に棲む生き物です。ごく一部に、淡水に棲む種がいます。どこの海に行っても、間違いなく見られる生き物の一つです。
 けれども、カイメンは、どんな動物なのか、説明するのが難しいです。理由の一つは、カイメンの形が、不定形のものが多いからです。「これ」と決まった形がないため、「こういう生き物だよ」と示すのが、難しいのですね。
 例外はあります。種によっては、常に決まった形になるものもいます。
 例えば、トウナスカイメンという種があります。トウナスとは、カボチャの別名です。この名のとおり、トウナスカイメンは、カボチャにそっくりな形になります。実物のカボチャよりは、ずっと小さいです。海底に、小さなカボチャが鎮座した状態でいます。
 ツノマタカイメンという種もいます。この種は、サンゴのような樹木状です。枝分かれして、先端が角のように尖ります。このため、ツノマタカイメンという名になりました。
 ザラカイメンや、ワタトリカイメンのように、「おおむね、コップ状」になる種もあります。「おおむね」というところが、くせものです。コップ状でないこともあるわけです。
 コップが浅くなって「お皿状」になったり、逆に深くなって「筒状」になったり、形がひしゃげて「つぶれた紙コップ」状になったりします。いくつかの「コップ」がつながって、樹木状になることすらあります。
 それでも、ザラカイメンや、ワタトリカイメンは、まだ、一定の形があるほうです。ダイダイイソカイメンや、クロイソカイメンに至っては、まるで決まった形がありません。
 ダイダイイソカイメンと、クロイソカイメンは、日本の海岸で、最も平凡に見られる種です。鮮やかな橙色の、コケのようなものが、磯の岩に貼りついていたら、それがダイダイイソカイメンだと思って、間違いはありません。黒ければ、クロイソカイメンです。
 これら二種のイソカイメンは、よく見ると、表面がでこぼこしています。少し盛り上がったところに、小さな穴が開いています。これが、カイメンとしての特徴です。
図鑑には、ザラカイメン,ダイダイイソカイメン,ツノマタカイメンなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、カイメンの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カイメン(海綿)は、多細胞動物の祖先?(2009/11/13)
オーストラリアの深海で、新種発見(2009/01/22)
ウミウシは何の仲間?(2008/12/29) ※ウミウシには、カイメンを食べる種がいます。
鼈甲【べっこう】になるだけじゃない、タイマイ(2008/06/20)※タイマイは、カイメンを食べます。
カイメン(海綿)とは、どんな生き物?(2007/07/20)
などです。

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このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2012年12月24日 07:20に書いたブログ記事です。

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