ヘビは、耳が聞こえないとは、本当か?

user-pic
0

ico_weather_hare.gif

 ヘビ(蛇)には、いろいろな言い伝えがありますね。それらの中には、迷信じみたものも、少なくありません。今回は、そのような言い伝えを取り上げてみましょう。
 「ヘビは、耳が聞こえない」といわれることがあります。これは、本当ではありません。ヘビには、ちゃんと耳があり、音を聞くことができます。
 「ヘビは、空中の音は聞こえない。地面の振動だけがわかる」といわれることもあります。確かに、以前は、このように信じられていました。「ヘビは、下顎【したあご】を地面に付けて、その顎でもって、地面の振動を感じとる」と考えられていました。
 けれども、これも、本当ではありません。ヘビは、空中の音も、聞くことができます。
 ヘビには、一見、耳があるようには見えませんね。そのために、このような言い伝えが生まれたのでしょう。ヘビの耳(聴覚器官)は、外から見えないところにあります。
 ヘビの耳は、ヒトのような哺乳類の耳とは、仕組みが違います。耳たぶも、鼓膜【こまく】もありません。頭部に、内耳【ないじ】という、内部器官だけがあります。
 ヒトの耳は、鼓膜が振動することによって、音を感じますね。鼓膜なしに、ヘビは、どうやって音を聞くのでしょうか? 皮膚に当たる音を、聞いています。頭部の皮膚から筋肉へ、筋肉から骨へ、骨から内耳へと、音が伝わります。
 つまり、ヘビは、皮膚で音を聞いています。皮膚は、ヘビの全身を覆っていますね。それなら、ヘビは、頭部だけでなく、全身で音を聞けるのでしょうか?
 これは、あながち、間違いではないかも知れません。「ヘビが音を体で受けると、肺が振動して、音の受信機の役割を果たす」という研究結果があります。ヘビは、肺でも、音を聞いている可能性があるわけです。びっくりですね。
 すべてのヘビが、このように肺を使っているとは、限りません。肺から内耳へと、どうやって音を伝えているのかも、わかっていません。聴覚細胞があるのは、内耳ですから、内耳に音が伝わらなければ、音として知覚することはできません。
 知れば知るほど、ヘビの神秘性は、薄れるどころか、増してゆくようです。

過去の記事でも、ヘビを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヘビは、暗闇でも眼が見える?(2013/03/18)
シロヘビ(白蛇)に会うと、福を授かる?(2013/01/14)
日本にも、コブラがいる?(2012/03/12)
ウミヘビ(海蛇)は、魚? 爬虫類?(2011/04/18)
ハブが知る? 南西諸島の成立の秘密(2010/11/05)
などです。

月別 アーカイブ

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2013年6月17日 07:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「カシワバアジサイ」です。

次のブログ記事は「ヒメカマキリ 」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。