フナムシは、川にもいる?

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 フナムシは、おそらく、どなたでも知っている生き物でしょう。岩の多い海岸に、たくさんいますね。動きが速く、人が近づくと、ささっと逃げてしまいます。
 あの動きの速さが、嫌われる原因にもなっているようです。ゴキブリに似ているというのですね。けれども、フナムシは、ゴキブリの仲間ではありません。昆虫ですら、ありません。よく見れば、昆虫とは、体の作りが違うのが、わかります。
 昆虫とは、節足動物門【せっそくどうぶつもん】昆虫綱【こんちゅうこう】に属する生き物です。対して、フナムシとは、節足動物門【せっそくどうぶつもん】軟甲綱【なんこうこう】等脚目【とうきゃくもく】フナムシ科に属する種の総称です。
 フナムシ科には、フナムシという種名の種がいます。この種が、日本の本州以南、九州以北に分布します。日本の多くの海岸で見られるのが、種名フナムシということです。
 昔は、種名フナムシが、北海道から九州の海岸に、広く分布するとされました。ところが、最近、北海道にいるのは、違う種だとわかりました。北海道の種には、キタフナムシという種名が付きました。キタフナムシは、北海道以外にも、分布するようです。
 フナムシ科では、キタフナムシ以外にも、最近、新種が発見されました。ナガレフナムシという種です。この種は、世界中で、小笠原諸島にしか分布しません。
 驚かれたのは、ナガレフナムシが、海岸に棲むのではないことです。なんと、この種は、陸上の渓流に棲みます。世界初の「淡水生フナムシ」として、話題になりました。
 じつは、海岸以外に棲むフナムシは、他にもいます。例えば、ニホンヒメフナムシは、陸上の森林に棲みます。陸生のフナムシですね。日本の北海道、本州、四国に分布します。このように、陸に棲むフナムシ科の種は、他にも、たくさん見つかっています。
 淡水生のフナムシも、ナガレフナムシ以外の種がいるといわれます。ただ、まだ正式に、学会で発表されていません。確認されたのは、ナガレフナムシだけだと思います。
 淡水生のフナムシは、海生のものと、陸生のフナムシとの間をつなぐものだと考えられます。フナムシの祖先は、海から淡水へ、そして陸へと進出していったのでしょう。
図鑑には、フナムシなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、フナムシと同じ等脚目【とうきゃくもく】の生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
深海には、巨大な甲殻類がいる?(2013/7/22)
地球を制覇? ワラジムシの仲間たち(2011/11/25)
ワラジムシとダンゴムシとは、どう違う?(2008/11/3)
新種・珍種がざっくざく、南硫黄島【みなみいおうとう】(2008/6/10)
虫が島を壊す? ナナツバコツブムシ(2007/6/28)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2013年12月23日 07:03に書いたブログ記事です。

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