マツバギクとマツバボタンとは、違う? 同じ?

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 今回は、名前も姿も似ていて、紛らわしい植物を、二種、取り上げましょう。マツバギク(松葉菊)と、マツバボタン(松葉牡丹)です。どちらも、観賞用に栽培されます。
 マツバギクは、ハマミズナ科マツバギク属に属する種です。ツルナ科に属するとされることもあります。学問的には、いろいろと議論がありますが、普通の人は、ハマミズナ科=ツルナ科だと覚えておけば、おおむね、間違いではありません。
 マツバギクという種名は、葉がマツの葉に似て、花がキクに似ることから、付けられました。松葉に似るといっても、マツバギクの葉は、松葉よりもずっと、多肉質です。一見、サボテンのようにも見えます。とはいえ、マツバギクとサボテンとは、遠縁です。
 マツバボタンのほうは、スベリヒユ科スベリヒユ属に属する種です。やはり、葉の形がマツの葉に似ることと、花がボタンに似ることから、この種名が付きました。葉が多肉質である点も、マツバギクと似ています。でも、マツバギクとは、遠縁です。
 マツバギクのほうは、南アフリカが原産地です。日本には、明治の初期に来たといわれます。マツバボタンのほうは、南米のブラジルなどが原産地です。日本に来たのは、マツバギクより古く、江戸時代の後期だといわれます。
 マツバギクとマツバボタンとは、どちらも背が低い草です。地面の上を這うようにして、枝が増えてゆきます。そこに、愛らしい花を咲かせます。どちらの種も、この花を観賞するために、外国から入れられました。現在は、両種とも、日本各地で野生化しています。
 遠縁でも、これほど似ているのでは、混同されやすいのは、無理もありませんね。見分けるには、どうしたらいいのでしょうか? 花を見るのが、見分けやすいです。
 マツバギクのほうが、花弁が細いです。種名のとおり、キクに似た感じです。マツバボタンのほうが、花弁に幅があります。花は、全体的に、丸い感じです。八重咲きのマツバボタンなどは、種名のとおり、ミニチュアのボタンのようです。
 遠縁の種が、これほど似たのは、似た環境に適応したからだと考えられます。どちらの種も、高温や乾燥に強いです。日本の都会の夏でも、たくましく生きています。
図鑑には、マツバボタンが掲載されています。ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、スベリヒユ科の植物や、ハマミズナ科の植物を取り上げています。また、互いに紛らわしい種同士の植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
「山ごぼう」に御注意を(2014/10/31)
サボテンと多肉植物とは、違う? 同じ?(2014/7/25)
ヒユとスベリヒユとは、違う? 同じ?(2014/7/11)
コデマリとオオデマリとは、どう違う?(2014/5/2)
タチツボスミレとツボスミレとは、違う? 同じ?(2013/4/12)
などです。

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このページは、松沢千鶴が2015年7月13日 07:02に書いたブログ記事です。

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