アオダイショウの祖先とは?

user-pic
0

ico_weather_hare.gif

 日本のヘビの中で、どんな種を御存知ですか? おそらく、多くの方が、アオダイショウの名を挙げるでしょう。日本では、たいへん平凡なヘビの一種ですね。
 アオダイショウは、北は北海道から、南は大隅【おおすみ】諸島にまで分布します。人家の近くでも、よく見られます。古い農家などに、棲みついていることがありますね。
 幸いなことに、アオダイショウは、現在、絶滅の危機には、ありません。けれども、世界的に見れば、珍しい種です。日本にしか、分布しないからです。日本固有種です。
 固有種のアオダイショウは、どんな種から進化したのでしょうか? これについては、大きなヒントがあります。アオダイショウと、とても近縁だと考えられている種が、日本にいるのです。それは、シュウダという種です。
 シュウダは、中国南部、台湾、日本の南西諸島に分布します。シュウダの中には、二つの亜種があります。中国南部、台湾、尖閣諸島に分布するのが、チュウゴクシュウダという亜種です。南西諸島の与那国島に分布するのが、ヨナグニシュウダです。
 アオダイショウとシュウダとには、共通する特徴があります。脅かされたりすると、悪臭のする分泌物を出すことです。これは、もちろん、敵を驚かせて、撃退するために出します。シュウダ(臭蛇)という種名は、この特徴から、付きました。
 この共通する特徴のため、シュウダは、アオダイショウの祖先に、とても近いだろうと考えられています。日本列島と大陸とがつながっていた時代に、大陸からやってきたシュウダが、のちに、日本列島に隔離されて、アオダイショウになったのかも知れません。
 とはいえ、シュウダをアオダイショウの直接の祖先とするには、証拠が足りません。一番の謎は、南西諸島の与那国島より北に、シュウダがいないことでしょう。沖縄本島のように、充分に大きく、海に沈んだことがない島にさえ、シュウダは分布しません。
 いっぽうのアオダイショウは、大隅諸島以北にしか、分布しません。与那国島と大隅諸島の間が、どちらの種もいない、空白地帯です。シュウダがアオダイショウの祖先なら、この空白は、どうしたことでしょう? 謎が解けて欲しいですね。
図鑑には、アオダイショウなどが掲載されています。ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、日本に分布するヘビを取り上げています。また、ヘビと紛らわしい爬虫類も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 過去の記事でも、薬草として用いられる植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
シロヘビ(白蛇)に会うと、福を授かる?(2013/1/14)
日本にも、コブラがいる?(2012/3/12)
ヘビ? いえ、アシナシトカゲです(2011/11/21)
美しい偏食ヘビ、リュウキュウアオヘビ(2009/12/14)
日本に、大蛇はいるか?(2008/9/26)
などです。

月別 アーカイブ

このブログ記事について

このページは、松沢千鶴が2014年6月23日 07:27に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ヒルガオ」です。

次のブログ記事は「ホタルブクロ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。