ウミヘビがいるなら、カワヘビもいる?

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 海にもヘビが棲むことは、知られていますね。ウミヘビと呼ばれるヘビがいます。
 では、川などの、淡水に棲むヘビはいるのでしょうか? います。ただし、カワヘビと呼ばれる種は、いません。「○○ミズヘビ」という種名のものが、多いです。
 「○○ミズヘビ」という種は、多くが、ナミヘビ科ミズヘビ属に属します。ナミヘビ科では、他の属―ミズベヘビ属など―にも、「○○ミズヘビ」という種名の種がいます。属が違っても、「淡水に棲む」生態が似るために、このような種名が付きました。
 日本には、「○○ミズヘビ」という種名のヘビは、いません。かといって、淡水に棲むヘビが、いないわけではありません。日本に分布するヘビの中では、唯一、ほぼ完全な淡水性と考えられている種がいます。キクザトサワヘビという種です。
 キクザトサワヘビは、ナミヘビ科サワヘビ属に属します。この属のヘビは、山地の渓流に棲むために、サワ(沢)ヘビと呼ばれるようになりました。キクザトサワヘビも、ほとんどの時間を、沢の水中で過ごすと考えられています。
 日本のヘビの中で、キクザトサワヘビは、最も珍しい種だといわれます。非常に分布が限られているからです。世界じゅうで、日本の南西諸島の久米島にしか、分布しません。世界的に見ても、たいへん珍しい種です。
 ナミヘビ科サワヘビ属のうち、日本に分布するのは、キクザトサワヘビ一種だけです。同じサワヘビ属の種は、中国南部や、東南アジアに分布します。なぜ、キクザトサワヘビだけが、飛び離れて久米島に分布するのかは、わかっていません。
 キクザトサワヘビは、生態も、わかっていないことが多いです。何を食べるのかも、はっきりしません。観察された例では、クメジマサワガニなどの稚ガニを食べるようです。他に、水生昆虫や、カエルの幼生(おたまじゃくし)なども食べると推測されています。
 この種の生態が不明なのは、個体数が少ないことに、大きな原因があります。特異な環境に棲むため、もともと、少なかったと考えられます。加えて、近年では、生息環境の破壊が懸念されています。貴重なヘビを、絶滅させたくはありませんね。

過去の記事でも、ヘビの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヘビは、耳が聞こえないとは、本当か?(2013/06/17)
ヘビは、暗闇でも眼が見える?(2013/03/18)
シロヘビ(白蛇)に会うと、福を授かる?(2013/01/14)
日本にも、コブラがいる?(2012/03/12)
美しい偏食ヘビ、リュウキュウアオヘビ(2009/12/14)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2013年8月12日 07:36に書いたブログ記事です。

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